消耗品である蛇口は、頻繁に使い続けると10年ほどで交換時期になると言われています。また、蛇口以外にも洗面台のトラブルは多く、シャワーホースが内蔵されているタイプの蛇口ではホース部分から水漏れしたり、洗面ボウルがひび割れてしまい、設備すべてを交換する必要のある場合もあります。
これらは専門の業者へ依頼するケースも多いですが、しっかりと準備して臨むことで、自力での交換も可能になります。洗面台の蛇口を自分で交換したい場合、事前に必ず確認しなければならないことは下記の2点です。
最低限この2つを確認しておくことで、家の洗面台に合う蛇口を調達し、自分で交換することができます。ここでは、具体的な確認ポイントとセルフでの交換におすすめな蛇口の選び方を解説します。
自力での交換を検討する場合、まずは既存の蛇口の種類を確認しましょう。もし同じメーカー、同じ製品の新品があれば、それを選ぶほうが交換作業も簡単になります。
蛇口の品番は洗面台の水栓本体に書いてあることが多く、ラベルや刻印から確認することが可能です。また、取り付け当時の取扱説明書を保管してある場合は、説明書の表紙や中身に製品情報が書いてあるので、そこからも確認ができます。
もし使用している蛇口が古かったり、取扱説明書を持っていない等の事情で製品の詳細が把握できない場合は、蛇口のメーカーへ問い合わせることを目指しましょう。蛇口を見てメーカーが分からなくても、洗面台や水周りなど蛇口以外の場所を調べることで、メーカー名の記載が見つかることもあります。
多くのタイプでは、洗面台と蛇口は同じメーカーの物がセットで取り付けられているため、蛇口でない設備からでもメーカー名を発見できた際は、一度そこへ問い合わせることをおすすめします。
洗面所によく設置されている蛇口や水栓のメーカーは以下のとおりです。
現在一般的に使われている蛇口にはさまざまなタイプが存在しますが、元をたどると下記の2種類に分かれています。
前者は水とお湯が両方出て、後者はどちらか一方しか出ないという違いがあります。また、さらにこの分類のなかでも、混合栓の場合は洗面台にある穴(ホール)の数を確認することも必要です。ワンホールタイプかツーホールタイプかによって、交換できる蛇口の種類を判断します。蛇口の形状は「ハンドル」と呼ばれるものと「レバー」と呼ばれるものの2種類がありますが、穴の数と水栓タイプが一致する製品であれば、既存の蛇口がハンドルであってもレバーへ交換することも可能です。
また、交換する蛇口を選定するときには、洗面台に設置されている蛇口の取付穴のサイズと、穴が2つある場合には取付穴心間(2つの穴の距離)も忘れずに確認しましょう。最も望ましいのはサイズがぴったり合う蛇口を選ぶことですが、取り付けたい蛇口に対して穴が大きい場合は、アダプターを使用することでサイズを調整することも可能です。反対に穴が小さい場合は専門の業者による工事が必要になるなど、自力での交換作業が困難になるためおすすめできません。
交換時、混合栓の場合は穴の数の確認が必要であることを紹介しましたが、蛇口の種類はその中でもさらにいくつかのタイプに分類することができます。次項からはそれぞれの分類別に蛇口の特徴などを紹介しながら、一般的な交換費用の相場も解説します。
ワンホールシングルレバー混合水栓は、1つのレバーで水とお湯の温度や量を調節できる機能がついています。レバーを右にひねれば水が、左にひねればお湯が出るタイプの物が多く、見た目に高級感やデザイン性の高い蛇口が多いことが特徴です。吐水量の調節はレバーを上げることで行い、下まで完全に下げると水が止まります。
ぬれた手でも操作しやすいことや、簡単に水とお湯の切り替えを行えることなどから、キッチンや洗面に適している蛇口です。
また、ワンホールシングルレバー混合水栓は、すべてこの「上げ吐水」という方式に規格が統一されました。以前はレバーを下にさげることで水を出す「下げ吐水」タイプのものもありましたが、落下物が当たって水が出っぱなしになってしまう事故を防ぐために、現在は使われなくなりました。
もし現状で下げ吐水方式の蛇口を交換することになったら、今後は上げ吐水方式の蛇口へ変更になることを念頭におきましょう。
専門の業者へワンホールシングルレバー混合水栓の交換を依頼する場合、工事費用と蛇口の代金を合わせて23,000円程度からの相場になっています。シンプルな操作感ながらも機能が充実して使いやすい蛇口タイプなこともあり、他の種類よりも交換費用が少し高額な傾向にあります。
ツーホールシングルレバー混合水栓は、一般家庭の洗面台で現在最も多く使われている種類の蛇口です。洗面所で使用されるものは洗面台の天板に横長の形をした台が取り付けられており、その上に蛇口が乗っています。水を出す方法はワンホールシングルレバー混合水栓と同様で、こちらも1つのレバーで吐水量と温度を調節することが可能です。
