まず、トイレタンクに水がたまらなくなる主な原因には以下のようなものがあります。
トイレタンクは普段、水が満たされた状態で待機し、レバー操作でその水が流れて便器を洗浄します。しかし、何らかの不具合でタンクに水が補充されないと、次の洗浄ができなくなってしまいます。考えられる原因は多岐にわたり、それぞれ対処法が異なります。
以下では代表的な原因を8つ挙げ、それぞれなぜ水がたまらなくなるのかを説明します。
最初に確認すべきは止水栓です。止水栓とは、トイレや洗面台など個々の水まわり設備への給水を制御するための小さなバルブで、トイレではタンクに繋がる給水管の途中(壁や床近く)に設置されています。
掃除や修理の際に水を止めるために一時的に閉めることがありますが、これを開け忘れているとタンクに水が供給されず、いつまで経っても水がたまりません。完全に閉まっていなくても中途半端に半閉じの状態だと、給水量が制限されてタンクに水がたまりにくくなることもあります。
まずは止水栓が閉まっていないか、またきちんと全開になっているかを確認しましょう。
トイレタンクへ水を送る給水管や接続ホースに問題があると、水がタンク内まで到達しません。
給水管の途中には異物がタンク内に入り込まないようフィルター(ストレーナー)が付いている場合があり、長年の使用で錆や砂などで目詰まりを起こすことがあります。フィルターが劣化したり詰まったりすると、水道管からの水がタンクまで流れなくなってしまいます。
また、古いトイレでは給水ホース自体が劣化して内部が狭くなったり、折れ曲がって水の通り道を塞いでしまったりするケースも考えられます。給水管まわりから水が出ていない場合や、フィルターの詰まりが疑われる場合は、この部分の点検と清掃が必要です。
タンク内には浮き玉(フロート)と呼ばれるボール状の部品があります。これは水面に浮くことでタンク内の水位を検知し、水の供給をコントロールする役割を担っています。
浮き玉はアーム(棒)でボールタップに繋がっており、水位が下がると沈んでボールタップのバルブを開き、水位が上がると浮いてバルブを閉じます。この浮き玉が正しく動かないと給水がストップしてしまうのです。具体的には、浮き玉が何らかの原因で引っかかって常に上がった状態になっていると、タンク内に水がなくても「水位が十分」と誤認識して給水が止まってしまいます。
逆に浮き玉自体に穴が開いて水を含み沈んでしまうと、常に「水位が低い」状態になり給水が止まらなくなることもあります。いずれにせよ、浮き玉の不具合はタンクへの適切な給水を妨げる原因となります。
ボールタップは、浮き玉と連動してタンクへの給水を行うためのバルブ機構です。浮き玉が下がると給水弁が開き、浮き玉が上がると弁が閉じる仕組みで、常にタンク内の水位を一定に保っています。このボールタップ自体が故障すると、水が必要なときに弁が開かず給水されなくなります。
例えば、経年劣化で内部のゴムパッキン(弁を密閉するゴム)が硬化していたり、破損して引っかかったりすると、本来水を出すべきタイミングで水が出なくなってしまうのです。タンク内に水がないのに給水音(シューという水の流れる音)が全くしない場合や、浮き玉を手で押し下げても水が出てこない場合は、ボールタップの不具合が疑われます。
フロートバルブとは、タンク底の排水口を塞いでいるゴム製の栓(いわゆるゴムフロート)のことです。レバー操作に連動してこのゴム栓が持ち上がり、タンク内の水が便器に流れます。フロートバルブに不具合があると、本来は水が溜まるはずのときにタンクの水が漏れ続けてしまい、水位が上がらなくなる原因となります。
具体的には、フロートバルブが変形・劣化してうまく排水口を塞げなくなっていたり、取り付け位置がずれていたりすると、少しずつ水が便器側に流れ出てしまいタンク内に水が貯まりにくくなります。
また、フロートバルブとレバーを繋ぐ鎖の長さが合っていない場合も問題です。鎖が短すぎるとフロートバルブが完全に下りきらず隙間ができて漏水し、逆に長すぎると持ち上がらず給水が止まらないなどの不具合を起こします。フロートバルブ周辺の問題は、水がタンクに溜まらず常にチョロチョロ流れている症状として現れることが多いです。
タンク内部に異物が入り込んだり、水道水中のカルキ(ミネラル分)が蓄積したりすることでも、水が溜まらない不具合が起こることがあります。例えば、タンク内で部品が劣化して欠けた破片や、給水管から入り込んだ砂利・サビなどの異物がフロートバルブの隙間に挟まって完全に閉まらなくなると、水が漏れて溜まらなくなります。
