給湯器が凍結してしまった場合、気温が上がれば自然に氷が溶けてお湯が使えるようになります。それでは具体的にどのくらいの時間で凍結が解消するのか、また溶けるまでの時間にはどんな条件が影響するのか見ていきましょう。
凍結した給湯器が自然に溶けるまでの時間は、一般的に数時間から半日程度です。夜間に凍った場合でも、日中に気温が上がれば午前中~昼過ぎには解凍されるケースが多く見られます。実際、外気温が約5℃以上に上昇すれば自然解凍が期待できるとされています。
ただし状況によっては解凍まで丸一日以上かかることもあります。特に気温の低い状態が続く場合や、後述するように給湯器の設置環境が悪い場合には、数日経っても氷が溶けきらないこともある点に注意しましょう。
給湯器の凍結が溶ける早さには、気温や設置環境が大きく影響します。気温が氷点下のままでは解凍が進みにくいため、外気温が5℃前後以上に上がるか日差しが当たることで解凍が促進されます[1]。逆に真冬日が続くような状況では日中でも気温が0℃付近にとどまり、解凍まで普段より長く時間を要するでしょう。
また、給湯器の凍結トラブルは実は寒冷地より温暖な地域で起こりやすいともいわれています。寒さが厳しい地域では配管の保温や凍結防止ヒーターの設置など万全の対策をとっていることが多い一方、普段は暖かい地域で急な冷え込みに見舞われると準備不足から凍結しやすくなるためです。冬場に気温が大きく下がる予報が出ているときは、地域に関わらず早めの対策を心がけましょう。
万が一給湯器が凍結してお湯が出なくなってしまったら、落ち着いて対処することが大切です。基本は暖かくなるのを待つ自然解凍ですが、状況によっては自分で早めに解凍作業を行うこともできます。ここでは給湯器が凍ってしまったときの対処法を、自然解凍のポイントと急いで解消する方法に分けて説明します。
給湯器や配管が凍結してしまった場合、最も安全なのは何もせず自然に溶けるのを待つことです[4]。無理に機器へ熱を加えたり衝撃を与えたりしないため、本体や配管への負荷がかからず安心です。凍結が疑われるときは、まず給湯器のリモコンを停止し(運転スイッチをOFF)、蛇口をお湯側に少し開けておくという手順で自然解凍を待ちましょう。リモコンがない機種ではガス栓を止めてください。
蛇口を開けておくことで、水道が解凍したタイミングで少しずつ水が流れ出ます。水が流れ始めれば、凍結部分の氷も次第に溶けていき解消に向かいます。また、解凍後に給湯器や配管から水漏れがないか確認することも忘れないでください。もし水やお湯が出始めた後に漏水が見られる場合、それは凍結による配管破損の可能性があります。その際は後述する方法で適切に対処しましょう。
「すぐお湯を使いたいので待っていられない!」という場合は、自己責任にはなりますが凍結を早く解消するための処置を行うこともできます。以下の手順で慎重に実施すれば、比較的安全に解凍を促すことが可能です。
以上の手順を踏めば、ある程度凍結を早く解消できる可能性があります。ただし、解凍作業中も焦らず丁寧に行うことが重要です。無理に力を入れたり急激に熱を加えたりすると、給湯器や配管を破損させてしまう危険があるため注意しましょう。
前述の解凍手順を実施するときには、使う道具や方法にも気を配る必要があります。誤ったやり方はかえって故障リスクを高めてしまうため、安全に素早く溶かすためのポイントを押さえておきましょう。
給湯器の凍結を解消する際に使用する道具は、基本的にタオルとぬるま湯の二つで十分です[14]。先ほど説明したとおり、タオルで配管類を包んでからその上からぬるま湯をかければ、配管を傷めずに徐々に温めることができます。温度は人肌よりやや暖かい程度(30~40℃前後)が目安です。熱湯は絶対に使用しないでください。
