まずは落ち着いて、シャワーからお湯が出ない原因を確認しましょう。お湯が出ない原因によって必要な対処法は異なります。シャワーから水は出るのか、浴室以外のお湯は出るかをチェックしましょう。
シャワーからお湯だけが出ないのか、水もお湯も両方出ないのかを確かめてください。このチェックにより、お湯が出ない原因がわかります。
お湯だけが出ないなら給湯器の不具合が考えられます。またはガス漏れやガスの使い過ぎで、ガスの供給が止まってしまっている可能性です。ほかには、水道の蛇口の水温調節機能が故障している場合も考えられます。水もお湯も出ない場合は、水道管や水栓に問題が発生している可能性が高いです。
お湯が出ないのは浴室だけなのかを調べてみましょう。キッチンや洗面台など、浴室以外でもお湯が出ないなら給湯器やガスの不具合が原因の可能性が高いです。ガスや給湯器を復旧させる方法については下記で紹介しています。お風呂のお湯だけが出ないなら、浴室の水栓に問題がある可能性があります。
なぜお湯が出ないのか、原因がどこにあるのかがわかれば自分で対処できる可能性があります。考えられる原因は水道が止まっていることや、ガスが止まっている可能性です。原因と思われる詳細を解説し、それぞれの対処法を紹介します。また蛇口が給湯器が故障している場合の交換費用の相場について説明します。
シャワーからお湯も水も出ないときは、水道がそもそも止まってしまっているのかもしれません。水道が止まっている原因は断水や水道管の凍結、水道の元栓が閉まっていることなどが考えられます。まずは断水の可能性を考えてみましょう。
自治体や水道業者から、断水のお知らせは来ていませんか?災害時以外でも、水道設備の工事や点検のために計画的に断水が行われることがあります。計画断水の場合、事前にお知らせが通知されます。手元にお知らせの紙などがないときは、自治体のHPなどを確認してください。マンションやアパートの場合は受水槽のメンテナンスで断水している場合があり、エントランスなどにお知らせが貼ってあるかもしれません。断水の間は水道が一切使えないので、断水終了まで待ちましょう。
水道が止まる原因として、冬場に多く発生するのが凍結です。水道管の水が寒波などで凍ってしまうと水が出なくなります。一度水道が凍結すると解けるのに時間がかかりますが、たいていの凍結は太陽が昇れば自然に解凍されます。自力で解凍する方法はありますが、長時間ぬるま湯をかけたりドライヤーやカイロを当てたりと大変です。家を暖房で暖めると、水道管にも熱が伝わり自然解凍の時間を早めることができます。
シャワーから水も出ない場合に考えられるのは、水道の元栓が閉まっている場合です。水道の元栓が閉まっていると、家すべての水道から水が出なくなります。元栓は家の外にある水道メーターの近くに設置されています。水道の元栓の多くは地中に埋まっており、金属製のふたの中にあります。元栓にはハンドルを回して開け閉めするタイプと、ネジ式のドライバーで開閉するタイプがあります。どちらのタイプでも元栓が破損しないよう、ゆっくりと開けることが大切です。
家の水道の元栓は反時計回りに回すと開けることができます。元栓は各所の止水栓とは異なり基本的に全開にした状態で使用をするので全開まで開くようにしてください。水量の調整は各止水栓で行えます。元栓が開いているのもかかわらず水もお湯も出ない場合は水栓の故障や排水管の破損による漏水などが考えられ、原因を調べるには水道業者に依頼する必要があります。重大なトラブルの可能性も考慮して早めに相談するようにしてください。
シャワーから水は出るもののお湯が出ない場合に考えられることは、ガスの供給が止まっている可能性です。ガスメーターには安全装置がついており、震度5以上の地震やガスの消し忘れなどがあると自動的に作動します。長時間ガスを使い続けた場合も、ガスの消し忘れと判断されてガスが止まることがあります。
一度安全装置が作動すると自動では復帰しないので、自身の手で復旧作業を行ってください。ガスの復帰方法の詳細は下記で解説しています。プロパンガスを使用している場合、ガスの残量が少ないとガスの供給が止まります。プロパンガスが交換前に切れてしまったときは、販売店に連絡をとりましょう。