また、水道水のカルキ分(炭酸カルシウムなど)が長年かけてタンク内に白い石灰のような固形物(水垢)を作り、それが各種バルブやフィルターを詰まらせることも考えられます。カルキ汚れが原因で給水口が塞がったり、浮き玉やレバーの動きが悪くなったりすると、タンクに水が溜まるのが極端に遅くなったり全く溜まらなくなったりします。特に築年数の経った住宅では、水まわりの配管やタンク内に想像以上の汚れが溜まっていることがありますので注意が必要です。
タンク内部にはオーバーフロー管と呼ばれる細い縦管があります。これはタンク内の水位が上がりすぎたときに水を便器内へ逃がす安全装置ですが、この管が折れたりヒビ割れしたりするとトラブルが生じます。
オーバーフロー管が破損すると、通常時でもその割れ目から水が便器に漏れてしまい、結果としてタンクに水が溜まらない状態になります。樹脂製で細長い部品のため、タンク掃除の際などに誤って力をかけて折ってしまうことがあり、破損した場合は交換が必要です。
また、トイレのレバーハンドル(操作レバー)の故障も考えられます。レバーを回しても手応えがなかったり、回した後に元の位置に戻らなくなったりすると、内部で繋がる鎖がうまく動作せずフロートバルブを正しく開閉できません。
レバー軸のゆるみや折損、内部部品の外れなどでレバー操作が機能しないと、結果的にタンクへの給水にも支障が出ることがあります。レバーが明らかに壊れている場合や手応えに異常がある場合は、この部分の故障が原因で水が溜まらない可能性が高いです。
最後に、トイレ自体の問題ではなく外的要因によって水が来ていないケースも確認しましょう。例えば、住んでいる地域や建物で断水が起きていれば、トイレタンクどころか家中の蛇口に水が出なくなります。当然その間はトイレタンクに水が供給されませんので、近所で水道工事が行われている場合や、水道代未払いによる給水停止などが原因でないかも念のため確認してみてください。
また、寒冷地や冬場では水道管の凍結による給水ストップも頻発します。屋外や床下の給水管が凍ってしまうと水が流れなくなるため、トイレタンクにも水が補充できません。「特に寒い朝に突然水が出なくなった」「気温が氷点下になった日からトラブルが起きた」場合は凍結の可能性が高いです。凍結の場合は氷が溶ければ自然と水が出るようになりますが、長時間復旧しない場合は解凍作業が必要になります。
ここからは、上で挙げた原因ごとの具体的な対処方法について説明します。まずは自身でできる範囲の点検・修理方法を順番に試してみましょう。
基本的にタンク内部の作業をする前には念のため止水栓や家の水道の元栓を閉めて水を止め、感電防止のため温水洗浄便座のコンセントも抜いておくと安心です。必要に応じてゴム手袋を着用し、バケツや雑巾を準備して作業しましょう。
また、無理に部品を扱って破損させてしまうとかえって修理費用が高額になる恐れがありますので、少しでも不安がある場合は無理をせず専門の修理業者に相談することをおすすめします。
止水栓が閉まっていた場合は、開けることで解決します。まずトイレタンク付近にあるマイナスネジ穴付きの小さなバルブ(またはハンドル)が止水栓です。ここが閉まっている方向に回っていないか確認しましょう。
閉まっていた場合や開度が狭かった場合は、以下の手順で開栓します。
止水栓を完全に開けたら、タンク内に水が勢いよく溜まり始めるか確認し、正常に給水が始まれば解消です。
なお、開栓後に水量が多すぎて水が溢れそうな場合は、再度時計回り(右回し)に少し閉めて水量を調節できます。逆に水の勢いが弱い場合は完全に開いているか再確認しましょう。
ちなみに止水栓の開閉や調整方法などを詳しく知りたい場合はこちらの記事を参考にしてください。
給水管やタンク内部の確認・清掃を行うには、まずタンクの蓋を外す必要があります。蓋の開け方自体は簡単ですが、陶器製で重い場合が多いので慎重に扱いましょう。
一般的な外し方は以下のとおりです。
蓋を外せたらタンク内部が観察できるので、ここで各部品の状態を確認します。
浮き玉が外れていないか、鎖が絡まっていないか、オーバーフロー管が折れていないかなど、異常がないか目視し、あわせてタンク内の水垢汚れやゴミもチェックし、明らかに汚れているようであれば、一度タンク内を掃除すると良いでしょう。
