エコキュートの交換時期の目安は、エコキュートの耐用年数(寿命)である約10年〜15年を目安にすると良いでしょう。
現在使用しているエコキュートが購入から約10年〜15年以上経過しているのであれば買い替えのタイミングかもしれません。
耐用年数を超えても問題ない場合もありますが、時間と共に故障頻度が高くなる可能性があるほか、もし修理が必要になった場合でも「型が古すぎて部品が製造中止になっている」「部品が古いので取り寄せが必要」といったことになるケースもあります。
そのため、交換時期に迷ったら耐用年数である約10年〜15年をひとつの目安にすることをおすすめします。
エコキュートを交換する場合、エコキュートの保証期間を確認してみましょう。
エコキュートの保証期間はメーカーによっても異なりますが、基本的に標準付帯しているメーカー保証の期間は1年間〜2年間です。
有料の延長保証に申し込むことで、最大10年まで延長できることが一般的となっています。
エコキュートを販売している有名メーカー各社の保証期間を一覧にして紹介すると下記のとおりです。
メーカー | 標準保証期間(無料) | 延長保証(有料) |
パナソニック | 1年間 | 5年間/8年間/10年間 |
三菱電機 | 2年間 | 5年間/8年間/10年間 |
ダイキン | 1年間 | 10年間 |
コロナ | 2年間 | 5年間/8年間/10年間 |
日立 | 1年間 | 7年間/10年間 |
なお、延長保証については購入から一定期間(購入から半年など)経つと申し込めなくなる点には注意が必要です。
すでに標準のメーカー保証期間が過ぎており「購入から3年経過したが、延長保証に申し込みたい」と思っても、申し込むことはできません。
もし安心して長期的に使用したいのであれば、エコキュートを購入した際に延長保証への加入をおすすめします。
エコキュートはメーカー保証以外に火災保険が適用になるケースがあります。
火災保険には任意で付帯できる「風災補償」と呼ばれる保険がありますが、風災保証では屋外設備や建物が風、雨、雪、雹(ひょう)、砂塵(さじん)、などで被害を受けると補償の対象となります。
つまり、エコキュートが強風で飛来したものに当たって壊れた場合や、砂塵によって不具合が生じた場合などには火災保険が適用できるケースがあるということです。
保険が適用されるかどうかは火災保険の契約内容にもよるので、火災保険に加入している方は一度調べてみることをおすすめします。
また、こちらの記事でも詳しく解説していますので是非参考にしてみてください。
エコキュートの交換にかかる時間は約4時間〜7時間ほどが目安とされているため、交換する場合はスケジュールを半日ほど開けておくことをおすすめします。
なお、交換にともなってかかる費用の目安は一般的に約40万円〜50万円程度とされています。
しかし、これら交換にかかる時間や費用はあくまでも「目安」ということは忘れないようにしましょう。
例えば、エコキュートの交換にともない基礎工事が別途必要になる場合には、基礎となるコンクリートの打設工事が必要となるため、1日以上の時間がかかる可能性があります。
もし別途工事が発生した場合には、標準工事費とは別に工事費が上乗せされ、一般的なエコキュート交換費用よりも高くなる可能性があるでしょう。
このようにお住まいの状況や工事の内容、または依頼する業者などによって交換にかかる時間や費用はバラバラです。
具体的な時間・費用を把握するためには、まず業者に依頼して現地調査にきてもらい見積もりを出してもらうことが大切です。
業者選びのポイントは後述しているので、エコキュート交換を業者に依頼するつもりの方はそちらを参考にしてください。
エコキュートの交換時期は紹介したとおり、耐用年数がひとつの目安となります。
耐用年数を含め、交換時期と判断できるケースとしては下記のようなものが挙げられます。
それぞれについて以下で簡潔に紹介します。
エコキュートの耐用年数(約10年〜15年)を過ぎているのであれば基本的に交換がおすすめです。
また、使用している年数にもよりますが、保証期間を過ぎている場合にも修理費が高額になることがあるため、状況を見て交換するかどうかを判断しましょう。
特に延長保証を10年までつけ、10年以上経ってから故障したのであれば、それ以上は保証の対象期間外となるので交換を決断しても良いかもしれません。
エラーが起こる頻度が高い場合も交換した方が良い可能性があります。
エコキュートは貯湯タンクとヒートポンプの2つのユニットにより構成されており、それぞれの役割によって給湯器としての機能を果たしています。
エコキュート全体の寿命(耐用年数)は約10年〜15年とされていますが、ユニットごとではヒートポンプが約5年〜15年、貯湯タンクが約10年〜15年とされているため、どちらか一方が先に故障するといったケースもあるでしょう。
