日常生活の中では意識されにくいですが、実はトイレの換気扇にも寿命があり、タイミングをみて交換が必要となります。ここでは、トイレの換気扇の寿命について、交換のタイミング目安と併せて解説します。
メーカーによって詳しい寿命は少し異なりますが、一般的なトイレの換気扇のメーカー標準使用期間は10年~15年とされています。これは、換気扇が24時間毎日稼働し続ける中で、モーターや内部の部品が徐々に摩耗し、動作の効率が低下していくためです。
換気扇の心臓部であるモーターは、長期間使用すると回転速度が落ちたり、異音を発したりすることがあります。モーターが経年劣化していれば、換気能力が低下し、トイレ内の湿気や臭気を効果的に排出できなくなります。
また、トイレの換気扇は空気を取り込むため、内部にホコリや汚れが蓄積しやすい場所です。ホコリや汚れが蓄積していれば、モーターやファンの動作を妨げ、換気扇の動きを悪くする可能性があります。定期的な掃除やメンテナンスで寿命を延ばすことはできますが、ホコリや汚れを完全に防ぐことは難しいため、メーカーでは10年~15年程度を標準使用期間と定めています。
寿命以外にも、トイレの換気扇に以下のような症状があれば交換時期の目安です。
換気扇が作動中にうるさかったり異音を発するようになった場合、ホコリや汚れが溜まっている又は内部のモーターやファンに不具合が生じている可能性があります。ホコリや汚れが原因であれば、掃除で取り除くことで改善しますが、掃除をしても良くならない場合はモーターやファンの不具合の可能性が高いです。部品交換で対応できることもありますが、すでに10年程度使用している場合は本体の交換を検討しましょう。
換気扇が正常に機能していない、つまり湿気や臭いがトイレ内にこもりやすくなったと感じる場合、ファンの劣化やホコリの蓄積が原因かもしれません。掃除しても改善しない場合は、部品の交換や本体の交換時期である可能性が高いです。
スイッチを入れてもすぐに動かない、あるいは動いたり動かなかったりする場合、電気系統のトラブルの可能性があります。ブレーカーを確認してみて問題がなければ、スイッチや換気扇の故障が疑われるので、業者を呼ぶ必要があります。
どのトラブルでも使用期間が5年程度と短ければ、部品の交換で済む場合が多いです。しかし、10年近く使用しているのであれば換気扇全体の劣化が進んでいるため、部品交換よりも本体ごとの交換が望ましいです。古い換気扇を修理しつつ無理に使い続けたとしても別の部品が故障する可能性もあり、都度修理をしていると新品へ交換した場合よりも高くつくケースが多いです。頻繁に故障をしてストレスを感じるよりも新しい換気扇へ交換しておくほうがおすすめです。
トイレの換気扇に不調を感じていて交換が必要だと思っていても、費用がどれくらい掛かるのか不安に思っている方も多いでしょう。ここからは、トイレの換気扇交換にかかる費用の相場について解説します。
トイレ換気扇の交換費用は、取り付ける換気扇によって多少変わりますが、おおよそ15,000円~60,000円程度が相場です。トイレの換気扇には壁側に取り付けている「パイプ用ファン」と天井側に埋め込み式の「ダクト用ファン」の主に2タイプがあり、タイプによって相場の幅が大きく異なります。
壁に設置するパイプ用ファンの場合は15,000円~35,000円ほどで交換が可能です。換気扇の性能差が少ないため本体費用の差はそこまで大きくはありません。基本的には既存の後継品へ交換を行います。費用の内訳は以下のとおりです。
天井に埋め込まれるダクト用ファンの費用は25,000円~60,000円ほどをみておきましょう。費用差は主に換気扇本体の性能です。天井に埋め込むため比較的幅広く交換が行えます。費用を抑えたいのであれば施工業者とも相談をして必要な機能の取捨選択をしましょう。
ダクト用ファンタイプは配線工事も必要となり作業が複雑なため、パイプ用ファンよりも費用が掛かる傾向にあります。マンションではダクト用ファンが採用されていることが多く、戸建て住宅にはパイプ用ファンが取り付けられている場合が多いです。家までの交通費や作業に係る清掃費用は含まれている場合が多いですが、業者により異なるので確認しておく必要があります。
トイレの換気扇と一口に言っても、その機能や性能には意外とさまざまな種類があり、選ぶ商品によっては価格に大きな違いがあります。換気扇の交換費用には、単に製品代だけでなく、搭載された機能や性能の違いが反映されるため、最終的な費用に差が出ることになります。たとえば、基本的な換気機能だけを備えたシンプルなモデルは比較的安価ですが、人感センサーや湿度センサーなとが付いた高機能なモデルには追加のコストがかかります。以下に、安い商品と高い商品それぞれの機能と費用を比較して紹介します。
商品名 | FY-08PFL9D Panasonic |
FY-08PFHY9VD Panasonic |
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費用 | 12,650円 | 27,280円 |
機能 | ・サイレントストリームファン ・ワンタッチで換気扇の羽根を着脱 |