タンク内清掃の方法ですが、タンク内の水を可能な範囲で抜いたら(底に少し水が残る程度で構いません)、ゴム手袋をしてスポンジやブラシで内部を擦り洗いします。
その際に使う洗剤はトイレ用中性洗剤かクエン酸(カルキ汚れに有効)を薄めたものが良いでしょう。特にフロートバルブの周囲や給水口付近の汚れを丁寧に落としてください。
掃除後、水を流して汚れを排出し、止水栓を開けて再びタンクに水を溜めます。清掃によって軽度のカルキ詰まりや異物が除去され、正常に給水が行われるようになる場合があります。
タンク内を清掃しても改善しない場合や、明らかに給水自体が行われていない場合は、給水管やホースの詰まりである可能性があります。まず止水栓を閉めてから、タンク側面に繋がっている給水管(またはホース)を点検します。
接続部からナットをゆるめると、先端にフィルターが取り付けられている場合があります。そのフィルターにサビやゴミが付着して黒ずんでいたり目が塞がっていたりしたら、これが詰まりの原因です。
フィルターは取り外して、水洗いや古い歯ブラシで優しく汚れを落とし、それでも劣化して破れていたり変形している場合は、新しいフィルター(部品だけホームセンターで購入可)に交換してください。
また、給水管やホース自体から水漏れがないか、亀裂が入っていないかも確認します。ゴム製のフレキシブルホースの場合、経年劣化で硬化したりヒビが入っていると内部で詰まりやすくなるため、その場合はホースごと交換したほうが安心です。
点検・清掃後に元通り接続し直し、止水栓を開けて給水が改善するか確認しましょう。
タンク内清掃の段階で、フロートバルブ(ゴムフロート)に不具合があると感じた場合は、調整や交換を行います。
まずフロートバルブが正しい位置に取り付けられているかを確認し、外れていたりずれていた場合は正しくセットし直します。それでも水が漏れる場合、ゴムフロート自体が劣化して硬くなっていたり変形している可能性が高いため、その場合は新品への交換を検討します。
交換手順は以下の通りです。
フロートバルブ交換自体は比較的簡単ですが、鎖の長さ調整が重要です。ポイントとしては鎖はたるみすぎず、引っ張られすぎない長さに調整する(遊びが5~10mm程度)が良いでしょう。
短すぎると常に少し浮いた状態になり漏水し、長すぎるとうまく持ち上がらず流れが悪くなるため、適切な長さに調節しましょう。
また、交換用のゴムフロートはトイレのメーカー・型番に合ったものを選ぶ必要があり、合わないサイズを付けると密閉できず不具合が解消しませんので注意してください。
浮き玉とボールタップ周りの点検と調整も、水がたまらない症状の改善に効果的です。
タンク内を観察して、浮き玉がスムーズに上下できる状態か確認し、浮き玉がタンク壁や他の部品に引っかかって動かなくなっている場合は、手で軽く触れて位置を直します。
また、浮き玉がボールタップのアームから外れていないか、破損して沈んでいないかもチェックし、外れていた場合は正しく取り付け、破損している場合は新品へ交換しましょう。
ボールタップについては、まず浮き玉を手で上下させてみて給水のオン・オフが正常に行われるかテストします。浮き玉を下げても水が出てこない場合はボールタップ本体の故障が疑われ、経年劣化で内部パーツ(ゴムパッキンやダイヤフラム)が壊れている可能性が高いため、その場合はボールタップユニットごと交換するのが確実です。
ボールタップを交換する際は、ホームセンターなどでトイレの型番に合うボールタップを購入し、止水栓を閉め、タンク内の水を抜いてから古いボールタップを取り外し、新しいものと付け替えます。接続部のナット類はしっかり締め、水漏れがないようにしましょう。
ボールタップ交換はやや高度な作業なので、自信がなければ無理せず業者に依頼するのも一つの方法です。
タンク内部にゴミやカルキが溜まっている場合は、異物の除去と洗浄で改善できます。タンク清掃時に底に砂や黒い破片が沈んでいたら、それらをすべて取り除きましょう。使い捨て手袋をして手で掬い出すか、小さな網ですくうと良いです。
オーバーフロー管やフロートバルブの隙間にも異物が挟まっていないか確認し、見つけたら慎重に取り除きます。
カルキ汚れ(白い石灰質のこびりつき)は、クエン酸を利用すると落としやすいです。タンク内にクエン酸水(水1Lに対しクエン酸小さじ1程度を溶かしたもの)を入れてしばらく浸け置きし、その後ブラシで擦ると固まったカルキが取れます。
