トイレの応急処置方法
トイレの主なトラブルと応急処置
トイレで水漏れのトラブルが起きた場合、まずは床下への浸水を防ぐために止水栓を締めて水を拭きましょう。
その後、防水補修テープなどを使用して応急処置を行いましょう。
トラブル箇所 内容 | 緊急度 ※ | 原因 | 応急処置 |
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タンク内 | 中 | ・タンク内の異物(洗浄剤・ペットボトル等)による各部品の動作不良 ・ボールタップ(浮き球)の劣化 ・ゴムフロート(フロート弁・チェーン)の劣化 ・サイフォン管(オーバーフロー管)の破損 | ・水漏れの被害が広がらないようにタオルなどで水を拭く ・止水栓もしくは水道の元栓を閉める ・トイレを流してタンクを空にする ・原因となる部品の交換を行う ※作業に不安な場合は、止水までして業者へ依頼をする |
給水管の接合部分 止水栓 | 中 | ・接続部分のパッキン(黒いゴム)の劣化 ・ナットがゆるんでいる ・取付不良 ・給水管のひび割れ | ・水漏れの被害が広がらないようにタオルなどで水を拭く ・止水栓もしくは水の元栓を閉める ・ナットのゆるみを確認し、ナットを閉める ・パッキンの劣化が原因の場合は部品の交換を行う ※作業に不安な場合は、止水までして業者へ依頼する |
便器の破損 | 高 | ・強い衝撃によるひび割れ ・熱湯によるひび割れ | ・水漏れの被害が広がらないようにタオルなどで水を拭く ・止水栓もしくは水の元栓を閉める ・ひび割れている箇所に布製のガムテープを巻く(切り口が鋭利になっているので注意) ・止水までして、できるだけ早く便器の交換を依頼する |
レバー | 中 | ・錆や水垢による動作不良 ・レバーの軸の破損やフロートゴムのチェーンの破損 ・レバー固定部のゆるみ | ・水漏れの被害が広がらないようにタオルなどで水を拭く ・止水栓もしくは水道の元栓を閉める ・トイレを流してタンクを空にする ・レバーの固定ナットの増し締め又はレバーの交換 ・ゴムフロートの交換をする ※作業に不安な場合は、止水までして業者へ依頼する |
トイレタンクと便器の間 | 高 | ・タンクと便器の間の密結ボルトのゆるみ ・タンクと便器の間の密結パッキンの劣化 ・タンクひび割れ | ・水漏れの被害が広がらないようにタオルなどで水を拭く ・止水栓もしくは水道の元栓を閉める ・タンクを取り外し、便器とタンクの間にある密結ボルトを増し締めし、密結パッキンを新しいものに交換 ・タンクの交換 ※止水までして、できるだけ早く業者へ修理依頼をする |
トイレと床の間 | 高 | ・便器と排水管を接続しているフランジの破損 ・フランジと便器を接続しているシール材(ガスケット)の劣化 ・便器のひび割れ ・洗浄付き便座の水漏れ ・タンクフタのつまり ・手洗い管の破損やボールタップと手洗い管をつなぐホースの破損 ・密結ボルトのゆるみや密結パッキンの劣化 ・タンクのひび割れ ・給水管、止水栓、洗浄管からの水漏れ | ・水漏れの被害が広がらないようにタオルなどで水を拭く ・止水栓もしくは水の元栓を閉める ・床の水漏れを処理する ※便器の着脱や専門知識が必要になるため、止水までして業者へ修理依頼をする |
※緊急度について
高:業者に修理・交換依頼をしなければ難しい作業
中:DIYが得意であれば自力で修理・交換が可能な作業
低:自分で解決できる作業
トイレでつまりのトラブルが起きた場合は、無理に水を流さないことが重要です。
つまりの原因に応じて応急処置は異なりますが、止水栓を閉めて水がでないようにしましょう。
トラブル箇所 内容 | 緊急度 ※ | 原因 | 応急処置 |
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水が流れない 便器内の水が多い 水があふれる | 低~高 | ・大量のトイレットペーパー ・異物(おむつ/おもちゃ/ペンなど水溶性でないもの)を誤って流した ・排水管のつまり | ・電源プラグを抜く ・レバーを回さない (ボタン洗浄の場合は押さない) ・止水栓もしくは水の元栓を閉める ①汚水をバケツですくい量を減らす 40~50度のぬるま湯を便器に注ぐ ②重曹1/4カップ、お酢1/2カップ便器内に入れる ┗ 40~50度のぬるま湯を便器の半分注ぐと泡立つ。 ┗ 1時間放置した後に、バケツで上から水を流す ③床や壁に新聞紙を敷いた後、異物でなければラバーカップ(スッポン)や真空式パイプクリーナーを使用する ※異物とわかっている場合や不明な場合は、止水までして、業者へ依頼する |