例えば、ヒートポンプが先に故障して、修理によって新しく部品を交換したとします。
ヒートポンプを修理したにも関わらず、間もなくして貯湯タンクや別の部分が故障し、また修理をしなければならなくなるといったこともあるかもしれません。
このような理由で修理頻度が高くなるほどエコキュート自体の維持費が高額になるため、維持費と交換にかかる費用を比較して、エコキュート全体を新しいものに変えた方が良い場合は交換を決断しましょう。
修理する部品が多い場合や、部品の型が古く取り寄せが必要になるなどして修理代が高額になる場合も交換した方が良い可能性があります。
特に使用年数が長くなればなるほど経年劣化により修理回数が増えていくほか、設備にとって重大な部分の交換が必要になるなどして維持費が高額になるといったことも考えられます。
この場合も、修理費用と交換にかかる費用を比較し、交換するべきかどうかを判断しましょう。
エコキュートを交換するにあたって、新しいエコキュートなど、再度給湯器を購入することになると思います。
その際の選び方のポイントは下記のとおりです。
予算に合わせて選ぶのは基本ですが、そのほか、エコキュートを設置するスペースに合わせた大きさや、家族の人数に合わせた容量を選ぶことも大切です。
例えば、メーカーで推奨されている家族人数別のエコキュートの容量は下記のとおりです。
容量 | 人数 |
370L | 3〜5人 |
460L | 4〜7人 |
550L〜 | 5〜8人 |
そのほか、故障をできるだけ少なくし安全に使用するためには、お住まいの地域の環境にあったタイプのエコキュートを選ぶことも大切でしょう。
エコキュートには、気温が低い季節でも凍結を防ぐ「寒冷地仕様」や、潮風などの塩害に強い「耐塩害仕様」などがあります。
各メーカーでは地域別に推奨するエコキュートのマップを作成して公開しているため、参考にして選ぶことをおすすめします。
エコキュートを長く安心して使用するためにまずできることは、メーカーの延長保証に加入することです。延長保証には料金がかかりますが、安心して長く使用できるのであれば加入する価値があるといえます。
例えば、パナソニックの延長保証では下記のような料金となっています。
年数 | 契約料 |
5年タイプ | 11,524円 |
8年タイプ | 25,666円 |
10年タイプ | 29,700円 |
なお、延長保証の申込期限はメーカーによって定められており、パナソニックでは引き渡しから10ヶ月以内が期限とされています。
いつまで延長保証に申し込めるかについてはメーカーごとに異なるため注意しましょう。
そのほか、交換後に自分でできるエコキュートのお手入れ・点検としてメーカーが推奨する方法としては下記のようなものが挙げられます。
頻度 | お手入れ・点検 |
日常的 |
ふろ循環アダプター掃除 |
リモコンの掃除 | |
月に1回程度 |
時刻の確認 |
漏電遮断機の確認 | |
年に2〜3回程度 |
逃し弁の点検 |
貯湯ユニットの掃除 | |
配管の点検 | |
半年に1回程度 | ふろ追いだき配管の清掃 |
分解してのお手入れなどをして故障すると保証の対象外となるため、上記の内容を参考にして長くエコキュートを使えるようにメンテナンスすることを心がけましょう。
エコキュートの交換を依頼するのは「メーカー」もしくは「給湯器専門業者」です。
どちらに依頼する方がお得かや、それぞれのメリット・デメリットについて詳しく紹介するので参考にしてください。
もしメーカー保証期間中であれば、基本的に迷わずメーカーに問い合わせて問題ありません。故障の内容にもよりますが、保証期間中であれば無償もしくは費用を抑えての修理で済む場合があります。
ただしメーカー保証は一般的に「修理」が対象となっており、「交換」に伴う工事などは対象外となっていることがほとんどです。
もしエコキュートの修理ではなく交換なのであれば、次に紹介する給湯器専門業者に依頼することをおすすめします。
なお、メーカーに依頼することのメリット・デメリットを簡単にまとめると下記のとおりです。
メリット | ・製造会社のため安心して依頼できる ・一定にサービスの質が保証されている ・製品に対する知識が豊富 ・専門業者を探す手間が省ける ・保証期間内であれば修理費用を抑えられる |
デメリット | ・保証期間をすぎると修理代が満額かかる ・割引キャンペーンなどがない ・修理・交換はそのメーカーの製品に限られる ・修理・交換業者はメーカー委託になる ・対応時間が限られている場合が多い |
保証期間を過ぎて修理が有料になる場合は交換も視野に入ると思います。
交換をメーカーに頼むこともできますが、給湯器専門業者ではお得なキャンペーンを開催している場合があるほか、24時間年中無休ですぐに駆けつけてくれるなどの臨機応変さがあるためおすすめです。
給湯器専門業者のメリット・デメリットは業者ごとに異なるかもしれませんが、大まかにまとめると下記のようなものが挙げられます。