浴室のシャワーのみ不具合がおきている場合、お風呂の水栓が故障している可能性があります。水栓とは蛇口のことで、故障するとお湯だけでなく水も出なくなることがあります。温度調節をひとつのハンドルで操作するサーモスタット混合水栓の場合は、不具合によってはお湯だけが出なくなるケースもあります。使用頻度にもよりますが、水栓の寿命は約10年です。新しいものに交換する場合の費用は約2万円~5万円と、水栓のタイプにより差があります。
浴室だけでなく家全体でお湯が出ず、なおかつガスメーターが正常な場合は給湯器の故障が考えられます。給湯器の寿命は約10年です。給湯器にエラーコードが出ているときは、その内容を調べてください。給湯器の復旧や業者に異常を説明する際の助けになります。エラーコードは1995年に統一されたため、どのメーカーでも表示が同じです。給湯器の説明書やメーカーのHPに記載されているため確認しましょう。
どんな不具合が給湯器におきているのかを、エラーコードは教えてくれます。給湯器のメーカーにより、エラーコードは2桁か3桁どちらかで表示されます。給湯器が停止することがあるのは、お湯を60分使い続けたり追い焚きを90分連続使用した場合です。
ほかには給湯器の寿命がきたり点火不良がおこったり、一部のパーツに異常が発生している際もエラーコードにより確認できます。どのセンサーに不具合がおきているかもわかるので、自分では表示の意味がわからなくても業者はエラーコードの中身を理解できます。業者への依頼時伝えておけば速やかな対応に繋がるので、エラーコードの番号は控えておきましょう。
一般的な給湯器の交換費用の平均は10万円~15万円で、性能や工事費用により料金に差があります。追い炊きができるタイプなど、機能が高い給湯器ほど費用も高額です。ガスの使用量が少なく済むエコ給湯器も初期費用は高いですが、年間のガス代を抑えることができるため長い目で見てお得になる可能性があります。
ガスの供給の停止がお湯が出ない原因の場合、ガスメーターを復旧させない限り浴室以外でもお湯を使うことができません。ガスメーターは家のどこにあるのか、どうすれば復旧できるのかの方法を紹介します。また復帰操作時の注意点についても解説します。
一般的なガスメーターの設置場所は戸建てであれば建物の側面や裏側など浴室近くの壁に設置されています。集合住宅の場合は基本的には玄関付近にあることが多いです。寒い地域では外玄関の上の方にある場合もあります。見当たらない場合は、壁に扉がないか確認してください。ガスメーターが扉の中に収納されていることがあります。
ガスが止まっている時は、ガスメーターのランプが赤く点滅しています。液晶のあるガスメーターでは、安全装置が働きガスの供給が止まったときに液晶に理由が表示されます。長時間の使用、ガスの消し忘れ、震度5以上の地震、プロパンガスの残量が少ないことが理由の場合は、原因が液晶にアルファベットで表示されているので確認してみましょう。
ガスメーターの復帰操作は、どのタイプでもほぼ同じ手順で大きな違いはありません。まずは家の全てのガス器具の使用を止め、ガスの元栓を閉めましょう。これはガス漏れが発生している場合を考え、引火を防ぐために必要な工程です。ガス漏れも考慮し、ガス機器がある部屋の換気をしておきましょう。屋外に給湯器がある場合、本体の元栓も閉めてください。
ガスメーターの元栓が閉まっていると復旧しないので、開けたままで作業しましょう。メーターに液晶があるときはガスが止まった原因が表示されているので、セキュリティ表示を確認してください。メーターからガス臭がするときは、セキュリティ表示がなくてもガス漏れの可能性があるので復帰操作はしないでください。
復帰ボタンのカバーを開け、ボタンを奥までしっかり押し込みます。ボタンの点滅が止まったら手を離してください。手を離すとランプは再び点滅します。点滅時間はメーターの種類により異なり、約20秒〜3分ほどです。ランプの点滅が終われば、ガスが使えるようになったサインです。全てのガスの元栓を元通りに開けましょう。
ガスの復帰操作をする前に、ガスメーターから異臭がしないか確認しましょう。もしメーターからガスの臭いがした場合はガス漏れの可能性があります。復帰操作はせずガス会社へ連絡してください。
復帰操作を行う時、ボタンの押し過ぎは厳禁です。ガスの復帰ボタンを長押ししたあと、ガスメーターのランプはしばらく点滅を続けます。この点滅時は、ガスメーター自身がガスを復旧させても問題がないか調査している時間です。ボタンに触れてしまうと復帰作業が中断してしまい、ガスメーターの不具合にも繋がるので触らないようにしましょう。