水が流れない | 低~高 | ・尿石が溜まっている | ・電源プラグをコンセントから引き抜く ・レバーを回さない、ボタン洗浄の場合は押さない ・止水栓を閉める ・尿石はアルカリ性の汚れのため、酸性洗剤で掃除をする ・解消されない場合は別の原因が考えられるので業者へ修理依頼をする |
水が流れない | 低 | ・止水栓を閉めている ・節水対策でタンクにペットボトルを入れている ・リモコンの故障または電池切れ ・ボールタップの故障 ・タンクレス便器の場合、洗浄機能の故障の可能性 | ・止水栓を閉めて、タンクに水が溜まっているか確認 ・止水栓を開く ・便器内の流水量が足らず流れが悪くなりつまりが生じるため、ペットボトルを取り除く ・リモコンの電池を確認、交換 ・タンクレスの場合、バケツで水を流し、つまりなのか洗浄不良なのか確認 ※作業に不安な場合は、止水までして、業者へ依頼する |
逆流する コポコポ異音がする | 低~高 | ・便器のつまり(大量のトイレットペーパー/異物を誤って流した) ・排水管のつまり ・汚水ポンプや排水桝のトラブル | ・電源プラグを抜く ・レバーを回さない (ボタン洗浄の場合は押さない) ・止水栓もしくは水の元栓を閉める ①汚水をバケツですくい量を減らす 40~50度のぬるま湯を便器に注ぐ ②重曹1/4カップ、お酢1/2カップ便器内に入れる ┗ 40~50度のぬるま湯を便器の半分注ぐと泡立つ。 ┗ 1時間放置した後に、バケツで上から水を流す ③床や壁に新聞紙を敷いた後、異物でなければラバーカップ(スッポン)や真空式パイプクリーナーを使用する ※異物とわかっている場合や不明な場合は、止水までして、業者へ依頼する |
※緊急度について
高:業者に修理・交換依頼をしなければ難しい作業
中:DIYが得意であれば自力で修理・交換が可能な作業
低:自分で解決できる作業
トイレの水が出ないトラブルが起きた場合、止水栓が開いているか確認しましょう。
また、トイレタンクの中に水が溜まっていない場合や部品の経年劣化によって水が流れない場合があります。
トラブル箇所 内容 | 緊急度 ※ | 原因 | 応急処置 |
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レバーを回しても水が出ない | 中 | ・ゴムフロートとレバーをつなぐチェーン(玉鎖)が外れている/切れている ・ゴムフロートの劣化 ・レバーの軸の破損や劣化 ・ボールタップの故障(タンクに水が溜まらない) | ・止水栓もしくは水の元栓を閉める ・レバーを引いてタンクの水を流す ・チェーンが外れている場合は、ゴムフロートを持ち上げる ・ゴムフロートのチェーン(玉鎖)をレバーに引っ掛ける ・ゴムフロートの交換 ・レバーの交 ・ボールタップの修理又は交換 ※作業に不安な場合は、止水までして、業者へ依頼する |
手洗管から水がでない | 中 | ・止水栓が閉じている ・ボールタップ(浮き球)の破損や劣化 ・手洗管のホースが外れている ・蛇腹ホースの破損や劣化 ・給水が弱まっている | ・止水栓が閉じている場合は開く ・ボールタップの交換 ・手洗管のホースの接続 ・蛇腹ホースを防水テープで補修、又は新しいものに交換 ・フィルターにゴミが付着している場合があるのでブラシなどで掃除する ※給水の圧が弱い場合や作業に不安な場合は、止水までして、業者へ依頼する |
※緊急度について
高:業者に修理・交換依頼をしなければ難しい作業
中:DIYが得意であれば自力で修理・交換が可能な作業
低:自分で解決できる作業
トイレから異臭がする場合、便器内の水(封水)の量を確認し、少ない場合は水を流し規定量に戻してください。
封水に問題がない場合は、つまりなどの原因も考えられるため放置をせずに対処しましょう。
トラブル箇所 内容 | 緊急度 ※ | 原因 | 応急処置 |
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便器内の水(封水)が少ない | 低 | ・長期間トイレを使用しないことによる封水の蒸発 | ・レバーを回してトイレを流し、封水の量を戻す |
便器 | 低 | ・尿汚れや尿石によるアンモニア臭 | ・壁や床、便座やフタの裏などを定期的に掃除する |
便器の破損 | 高 | ・強い衝撃によるひび割れ ・熱湯によるひび割れ | ・止水栓を閉める ・ひび割れている箇所に布製のガムテープを巻く ・できるだけ早く便器の交換を依頼する |
レバー | 中 | ・レバーのパッキンの劣化 ・ボールタップ(浮き球)の劣化 ・フロートゴムの劣化 | ・止水栓もしくは水道の元栓を閉める ・トイレを流してタンクを空にする ・レバーのパッキンを交換もしくはタンク内のボールタップ ・フロートゴムの交換をする |