メリット | ・割引キャンペーンなどがある ・メーカーよりコストを抑えられる可能性がある ・サービスやアフターケアが充実している ・24時間年中無休で対応してくれる業者もある |
デメリット | ・業者が多いため比較・検討に手間がかかる ・悪質な業者もあるため注意が必要 |
給湯器専門業者は基本的にメーカーよりも利便性が高いといったメリットがありますが、最も注意するべき点は悪質な業者を選ばないことです。
悪質な業者に依頼すると「見積もりとは大幅に異なる金額を請求された」、「施工不良の修正で結果的に高額な金額がとられた」、「無資格者の施工でエコキュートが故障した」などさまざまなトラブルに繋がる可能性があります。
そのため、給湯器専門業者に依頼するときは、さまざまな業者を比較しましょう。
業者選びのポイントについては以降で紹介するので参考にしてください。
給湯器交換までの流れをこちらの記事で解説していますので是非こちらもご覧ください。
エコキュートの交換業者を選ぶ際には下記の点に注目しましょう。
24時間年中無休ですぐに駆けつけてくれる利便性で選ぶことも大切ですが、最も大切なポイントは「安心して依頼できるかどうか」ですよね。
エコキュートのような給湯器の交換を依頼する業者は「指定給水装置工事事業者」と呼ばれる、いわゆる水道局指定業者のなかから選ぶことをおすすめします。
指定給水装置工事事業者とは、各自治体が認める水道法施行令に定められた基準に合う水道工事ができる業者のことを指し、一定の要件を満たした業者が「指定給水装置工事事業者」として認められます。
指定給水装置工事事業者は各自治体によりインターネット上で業者名が公表されているため、安心して依頼できる業者選びの際に参考にすると良いでしょう。
また、業者に依頼する場合、まずは見積もりを出してもらうことが大切ですが、見積もり料金がかからない業者を選ぶことでコストを少しでも抑えることができます。
エコキュートの交換には高額な費用がかかるため、なかなか交換に踏み切れない方もいると思います。
しかし、交換時期を迎えたエコキュートを使用し続けると下記のようなことが起こるリスクが高くなるため注意しましょう。
基本的に交換時期を迎えているエコキュートは故障しやすくなっていると考えることができます。
そのため、地震や台風などのちょっとした衝撃などでも故障する可能性があり、故障によって「急に熱湯が出てきて火傷した」といった事故に繋がる危険性もあるので注意しましょう。
また、故障しやすいことにより修理費用が重なり、維持費も高くなりがちです。古い型であれば部品の取り寄せなどにより高額な修理費を請求されることもあるかもしれません。
このようなリスクがあるため、交換時期を迎えたエコキュートは交換することをおすすめします。
エコキュートの交換にあたり、まずやるべきことは業者から見積もりを出してもらうことです。
交換にかかる費用の内訳は一般的に「エコキュート本体代+標準工事費+その他工事費」の3つの合計となります。
しかし、それぞれの料金は業者によって異なるほか、お住まいの状況などによって別途工事が必要になる可能性もあり、業者に見積もりを出してもらうまでおおよその金額を把握するのは難しいでしょう。
複数の業者から見積もりをとることでエコキュート交換にかかる費用の相場も掴めると思うので、まずは「交換を依頼する業者を選ぶ」というよりも「見積もりを出してもらう業者を選ぶ」といった気持ちで行動すると良いでしょう。
なお、賃貸マンションやアパート、賃貸の戸建てなどの場合、給湯器の修理・交換の責任は管理者にあるため、まずは管理者への連絡が必要となります。
修理・交換によってかかった費用の負担も管理者側の負担となるため、賃貸マンションやアパート、賃貸の戸建てなどに住んでいる方はまず管理者に連絡して指示を仰ぎましょう。
一方で、分譲マンションでは給湯器の交換費用は自己負担になるほか、交換工事を依頼する業者も自分で探す必要があることが一般的です。
ただし、交換工事に伴い共有部分(廊下など)を使用する場合には事前に管理者から許可を得ておく必要があるので、賃貸の場合と同様に業者に依頼する前に一度管理者に連絡・相談しておくことをおすすめします。
エコキュートの交換時期の目安は、耐用年数である約10年〜15年をひとつの基準にすると良いでしょう。
ただし、耐用年数以下でもエラーが頻発する場合や、修理費用が高額になるのであれば交換を検討するタイミングといえます。
もしエコキュートを長く使用したい場合は、購入時に最大10年が保証期間となるメーカーの延長保証に加入することをおすすめします。
もし故障などが多く交換記事を感じた場合には、この記事で紹介した業者の選び方を参考にして交換工事をしてもらう業者を選んでください。
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