まずは排水管が詰まってしまう原因をおさえておきましょう。排水管つまりの原因がわかれば解消する方法も予防する方法も見えてきます。本項ではトイレ、キッチン、浴室、洗面台、洗濯機の5箇所で起こる排水管つまりの原因を解説します。
トイレの排水管が詰まってしまう原因は主に下記の3つに分けることができます。
トイレつまりの原因で多いのが無理な節水によるトラブルです。これはトイレタンクにビンやペットボトルを沈めておくことで溜まる水を減らして節水をするという誤った節水方法によって引き起こされます。
トイレつまりとして想像しやすいものはものを流した際に排水管が詰まってしまい、水位が上がってくるといった現象。これはトイレットペーパーを使用しすぎたことによって流せる許容量を超えてしまい、排水管が詰まってしまうケースと、誤って落としてしまったボールペンやカイロなどのように流してはいけないものが詰まってしまったケースがあります。
続いて紹介するのはキッチンの排水管つまりの原因です。
キッチンの排水管つまりは食材が原因で起きることが多く、フライパンやお皿に付着した食材カスやお弁当のゴミが流れてしまったことで引き起こされます。また、料理で使った油は冷えると固まる性質があり、排水管に何層にも重なり水の通り道が狭くなることで詰まりやすくなります。
浴室には洗い場とバスタブに排水口があり、床下で合流しているため排水管が詰まるとお風呂が使えなくなります。この項では浴室の排水管が詰まる原因を紹介します。
浴室は1日の汚れを洗い流す場所なので汚れが蓄積しやすい場所でもあります。特に皮脂や髪の毛の酸性汚れと石鹸のアルカリ汚れの両方が蓄積するため掃除を怠るとぬめりが発生し、それによってさらに詰まりやすくなるのも事実です。
髪の毛は排水口で多少はキャッチできますが、皮脂や石鹸は完全に取り除くことが難しく、排水トラップや排水口に流れ出てしまうため日々の掃除が詰まらせないために欠かせません。これらの詰まりの原因は蓄積をすることで徐々に排水管を塞いでいくため、少し流れが悪いと感じたら早めに手を打っておくことが重要です。
シャンプーやボディソープを詰め替える際に出たパックの切れ端なども誤って流してしまえば詰まりの原因になり得ます。このような人工的なゴミも排水管に溜まった汚れに付着して流れをせき止める原因となることがあります。
洗面台でよくある詰まりの原因は下記の3つです。
洗面台は朝の準備や就寝前に使用することが多く、他の設備よりも排水管が細いため詰まりやすい排水管でもあります。原因となる汚れは身支度の際に出る化粧品や整髪料などの汚れが溜まりやすく、浴室と同様で髪の毛やヒゲ、洗顔時の皮脂も発生します。
洗面台の特徴としてはトラップの役割が持てるように排水管が曲がっていることで、この部分に一時的に水を溜めることで下水のにおいや害虫を防いでいます。この部分に汚れが蓄積しやすく、指輪やピアスのようなアクセサリ、化粧品のキャップのような重い物を落下してしまうとこの部分にとどまり、詰まりの原因となります。
排水口掃除を定期的に行う家庭も多いですが、忘れがちなのが洗濯機置き場の排水口。汚れが蓄積しやすい洗濯機置き場の排水管も詰まってしまうことがあります。
洗濯機は日々衣服を洗濯するため、繊維ゴミが排水されます。洗濯機にはそのまま排水をしないように糸くずフィルタがありますが、完全に防げるわけではないので少量すつ流れ出してしまうことで詰まりの原因になります。ポケットに入れて出し忘れたレシートやティッシュも同様に排水管まで流れてしまうこともあります。
また、洗濯洗剤の使いすぎによって溶け残った洗剤も排水管に蓄積するため注意が必要です。多く入れればきれいになると思って入れ過ぎてしまうとその分詰まりやすくなるので注意しましょう。
本項では実際に排水管が詰まってしまったときに起こる症状を紹介します。近い症状が出ている場合は詰まりかけている可能性があるので以下で説明する対処法や予防法を実践してみてください。
水を流した際に水位が上昇する、流れづらく一時的に水が溜まってしまうような場合は排水管つまりの症状です。たとえばトイレが詰まっていると洗浄のために流れた水が排水管へ流れずに便器内の水位が上昇し、場合によっては溢れてしまうこともあります。