天井や換気扇 | 低 | ・ほこりによるフィルターのつまり | ・天井や換気扇の定期的な掃除 |
※緊急度について
高:業者に修理・交換依頼をしなければ難しい作業
中:DIYが得意であれば自力で修理・交換が可能な作業
低:自分で解決できる作業
便座や便器の破損の場合、水漏れの被害を防ぐために床を拭き、
止水栓を閉めひび割れ箇所を布製のガムテープで補強します。
便器の場合は、自力での交換は難しいため業者へ連絡し修理もしくは交換を依頼しましょう。
トラブル箇所 内容 | 緊急度 ※ | 原因 | 応急処置 |
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便器の破損による水漏れ | 中 | ・強い衝撃によるひび割れ ・熱湯によるひび割れ | ・水漏れの被害が広がらないようにタオルなどで水を拭く ・止水栓もしくは水の元栓を閉める ・ひび割れている箇所に布製のガムテープを巻く(切り口が鋭利になっているので注意) ※止水までして、できるだけ早く便器の交換を依頼する |
フタ・便座 | 中 | ・強い衝撃によるひび割れ | ・布製のガムテープで補強をする(2~3周程度) ・フタの交換は可能の場合あり ※機能付き便座の場合は、コンセントを抜き、業者へ交換を依頼する ※温水洗浄便座(ウォシュレット)の場合は、止水栓を閉め、コンセントを抜き、業者へ交換を依頼する |
便器の破損 | 高 | ・強い衝撃によるひび割れ ・熱湯によるひび割れ | ・止水栓を閉める ・ひび割れている箇所に布製のガムテープを巻く ・できるだけ早く便器の交換を依頼する |
レバー | 中 | ・レバーのパッキンの劣化 ・ボールタップ(浮き球)の劣化 ・フロートゴムの劣化 | ・止水栓もしくは水道の元栓を閉める ・トイレを流してタンクを空にする ・レバーのパッキンを交換もしくはタンク内のボールタップ ・フロートゴムの交換をする |
トイレタンクと便器の間 | 高 | ・タンクと便器の間の密結ボルトの劣化 ・密結パッキンの劣化・タンクのひび割れ | ・止水栓を閉める ・床の水漏れを処理する ・タンクを取り外し、便器とタンクの間にある密結ボルトや密結パッキンを新しいものに交換 ・タンクの交換 |
※緊急度について
高:業者に修理・交換依頼をしなければ難しい作業
中:DIYが得意であれば自力で修理・交換が可能な作業
低:自分で解決できる作業
凍結した場合、室温を上げることで自然に解凍される場合があります。
急に温めると給水管・排水管が破裂する危険性があるので十分に注意をして対処しましょう。
トラブル箇所 内容 | 緊急度 ※ | 原因 | 応急処置 |
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給水管・排水管 | 低 | ・気温が低く、給水管や給湯管、排水管が凍結 | ・室温を上げる ・給水管、給湯管に30cmほどの距離から温風を当てる(近づけすぎない) ・給水管、給湯管に40~50度程度のお湯をかけて、タオルを巻く ・排水管に40~50度程度のお湯をかける |
※緊急度について
高:業者に修理・交換依頼をしなければ難しい作業
中:DIYが得意であれば自力で修理・交換が可能な作業
低:自分で解決できる作業
ウォシュレットトラブルの場合は、電源が入っているか、リモコンの電池を確認しましょう。
電源や電池の問題でない場合は、センサーの故障や断線などの可能性もあるので業者へ連絡し、
修理もしくは交換を行いましょう。
トラブル箇所 内容 | 緊急度 ※ | 原因 | 応急処置 |
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温水洗浄暖房便座(ウォシュレット)が温まらない | 低~高 | ・電源が入っていない ・温度設定が低い ・節電機能が作動している ・サーモスタットの故障 ・着座センサーの故障 ・断線 | ・電源を入れる ・温度を上げる ・節電機能が作動していないか確認をする ・電源プラグを抜き、再度差し込む →実施しても変わらない場合は業者への修理依頼 |
温水洗浄便座(ウォシュレット)からの水漏れ | 低~高 | ・ノズルから出る水の止水弁の故障 ・本体内のタンク ・配管の破損による漏水 ・基盤など電気系統の故障 | ・止水栓もしくは水道の元栓を閉める ・電源プラグを抜く ・温水洗浄便座(ウォシュレット)は複雑な構造をしているので業者へ依頼する |
※緊急度について
高:業者に修理・交換依頼をしなければ難しい作業
中:DIYが得意であれば自力で修理・交換が可能な作業
低:自分で解決できる作業