ランプの点滅が終わらない場合は、もう一度同じ操作を試してください。再度操作を行っても復帰しないときは、ガス漏れしている可能性があります。ガスメーターの元栓を閉め、ガス会社に連絡してください。
水栓や給湯器の故障が疑われる場合は、水道業者などに連絡を取る必要があります。部品の交換のみで済むときもあれば、機器の状態によっては新品に交換しなければいけない場合もあります。
水栓や給湯器の一部だけが故障しており、そのパーツが比較的新しいものであれば部品を交換するだけで修理できます。給湯器を丸ごと交換すると10万円~15万円の費用がかかり、蛇口全体での費用は3万円~4万円です。部品を一部交換するだけなら、安く修理することが可能です。
水栓の温度調節を行うカートリッジが故障すると、シャワーからお湯が出なくなります。水栓カートリッジの交換費用の相場は15,000円~20,000円前後です。給湯器の部品の故障でお湯が出ない場合、水を温める燃焼系のパーツを交換できれば直すことができます。費用相場は15,000円~30,000円前後です。どの部品が原因で不具合を起こしているかは業者でないと判断できないので、まずは業者に連絡を取ることから始めましょう。
水栓と給湯器の寿命は、共に約10年です。10年近く使用している場合は、修理ではなく交換をおすすめします。水栓全体の交換費用は3万円~4万円で給湯器を交換する場合は10万円~15万円かかります。
部品を交換して修理する場合は安く済みますが、使用年数の長い機器は近いうちに他のパーツや本体自体が故障してしまう可能性が高いため本体を交換したほうが結果的に安く済むことが多いです。
また、製造から年月が経っている機器の場合は部品の製造が終了し、保存期間が過ぎていることもあります。部品交換で対応すべきか本体交換を行うべきかはその場でスタッフまでご相談ください。
急にシャワーのお湯が出て、焦ってすぐに業者に依頼したくなる気持ちはわかります。しかし業者に依頼する前に自分でできることをしておけば、シャワーを自力で復旧できる可能性が高まります。依頼する場合でも、トラブルの詳細を調べておけば業者への説明がスムーズに行えます。
シャワーからお湯だけが出ないときは、上で紹介したガスメーターの復旧方法を試してみましょう。ガスメーターを見てガスが止まっていることを確認できたら、復帰操作を行います。ガスが通常通りに供給されている場合は、給湯器の方を再起動してください。ガスが止まっている場合は復帰作業によりお湯が使えるようになる可能性が高く、それほど手間もかかりません。
やり方が難しい場合やうまく出来ないときはガス会社に依頼をすべきですが、ガス会社に依頼すれば、簡単な復帰操作だけでも料金の支払いが発生しますので可能であれば自分で操作できるようになっておくと安心です。
給湯器が原因でシャワーのお湯が出ないと考えられる場合は、給湯器を再起動してみましょう。リセットと再起動を行うだけでもお湯が出るようになる可能性があり、方法も簡単なので一度は試してみる価値があります。再起動を試す前に、床暖房など給湯器を使った作業を全て停止させてください。
給湯器本体をリセットすると、設定が初期状態に戻ることがあるので注意してください。また雨で給湯器が濡れているときはコンセントに触ると感電する危険があるので、本体が乾いてから再起動を行いましょう。
給湯器からガスの臭いがする場合はガス漏れの可能性があります。全てのガスの元栓を閉めてから、ガス会社に連絡してください。ガス会社に給湯器の点検を依頼すると、再起動で直ったとして出張費用などで料金がかかります。自分でも簡単に再起動ができるので、費用もかからずおすすめです。
業者に依頼する前に、お湯が出ないのは浴室だけなのか、水は出るのかなどできることを調べておきましょう。水は出るのかやエラーコードの表示内容などを伝えておけば、業者はスムーズに状況を診断できます。給湯器などを交換する場合、在庫があればすぐに可能ですが、取り寄せとなると数日かかることがあります。事前にトラブルの症状がわかっていれば、機器の手配もスムーズに行えるためスムーズな解決に繋がります。
突然シャワーからお湯が出なくなれば焦る気持ちもわかりますが、トラブルが起こったときに焦りは禁物です。慌てず落ち着いて原因を確認すれば、自分でシャワーの故障を直せる可能性は高いです。
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