・サイレントストリームファン ・ワンタッチで換気扇の羽根を着脱 ・湿度を感知して自動運転 |
特徴 | 安く交換したい方におすすめ | 自動で管理したい方におすすめ |
トイレの換気扇は取り外して掃除することも多く構造を理解している方も多いです。そのため自分で交換ができると思って実際にDIYしようとする方もいます。本項では自分で取り付けが行えるのかどうかを詳しく説明します。
トイレ換気扇のファンの設置自体は、ある程度のDIYスキルがあれば専門業者でなくても行うことが可能です。壁や天井に換気扇を取り付ける作業は、道具さえ揃っていれば自力でできそうと考えている方もいるでしょう。しかし、ここで注意しなければならないのが、換気扇の設置に伴う電気配線工事です。
日本の法律では、電気工事を行うためには電気工事士法に基づいて電気工事士の免許持つ人が行わなければならないと定められています。具体的には、電気配線の接続や配線の引き直し、ブレーカーへの接続など、電気に関わる作業全般がこれに該当します。
電気工事士の資格を持たない人が自分で配線工事を行うと、法律に違反するだけでなく、思わぬ感電事故や漏電火災を起こす可能性があります。家庭用電源にも強い電流が流れており、誤った作業や不適切な取り扱いを行えば感電するリスクも大いにあります。場合によっては命に関わる事態になりかねません。また、無資格者による不適切な電気工事は漏電火災の原因にもなります。配線がしっかりと接続されていなかったり、絶縁処理が不十分だったりすると、火災が発生する可能性があるため節約しようと自分で設置するのはやめましょう。
換気扇の交換を業者に依頼する際は、必ず電気工事士の資格を持った業者に依頼しましょう。無資格の業者に依頼してしまうと、法律違反となるだけでなく、後々トラブルや事故の原因となりかねません。工事を依頼する前には、業者の作業者が電気工事士の資格を持っていることを必ず確認し、安心して任せられるかを判断することが大切です。
換気扇の交換は単に本体を取り外して付けるだけでなく、設置場所や向き、ダクトの接続といった細かい点にも実は注意が必要です。換気扇の設置場所や向きを誤れば、換気の効率が低下し、狭いトイレ内に湿気や臭気が溜まってしまいます。結果的にトイレ内にカビが繁殖する原因になり得ます。また、空気を排出するダクトですが接続が不適切だと、換気効率が低下や騒音の原因にもなります。向きを逆に取り付けてしまえば空気漏れや逆流が発生することもあります。
一見簡単そうに見える換気扇の交換でも、専門的な知識と技術が求められます。安全に使用するためにもプロの業者に依頼して正しく設置してもらいましょう。
トイレの換気扇の交換には、電気工事士の資格を持つ業者への依頼が必要ですが、依頼できる業者は意外と多岐にわたります。ここでは、換気扇の交換を依頼できる業者とその特徴について紹介します。
トイレの換気扇の交換を考える際にまず検討したいのが、家を建てたときのハウスメーカーやリフォームを依頼したことのある会社に再度お願いすることです。以前依頼したことのある業者に頼めば、すでにあなたの家の構造や設備を把握しているため、スムーズに作業を進めることができるという大きなメリットがあります。ハウスメーカーやリフォーム会社に依頼するメリットとデメリットは以下の通りです。
以前依頼した業者なら信頼感がありますが、費用が他の業者より高くなる可能性が高いため、トイレの換気扇のみを交換したい場合にはあまり向きません。他にも家の修繕やメンテナンスで気になる部分がある方におすすめです。
トイレの換気扇交換を依頼する業者には工務店も一つの選択肢です。工務店は、地域に密着して住宅に関する幅広いサービスを提供しており、地元での信頼や実績が強みとなっています。小規模なリフォームや修理にも柔軟に対応できるため、トイレの換気扇交換のような比較的小さな工事にも快く対応してくれることも多いです。工務店に依頼する際の他のメリットとデメリットについては以下の通りです。
地域に密着で親しみやすく費用も比較的抑えられる工務店は、トイレの換気扇交換におすすめの業者です。ただ、工務店の場合、電気工事は外部の業者に委託している場合もあるため、電気工事士の資格を持っているか確認をしましょう。下請けに仕事を依頼する場合はマージンが発生する分費用が高額になります。
トイレの換気扇交換を依頼できる業者には、水道業者という選択肢もあります。水道業者は、特に水まわりの修理や交換作業に長けており、トイレ関係の設備に精通しているため、換気扇の交換にも対応できる場合が多いです。トイレは、換気のほかに水の流れや排水設備とも密接に関わっており、これらの要素も併せて対応してもらえる点が水道業者に依頼する際の強みとなります。水道業者に依頼する際の他のメリットとデメリットについては以下の通りです。
水道業者にトイレの換気扇交換を依頼すれば水まわりの専門知識を活かした適切な設置が期待できます。ただし、換気扇の交換には電気配線工事が伴うため、依頼前に必ず電気工事士の資格があるかどうかを確認することが重要です。
換気扇の交換は、予想外にコストがかかることもありますが、いくつかのポイントを押さえることでコストを削減することが可能です。ここからは換気扇交換の際に費用を抑えるためのポイントについて紹介していきましょう。