また、2つの穴の間隔は各メーカーとも規格を統一しており通常102mmと決まっているため、このタイプの蛇口ならメーカーを問わない商品選択をすることができます。
ただし、洗面台に水を溜めるために操作する排水栓の操作棒の位置は各メーカーごとに異なるため、この機能を使用したい場合は既存の蛇口と同じメーカーの製品で交換することが無難と言えます。
さらに、操作棒にも下記のように複数の種類が存在するため、蛇口選定の際は、事前に既存の蛇口がどのタイプに当てはまるのかを確認することが必要です。
・ポップアップ式
蛇口に押し引き可能な金具がついており、これを押すと洗面台の排水栓が開き、引くと閉じる仕組みになっています。
・ワンプッシュ式
押す操作のみ可能な棒が蛇口についており、押すことで排水栓の開閉を行うことができます。
・操作棒が蛇口に存在しない
排水栓の操作棒が蛇口になく、洗面台についているタイプもあります。また、ゴム栓式といってゴム製の栓で洗面台の排水栓に物理的にふたをすることで、水を溜めるタイプもあります。いずれの場合も、新しい蛇口も操作棒がついていないものを選びましょう。
ツーホールシングルレバー混合水栓の交換費用相場は、工事費・蛇口代を合わせて20,000円ほどからとなっています。
ツーホールツーハンドル混合水栓は、前述のツーホールシングルレバー混合水栓と同じ仕組みの蛇口です。交換時に注意するべき点も同様で、違いはレバーでなくハンドルを回して水を出すことと、水を出す用のハンドルとお湯を出す用のハンドルがそれぞれ独立しており、2つのハンドルで温度と吐水量の調節をすることなどが挙げられます。
ツーホールシングルレバー混合水栓とツーホールツーハンドル混合水栓は穴が2つある点が共通しているため、相互に任意の蛇口タイプへ変更することも可能です。
このタイプの交換作業を業者へ依頼した場合の費用相場は、15,000円程度からとなっています。蛇口のタイプはレバーよりもハンドルの方が安価な傾向にあり、交換する新しい蛇口がどの方式かによって金額が変動します。
洗面用コンビネーションは、洗面ボウルの奥にある横長のカウンター状の天板に水栓本体と蛇口部分がそれぞれ独立して設置されているタイプのものを指します。操作ハンドルがレバーの場合は穴が2つありますが、ツーホールタイプの蛇口とは内部の構造が異なるため、交換の互換性がないことには注意が必要です。
また、吐水口の両わきに水を出すためのハンドルとお湯を出すためのハンドルがついているタイプもあります。
洗面用コンビネーションの場合、洗面台についている排水栓と蛇口は連動していないため、新しいものに交換しても洗面台の引き棒は引き続き使うことができます。
交換を業者へ依頼した場合の相場は25,000円ほどからと、作業箇所や部品が多い分、他のタイプよりも高額になる傾向にあります。
単水栓は文字通り水栓が1つしかないタイプの蛇口を指し、水もしくはお湯のみを吐水する仕組みになっています。すでに単水栓が設置されている場所であれば、いつでも交換することが可能です。
操作部分にはレバータイプとハンドルタイプがあり、それぞれ上げ具合や回し具合によって、吐水量を調節します。温度調節はできないものが大半です。
業者依頼で交換する場合の相場は13,500円程度からとなっており、シンプルな構造をしている分、リーズナブルに設置できる点が特徴です。
ここまで、洗面所でよく見られる蛇口の種類や交換作業の費用相場について紹介しました。蛇口の交換は専門の業者に任せてしまえば確実ですが、自力で行えるなら工事費用の節約につながりますし、できれば自分でやってみたいと考える方も多いのではないでしょうか。
実際、事前に既存の製品を確認して新しい部品を調達したり、作業に必要な道具を揃えたりすることができれば、タイプ別に決まった手順で交換することが可能です。
本項では、蛇口の交換にチャレンジしたい方向けに、揃えておくべき工具や具体的な交換の手順について詳しく解説します。ぜひ一度、下記を一読の上お試しください。また、挑戦してみた上で難しいと感じたり作業が難航した場合には、あまり悩みすぎずに専門の業者へ作業依頼することもおすすめです。
ここでは、一般的な混合水栓の蛇口を交換する前提で工具や作業方法について紹介します。蛇口を交換するために最低限必要な工具は以下のとおりです。
プラスドライバーは、蛇口本体のネジを外したりつけたりするために使用します。
マイナスドライバーは作業時に止水栓を閉める際、「マイナス溝タイプ」である場合に使用します。止水栓は「ハンドルタイプ」と呼ばれるものもあり、そちらはドライバーが必要ないため事前に確認しておきましょう。
L型締め付け工具は、洗面台の下にあるナットを回すために使用します。ナットの大きさは製品によって異なるため、直径を事前に調べておき、それに適応したサイズの工具を購入しておくことが必要です。作業時の大きさに問題がなければ、モンキーレンチで代用することもできます。