大量のトイレットペーパーや固形物、硬い便、おむつなどの吸水性のある物などを流してしまうことがつまりの原因になりやすく、トイレットペーパーのように時間を置くことで解消する見込みのあるものの場合は対処しやすいですが、おむつや生理用ナプキンなどの吸水性の固形物を誤って流してしまうと排水管で膨張して症状が悪化するので、すぐにでも水道業者に相談をするのが望ましいです。
つまりが生じた排水管は水の通り道が汚れや固形物によって塞がれている状態となっており、排水口から流した水が通れずに逆流します。大きな固形物、蓄積した油汚れ、小さな固形物に体毛がからまることなどによってつまりが生じ、これらの異物を取り除くことで再度水が流れるようになります。
また、屋外にある家庭の排水が集まる排水桝の周辺に水が溜まっていれば、排水桝のつまりが原因と考えられます。排水桝は大量の油や固形物または屋外の木の枯れ枝や枯れ葉などが入り込むことでつまりを生じます。
排水桝がつまると、家庭内のすべての排水管において逆流する可能性があるので、複数箇所の排水口を確認しましょう。万が一つまりが疑われる場合、排水桝のつまりを自力で解消することはむずかしいので、業者へ依頼しましょう。
排水管つまりの原因の中でも油汚れや皮脂、体毛が原因の場合、雑菌やカビが繁殖し、悪臭やぬめりとして症状に表れます。食べ残しや皮脂、体毛を栄養源としている雑菌は水気があれば繁殖しやすく、排水管の内側に汚れが溜まることでつまりが生じ、水の通りが悪くなることで悪臭が室内まで上ってきます。
キッチンは特に食材カスや油を流すことが多い場所であることから、雑菌が繁殖しやすい環境です。油は再利用もしくはキッチンペーパーなどで拭き取ってから洗う、排水口ネットを利用するなどしてなるべく油や食材カスを直接排水口に流さないことが大切です。
浴室や洗濯機は皮脂や体毛、石鹸カスなどがあるうえに湿度も高い環境であることから、雑菌の繁殖を防ぐためにこまめに掃除を行いましょう。悪臭の原因として上記以外にもつまりによる圧力の影響で、下水からのにおいや虫の侵入を防ぐために貯めている封水が不足した場合にも下水からの悪臭が上ってくることがあります。
この項ではトイレの排水管が詰まってしまったときにできる対処法を紹介します。自宅ですぐに試せる方法を2点紹介しますが、改善しない場合は水道業者の相談してください。
トイレに流せるトイレットペーパーが詰まってしまったときに有効なのは高いところから排水口に水を注ぐことで押し流す方法です。この方法は流しても良い物が詰まっているときに有効な方法で、流せないものが詰まっている場合に行うと悪化させてしまうおそれがあるため注意してください。
この方法を試す場合はバケツなどで便器に溜まった汚水を汲み出し、普段と同じくらいまでの水位まで戻しましょう。水位が上がっている状態で実践すると汚水が溢れてしまう可能性があります。また、トイレ周辺にビニールシートや新聞紙、タオルを敷き養生を行うことで水がはねても汚れないようにしておくと安心です。
水位を下げたらバケツに汲んだ水をなるべく高い位置から排水口めがけて注いでください。このとき一度に大量の水を流すのではなく、少しずつ流すことで水圧を高めてつまりの原因を押し流すのポイントです。一度で流れない場合でも何度か繰り返し行うことでつまりが解消する可能性があります。
注ぐ水を40℃ほどのお湯に変えることでよりトイレットペーパーがほぐれやすくなるためおすすめですが、高温の熱湯を使用すると便器を破損させるおそれがあるため、温度をよくみて使用してください。
次に紹介するのはラバーカップを使った異物除去の方法です。ラバーカップはスッポンなどと呼ばれることもあり、トイレつまりの解消に使う道具として広く認知されていますが、トイレの種類や排水口の場所によって形状が異なるため自分のトイレにあったものを選んで使用してください。
まずはラバーカップを用意し、排水口に押し当てます。このとき水はねが気になる場合はゴミ袋を便器を覆うように掛け、穴を開けてそこからラバーカップの柄を出すようにしておくと水はねを軽減できます。
カップの空気がなくなるように一度強く押し当て、勢いよくカップを引き上げることで排水管に詰まった異物を手間に引っ張り出すのが正しい使い方です。こちらも一度で改善しないことがあるので何度か繰り返し行ってみてください。
同じトイレでも和式と洋式、洋式の中でも形状が特殊なタンクレストイレではラバーカップの形状が異なるため下記の記事を参考にして最適なものを選んでください。