特に給水フィルターやボールタップの細かな穴にカルシウム分が詰まっていると、水の通りが悪くなるため念入りに洗浄してください。
ただし、クエン酸水を使用する際に、塩素系の漂白剤を使用すると塩素ガスが発生し大変危険ですので、絶対に混ぜて使用しないように注意してください。掃除・異物除去後、再度タンクに水を溜めてみて、水位が正常に上がるか確かめます。
以前は溜まらなかった水が問題なく溜まるようになった場合、原因は異物や汚れだったと判断できます。定期的な掃除で予防できますので、今後もときどきタンク内部を点検しましょう。
オーバーフロー管やレバーが破損していた場合、修理することは難しいため部品の交換が必要になります。
オーバーフロー管の交換は一見簡単そうですが、タンク底部に接着・固定されていることが多く、素人では対処しにくく、無理に外そうとするとタンク自体を傷つけてしまう恐れもあるため、基本的には専門業者に交換を依頼することをおすすめします。
どうしても自分で作業する場合は、トイレの型番に合ったオーバーフロー管を購入し、タンクを取り外して交換する大掛かりな作業となりますが、作業難易度が高いため、慎重に検討してください。
一方で、レバーハンドルの交換は比較的簡単で、ホームセンターで汎用のレバーを買ってきて付け替えることもできます。
タンク側面のレバー固定ナットを外し、鎖を古いレバーから外して、新しいレバーに付け替えます。その際、鎖の長さ調整も忘れずに行いましょう。レバー交換後、きちんとフロートバルブが開閉するか動作確認してください。
レバー自体の変形でなく、内部の鎖の絡まりが原因で動きが悪かった場合は、鎖のかけ直しや絡みの解消だけで直ることもあります。
断水や水道管凍結が原因の場合は、トイレ自体に問題はないため、給水を復旧させることが解決策です。
近隣で水道工事中の場合は工事完了まで待つしかありませんが、停電時などポンプ停止による断水であれば電気の復旧とともに水も戻ります。
いずれの場合も、水が出るようになるまでの間はバケツなどで水を汲んで便器に直接流すことで一時的にトイレを使用することは可能です。
バケツ1杯程度の水を一気に便器に注げば簡易的に排水できますので、断水になることがあらかじめわかっている場合は試してみてください。
一方で、水道管の凍結の場合は、氷を溶かす作業を行います。凍結が疑われる配管にタオルを巻きつけ、その上から人肌程度のぬるま湯をゆっくりとかけて解凍します。
ただし、熱湯をかけてしまうと急激な温度変化で配管が破裂する危険がありますので、絶対に熱湯をかけないでください。それ以外にもドライヤーの温風を当てる方法も有効ですが、急ぎでなければ、気温が上がって自然に溶けるのを待つのが安全です。
凍結が解消すれば再びタンクに水が溜まるようになります。
ちなみに、水道の凍結に関してはこちらの記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください。
トイレタンクに水がたまらない問題は、状況によっては最初からプロの水道修理業者に依頼したほうが安心・確実なケースもあり、それが以下のようなケースです。
無理に自分で直そうとして症状を悪化させるより、早めに専門家の力を借りたほうが結果的に素早く、安上がりに修理ができることもありますので詳しく解説していきます。
トイレタンクに水がたまらないだけでなく、ほかのトラブルも同時に起きている場合は業者を呼ぶことを検討しましょう。
例えば、タンク下や便器周りからの水漏れ、便器の排水詰まり、さらには浴室やキッチンなど他の水まわりでも異常が見られるときは、単純なタンク内の部品不良ではなく配管全体の問題や大きな破損が起きている可能性があります。
一箇所の不具合が原因で連鎖的に別の不具合が発生するケースもあるため、複合的なトラブル時には専門業者が総合的にチェックしてくれる方が安心です。
「自分で直したがまだ水漏れが止まらない」「タンク内を直したら別の箇所から水が漏れ出した」などの場合も、早めに専門業者に点検・修理を依頼しましょう。
原因の切り分けを行った結果、どうもタンク内の問題ではなさそうな場合も業者に相談すべきです。
止水栓やタンク内の部品を一通りチェック・交換しても改善しない場合、考えられるのは給水管自体の障害や、便器側の問題、さらにはトイレとは別の設備要因(例えば高層住宅でポンプ圧の問題が発生している等)です。