トイレの換気扇をとにかく安く交換したいと考えるなら、1社だけに依頼するのではなく、複数の業者から見積もりを取ることが非常に重要です。複数の業者から見積もりを取得する相見積もりは、同じ工事内容で各業者を比較でき、より安くかつサービスが充実している業者を見つけることができます。
相見積もりの最大のメリットは、各業者が同じ内容の工事の料金を提示しているため、価格やサービスの違いを明確に把握できること。例えば、同じ換気扇交換の工事でも、業者によって費用に差が大きく出ることがあります。業者ごとに費用の設定基準が異なっており、ある業者では標準的な作業内容に含まれているサービスが、他の業者では追加料金が必要になることもあるでしょう。
また、各業者の見積書を比較すれば、工事に含まれるサービスの内容や保証期間、アフターケアの有無なども確認できます。価格面だけでなく、長期的に見た満足度の高い業者を選べることは大きいです。
見積書には、工事の内訳、使用する部材、工事期間、そして保証内容などが記載されています。それぞれを見比べれば業者ごとの違いを把握でき、自分に合った業者を選ぶことができます。また、見積書を比較することで、工事の相場の把握も可能です。適正価格での工事依頼ができるだけでなく、過剰な請求や不足しているサービスに気づくことができます。
相見積もりを積極的に活用することはおすすめですが数が多いと比較検討が困難になるため2社~3社ほどを目安に見積もりをもらい、自分に合った業者に依頼しましょう。
トイレの換気扇を新しいものに交換する際、現在取り付けている換気扇と同じ商品や後継品、または同等品を選ぶことでコストを抑えることも可能です。同じ商品や後継品を選べば、既存の換気扇と同じ取り付け位置やダクトをそのまま活用でき、設置作業がスムーズに進められます。業者にとっても既存の設備に合わせて作業を進められるため、短時間で工事を完了することができ、その結果、工事費用が抑えられることになります。
新しい換気扇の取り付けにおいて既存のダクトや取付け位置がそのまま利用できれば、新たに壁や天井を加工したり、配管を変更する必要がないため、工事の規模が最小限に抑えることが可能です。トータルの費用と時間を大幅に減少でき、より予算を抑えたい方には特におすすめの方法です。
また、現状と同じ換気扇や後継品を選べば、機能やデザインも大きく変わることがないため、トイレの外観や使用感をそのまま維持することもできます。現状のスペックに満足している方は、新しい機能やデザインに無駄に費用をかけずにコスパを追求しましょう。
この方法は、現状に大きな変更を加えることなく、快適なトイレ環境を維持しつつコストを抑えたい方に非常におすすめです。同じ商品や後継品を選ぶことで、工事の手間を最小限に抑え、結果的に費用の節約が可能になります。無駄な追加費用をかけずに、スムーズで経済的な換気扇交換を実現するための賢い選択肢です。
トイレの換気扇を交換する際に設置場所を変更するなら、もちろん追加工事が必要です。対して、既存の場所にそのまま新しい換気扇を設置する場合は、壁や天井に新たな開口を作ったり、ダクトの位置を変更するなど追加の工事が必要ありません。換気扇を現状と同じ場所に設置してしまえば、基本的な工事のみで済むため費用を抑えることが可能です。また、既存の場所に設置することで工事自体もシンプルに済ませられるので、業者が工事する時間も短縮できます。
現状の換気扇の設置場所に特に不満がない場合や、機能面でも現状のままで十分だと感じている場合は、同じ位置への設置を強くおすすめします。同じ場所に設置することで、工事費用を抑えつつ効率的に換気扇を交換できるため、結果的に最もコストは高いです。
最近のトイレの換気扇は、単なる換気だけでなく、多彩な機能を搭載したモデルが増えてきています。例えば、人感センサーによる自動運転や湿気センサーによる湿度の調整など、高度な技術を搭載した便利なモデルが多数展開されています。
交換する際に新製品や最新モデルを選べば機能は増えますが、換気扇本体の費用が高くなる傾向があります。新しい機能が追加されるぶん換気扇本体の価格もそれに応じて上昇し、本体価格が高くなれば交換費用は嵩むため、安く済ませたければ、旧モデルや最低限の機能が付いた換気扇を選びましょう。
どうしても欲しい機能がある場合は、複数機能があるものではなく本当に必要な機能を絞って選ぶのが賢明です。費用と機能をそれぞれ天秤にかけて選択してください。この場合自身で商品を選定するよりも予算や機能の要望を業者へ伝え、選定を手伝ってもらうのがおすすめです。選定のお手伝いをいたしますのでお気軽に弊社スタッフへご相談ください。
トイレの換気扇交換は、普段あまり行う機会がないため、多くの方にとって馴染みのない作業かもしれません。しかし、換気扇の交換にかかる費用や施工費を事前に把握しておけば、適正な価格での工事を行うことが可能となります。相見積もりを積極的に活用して複数の業者から見積もりを受取り、費用相場や工事内容をしっかりと見比べてコスパ良くトイレの換気扇交換を進めましょう。
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