ここではキッチンの排水管が詰まってしまったときの対処法を紹介します。
タオルを使用したつまり解消法は油汚れの蓄積が原因の場合に有効な方法です。食材などの異物が詰まっている場合は排水管の奥に移動し、除去が困難になるためやらないほうがよいでしょう。
まずは排水口のトラップを取り外し、排水管を出してください。その後タオルの一方を排水管へと押し込み、排水管を塞ぎます。このときタオルが流れてしまわないように片端を外に出しておきます。
準備ができたら50℃ほどのお湯をシンクに溜めます。油汚れを溶かすためにお湯を使用しますが、熱湯を使用すると排水管を損傷させてしまう可能性があるので熱湯は使用しないでください。
お湯が溜まったら一気にタオルを引き抜き、お湯が流れる力を利用して油汚れを押し出します。お湯を使用することで油汚れが柔らかくなり排水管から外れやすくなり、それを水圧の力で一気に流すのがこの方法です。
ここでは浴室の排水管が詰まってしまったときの対処法を紹介します。
ここで紹介するのは重曹とクエン酸を使用した方法です。重曹とクエン酸は混ぜることで化学反応を起こし、汚れを落としやすくしてくれます。
まずは排水トラップを取り外して排水管を露出させます。排水管に重曹をふりかけ、上からクエン酸をかけます。最後に50℃ほどのお湯をかけることで化学反応が起き、泡が発生します。この泡は二酸化炭素のため大量に吸い込まないように作業前に換気をして作業をしましょう。お湯を使用するのは反応が促進されるためで、用意が難しい場合は水でもかまいません。
重曹はアルカリ性のため、浴室に溜まりやすい皮脂や髪の毛といった酸性の汚れに強いのが特徴です。クエン酸は酸性の成分なので反対に石鹸などのアルカリ性汚れに強く、浴室に溜まる汚れを効率よく洗浄できるのが特徴です。
この方法は発泡によってこびりついた汚れを浮き上がらせる効果もあるため、浴室以外の排水管つまりにも有効です。どちらも掃除でも使用ができ、万能な便利アイテムなので常備しておくとよいでしょう。
ここで紹介するのはワイヤーブラシを使用した方法です。ワイヤーブラシは物理的に異物の除去を狙う難易度の高い方法ですが、道具と原理がわかれば行えます。
ワイヤーブラシは針金の先にブラシがついた掃除道具です。排水管へ挿入して汚れを削ることでつまりを解消します。薬品では溶かしきれなかった汚れを物理的に除去できます。自身で購入をする場合は長さや直径に気をつけて使用できるものを購入しましょう。
作業は上の方法と同様に排水口トラップを外し、ワイヤーブラシの先端をゆっくり入れていきます。ある程度進むとなにかにぶつかり、それ以上奥へいかなくなります。その場に異物があることが多く、ワイヤーブラシを回転させることで汚れを削り、小さくして流すという方法です。
ここでは洗面台の排水管が詰まってしまったときの対処法を紹介します。
パイプクリーナーはアルカリ性の液体で、油やぬめり、髪の毛などの汚れを溶かして除去してくれます。使用の際には手順だけでなくその下の注意点も読んで試してみてください。
パイプクリーナーを使用する場合は十分に換気を行い、皮膚や粘膜に付着しないようゴーグルやゴム手袋を着用して作業をしてください。また、商品によって適量や待ち時間が異なりますので商品の取扱説明書をよく読み、説明に従って作業を行ってください。
パイプクリーナーが排水管へしっかりと流れるようにトラップやヘアキャッチャーを取り外し、排水管にパイプクリーナーを流し込みます。大量に使えばその分効果があるわけではないので適量を流し込んでください。パイプクリーナーを流したら一定時間放置し、汚れが溶けるのを待ちます。待ち時間も長く置きすぎるとかえって硬化してしまうため、適切な時間で洗い流してください。
洗い流す際には50℃ほどのお湯を使用するのがおすすめです。温度が高すぎる場合は排水管を損傷させることがあるので温度を守ってしっかりと洗い流します。パイプクリーナーの成分が残っていると硬化して詰まりの原因になることもあるので完全に洗い流してください。
パイプクリーナーは塩素系の洗剤のため酸素系洗剤と混ぜると有毒な塩素ガスが発生します。意図して混ぜなくても洗剤の残りや料理で使用したお酢などと反応することもあるので注意して使用をするとともに換気をしっかりして作業をしてください。