タンクに何の問題も見られず、原因がわからないのであれば、その対処もできないため、トラブルを解決することは困難です。無駄な時間と労力を費やすより、早めに専門業者に点検・修理を依頼することで根本的な原因究明と解決につながります。
「タンクを交換しないと直らない」といったケースや、便器本体のひび割れなどが原因の場合も、自分で対処できませんので業者に任せましょう。
そもそも工具の扱いに慣れていなかったり、自分で修理する自信がない方も多いでしょう。無理に試してみて失敗すると、かえって状況が悪化したり水浸しになってしまう危険もあるため、不安を感じる場合は最初から業者に依頼しましょう。
プロに任せれば確実に直してもらえるだけでなく、作業も手早く済むためトイレが使えない時間を最小限にできます。
依頼する際に気になるのが費用ですが、一般的な水道修理業者の作業料金相場は以下の通りです。
上記はあくまで目安の金額であり、地域や業者によって料金体系は異なり、別途出張費や基本料金(2,000~5,000円程度)がかかることもあります。
比較的軽微な修理であれば合計1万円前後で済むケースが多い一方、タンク全交換となると6~10万円以上かかることもあります。
複数の業者から見積もりを取ると適正価格が判断しやすいので、時間に余裕があるなら相見積もりを取る、もしくは市町村の水道局指定工事店であれば信頼性が高いので安心です。困ったときは無理をせずプロに頼ることも検討してください。
ちなみに相見積もりは金額だけではなく優良業者を選ぶ際にも有効です。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
トイレタンクは普段見えない部分だからこそ、定期的なメンテナンスが大切です。
以下に、タンクに水がたまらないといった不具合を未然に防ぐためのポイントを紹介します。
トイレタンク内部も、他のトイレ部分と同様に定期的な掃除を心がけましょう。目安として半年~1年に一度程度、タンクの蓋を開けて中を確認し、内部に汚れやカルキが溜まっていないかチェックしてください。
水面に黒いゴミが浮いていたり、白い石灰質のこびりつきが見える場合は清掃のサインです。中性洗剤を使った簡易清掃でも構いませんので、こまめに汚れを落としておくことでフィルターの目詰まりやバルブの動作不良を予防できます。
また、その際に浮き玉やフロートバルブ、レバーなど各部品が正常に動くかも合わせて点検しましょう。鎖が錆びていないか、浮き玉に水が入って重くなっていないかなど細かく見ることで、故障の前兆に早めに気付くことができます。
トイレタンク内のパーツは消耗品です。長年使用していると少しずつ劣化していくため、早め早めの交換がトラブル防止につながります。特にゴム製のパーツ(フロートバルブやパッキン類)は経年で硬化・ひび割れが起こりやすく、寿命はおおむね5~10年程度と言われます。
例えば「最近タンクの水がたまるのが遅い」「少し水が漏れている気がする」と感じたら、劣化した部品を交換する良いタイミングです。フロートバルブやボールタップなども10年前後が交換目安になりますので、リフォームや他の修理の機会にまとめて新品にしてしまうのも一案です。
トイレにはメーカー・型番ごとに形状の異なる部品が使われており、不適切な部品を取り付けるとサイズが合わず水漏れの原因となりますので、部品を交換する際は、適合品の使用を徹底しましょう。購入時には必ず型番を確認し、わからなければ取り外した古い部品を店に持参すると安心です。
定期的な点検と適切な部品交換で、トイレタンクの不具合発生を大幅に減らすことができます。
トイレタンクに水がたまらない原因と対処法について解説してきました。止水栓の閉め忘れから内部部品の故障、給水管のトラブル、さらには断水や凍結まで、さまざまな要因でタンクに水が溜まらなくなることがわかりました。それぞれの原因に応じた対処法を実践することで、多くの場合は自分で問題を解決できるでしょう。まずは落ち着いて原因を切り分け、止水栓の確認やタンク内の点検・清掃など簡単なことから試してください。
自分で修理してみて改善できれば何よりですが、無理な場合は無理をせず専門の水道業者に依頼することも大切です。修理費用の目安も紹介しましたが、小さな部品交換で直る軽症なら費用もそれほどかからずに済みます。
イースマイルでは迅速かつ的確に修理を行いますので、トイレタンクに水がたまらずにお困りの際には、ぜひご相談ください。
Copyright©株式会社イースマイル【町の水道屋さん】.All Rights Reserved.