ここでは実際の交換作業の手順を、本記事で紹介したワンホールタイプ、ツーホールタイプ、単水栓の場合別にそれぞれ解説します。
どのタイプも作業の始めと終わりは共通していますが、内部の構造が異なる分、細かいところは全くの別物になっています。自力で蛇口の交換に挑戦する際は、必ず事前に蛇口タイプと作業内容を把握しておきましょう。
ここまで、実際に蛇口を交換する方法について紹介しました。交換作業にあたっては準備段階で既存のタイプや穴のサイズなど事前に確認しておくことが多く、水栓を触るために専門の工具を揃える必要もあります。また、よく設置されている一般的なタイプのものでも作業内容がそれなりに難しく、DIY初心者の場合はスムーズに作業が進まないこともあるかもしれません。
本記事で紹介した交換方法を読んでも難しかった場合や、実際に作業を始めてから不安を感じた場合には、専門の業者へ依頼することもおすすめです。水周りトラブルの専門業者で年中無休・24時間営業のイースマイルなら、いつでも出張・見積もり料金無料で、気軽に相談することができます。公式サイトでは作業料金の目安が紹介されているので是非参考にしてみてください。
蛇口の交換作業をDIYで行う場合は、作業難易度などの観点から、どうしても既存のものと同じタイプを選んで取り付けることが無難です。しかし、現在は通常の蛇口に加え、さまざまな機能が追加された製品も多く売り出されています。
自力で取り付け作業を行うと複雑な工程になりやすい工事も、業者へ依頼すれば安心して任せることができます。既存製品の修理に加え、せっかくの機会に新たな機能がついた蛇口へ変更してみたいと思った場合は、業者依頼の検討もしてみてください。ここでは、蛇口を新しくする時におすすめな追加機能を紹介します。
エコシングル機能は、別名エコハンドルとも呼ばれています。混合水栓にて従来よりもお湯が混ざる境界線を明確にすることで、うっかり手がふれて給湯器が作動することを避けたり、節水の効果が期待できます。
ホース引き出式の蛇口は吐水口がシャワーになっており、水栓に内蔵されているホースを伸ばして使用すると浴室のシャワーのような使い心地となります。洗面台で洗髪することにも適しています。
節水タイプの蛇口は、水に空気を含ませることで一粒一粒を従来よりも大粒にし、快適感を損なわないまま節水の効果が期待できます。また、空気で洗浄力を高めることも追求しており、より少ない水量でも従来どおりかそれ以上に満足感が得られるよう工夫されています。
洗面台の設備は頻繁に使用する分どれも消耗品ですが、適切なお手入れを定期的に行うことで、長期間大切に使用することが可能です。蛇口周りのお手入れには、以下のような物を清掃用に常備しておくことをおすすめします。
洗面台で最も水垢や汚れが溜まりやすい場所は、蛇口周りや洗面ボウルの縁です。洗面台は多くの家庭で毎日使用されていると考えられますので、使用した都度はねた水などを拭き取ることができると理想的です。実際、たまに掃除した時にしつこいと感じる水垢やカビも、日々の使用の積み重ねによって発生しています。
それらの汚れも発生当初から落ちづらいわけではなく、使用後に都度清掃すれば簡単に落とすことが可能です。長い間放置してがんこな汚れになってしまった場合も、洗剤を使用して拭き掃除することである程度きれいになります。
また、蛇口の吐水部分に汚れが目立ったり水の出が悪くなったと感じたときは、歯ブラシを使用してこすってみましょう。蛇口は製品によって先端だけ分解できるものもあるため、その場合は分解した部品ごとに磨く清掃方法がおすすめです。
本記事では、家庭の洗面台・蛇口のタイプや特徴、自力での交換方法について紹介しました。蛇口の交換は製品のタイプやメーカーによっても方法が異なり、自力で行う場合は同じ品番のものを交換することが基本となります。
もしDIYでの交換作業が難しく感じたり、新しい機能がついた蛇口を取り付けたいと思った場合は、専門の業者へ依頼することをおすすめします。
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蛇口をはじめとした洗面台など水周りの設備はどれも消耗品で、使用年数が長くなれば必ず交換時期がやってくるものです。定期的なお手入れで長く大切に使うことはもちろん大事なことですが、経年劣化による故障などがあった場合は、なるべく早く新しいものへ交換することをおすすめします。
蛇口や水周りの設備は自力で交換することも可能ですが、説明を読んでも難しかったり、作業内容に不安を覚える場合には専門の業者へ依頼することも検討しましょう。
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