パイプクリーナーは大きく液体と粉末の2種類があります。液体タイプのパイプクリーナーは粘度が高く排水管に留まりやすいことからこちらがおすすめです。粉末タイプの場合、粉末が舞い上がり、吸い込むことで粘膜へのダメージを受けることがあるため液体タイプを使用するようにしてください。
また、液体タイプのパイプクリーナーの濃度にも注意が必要で、1%未満の濃度の場合はぬめりや悪臭の対策として使われます。髪の毛や油汚れの除去が目的の場合は1%以上の濃度のものを使用しましょう。
さいごに洗濯機の排水管が詰まってしまったときの対処法を紹介します。
高圧洗浄と言うと業者に依頼するイメージが強いですが、高圧洗浄機は家庭用のものも販売されているため自分で行うことも可能です。
高圧洗浄を行う場合は排水管を傷つけないよう注意をして作業をしてください。高圧洗浄機を新たに購入する場合は業者に依頼をしたほうが安価に済ませることもあるので他の方法を試し、それでも解決できないような頑固な排水管つまりの際に行うのが望ましいです。
イースマイルでは排水管の高圧洗浄を33,000円から承っております。作業前につまり具合を確認し、無料でお見積もりを作成しますのでお気軽にご相談ください。
本項では排水管つまりの予防方法を解説します。日頃からできることばかりなので排水管が詰まってから対処をするのではなく詰まらせないように意識してみてください。
トイレつまりの原因でも解説したように無理な節水は詰まりの原因になります。タンク内に異物を入れて行う節水はトイレつまりだけでなくタンク内部品を損傷させる可能性もあるので行わないようにしましょう。
また、トイレレットペーパーを使用したにも関わらず小を使用するなどの節水も詰まりの原因となります。これらの節水方法で節約できる金額は年間数百円程度の節約です。その節約を行うあまり数千円の修理が必要になっていては元も子もありません。
洗い物をする際の工夫として油汚れをキッチンペーパーで拭き取ってから洗う、食材カスは三角コーナーなどへ捨ててから洗うことを徹底するだけでも効果があります。排水口にネットを掛けているから大丈夫だと思っていても細かな食材カスはネットを通り抜けることもあるのであらかじめ取り除いておくに越したことはありません。
油を流すとつまりやすく不潔な環境となることから油はゴミとして処分することが望ましいです。シンクを使い終わったタイミングで数秒間50度くらいのお湯を流すことを習慣にすると、油汚れが蓄積しにくくなります。ひと手間によってその後の掃除しやすさがかわるのでぜひ試してみてください。
お風呂の排水口に貼る髪の毛をキャッチするシールや排水口ネットは排水管へゴミが流れるのを防いでくれます。これらを使用することでヘアキャッチャーやゴミカゴの掃除をしやすくなるため掃除の手間を減らすという意味でもおすすめです。
どちらもドラッグストアや百円均一ショップ、ネットで購入することができるので使ってみてください。
排水管のつまりを防ぐ方法としてはやはり定期的な掃除が欠かせません。汚れが蓄積すると頑固で落としづらくなるだけでなく他の汚れを取り込んでしまいます。排水管の掃除は面倒なイメージが強いですが軽い汚れであれば掃除は簡単なため、汚れがひどくなる前に行うのがおすすめです。
一日の終わりにシンクと排水口まわりをブラシでこする、週末にパイプクリーナーを流すといったように掃除の頻度を決めて習慣にすると続けやすいです。
排水管のつまりによる症状には悪臭の発生、汚水の逆流、水位の上昇が見られます。排水管がつまる原因は、油を流すこと、食材カスがつまること、固形物がつまることおよび掃除をしていないことで起こりやすくなるためあらかじめ予防を行いましょう。
排水管つまりに気づいたらまずは自分で試せる方法を行い、改善が見込めない場合や困難な場合は水道業者に相談をしてください。イースマイルは24時間365日対応なので急なトラブルでもすばやく駆けつけて対処することが可能です。症状から原因を究明し、作業にかかる費用をはじめに提示をするため安心して工事の依頼ができます。
出張や見積もりに費用はかからないので、相見積もりも歓迎!まずはお気軽にご相談ください。
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