屋外設置の給湯器であればポットのお湯を少し冷まして使うなどが現実的ですが、室内で凍結が起きている場合には暖房器具で室温を上げる方法も有効です。例えば、洗面所やキッチンの配管が凍って水が出ない場合には、室内を暖めたり温風ヒーターで緩やかに温めたりすると自然解凍が早まります。ただしドライヤーを直接配管に近づけて当てるのは避け、あくまで部屋全体の気温を上げるようにしましょう。
下記のような行為は故障や事故の元です。特に「とにかく早く溶かしたい」と焦る気持ちから極端な対処をしたくなりますが、給湯器は精密機器でもあるため乱暴な扱いは禁物です。安全第一で対処し、少しでも不安な場合は専門業者に相談するようにしましょう。
給湯器の凍結は、一度起こってしまうと解消まで不便を強いられるものです。そのため、事前に凍結を防ぐ対策を講じておくことが重要になります。ここでは冬場に給湯器や配管を凍らせないための主な予防策を紹介します。
現在販売されている家庭用給湯器の多くには、凍結防止機能が備わっています]。具体的には、給湯器内部の配管を温める「凍結予防ヒーター」と、風呂配管内の水を循環させる「自動ポンプ運転」という二つの仕組みで凍結を防ぐものです。外気温が約3℃以下になると自動的に作動し、内部を温めたり浴槽の残り湯を循環したりして給湯器本体の凍結を防止します。
この凍結防止機能を確実に働かせるには、給湯器の電源を切らずコンセントにつないでおく必要があります。冬場にブレーカーを落としたり電源プラグを抜いてしまうとヒーターが作動しなくなるので注意しましょう。また、自動ポンプ運転を利用する場合は浴槽に循環アダプターより上まで水を張っておくこともポイントです。お風呂の残り湯が少なすぎると循環ポンプが空回りしてしまうため、冷え込みが予想される夜は残り湯を捨てずに浴槽に十分な水位を保っておくと良いでしょう。
給湯器本体よりも先に、外部に露出した給水管・給湯管が凍結してしまうケースがよくあります。そこで有効なのが配管への保温対策です。ホームセンター等で販売されているスポンジ製の保温チューブを配管に被せたり、布や断熱材を巻き付けたりしておくだけでも凍結の予防効果があります。特に屋外で風当たりが強い場所にある配管は重点的に保温しましょう。
さらに厳寒期には、電気式の凍結防止ヒーターを配管に巻き付ける方法もあります。サーモスタット付きのヒーターであれば自動でON/OFFしながら配管を温めてくれるため安心です。ただし電源が必要で取り付け工事も伴うため、必要に応じて業者に相談すると良いでしょう。
もっとも手軽にできる凍結予防策として、水道水を少量流し続ける方法があります。水は流れていると凍結しにくいため、特に夜間寝ている間など長時間水を使わない時間帯に、水をちょろちょろと出しっぱなしにしておくと配管内の水の停滞を防げます。
水を出しっぱなしにする量の目安は、蛇口から出る水の太さが鉛筆程度の細さ(直径5mm前後)になるくらいです。具体的には1分間にコップ1杯~牛乳瓶1本分(約200~500ml)の水量が目安です。この程度の少量でも凍結予防には十分効果があります。ただし水を流し続ける間は排水口が詰まっていないことを確認し、万一凍結しなかった場合に水が溢れないよう注意してください。
なお、水道代が多少かかってしまいますが、凍結による修理費用や被害を考えれば予防策として有効な方法です。特に一戸建て住宅で屋外に露出した水道管・給湯器をお使いの場合は、冷え込みが厳しい夜に試してみる価値があるでしょう。
給湯器や配管が凍結してしまう背景には、いくつかの条件が重なることがあります。どんな時に凍結リスクが高まるのかを知っておけば、事前に注意したり予防対策を強化したりできます。ここでは給湯器が凍結しやすい主な条件を解説します。
凍結発生の一番の要因は、言うまでもなく気温の低下です。水は0℃で凍り始めますが、配管内の水は動いていたり不純物が混じっていたりすると0℃を少し下回る程度でも凍ることがあります。そのため外気温が-4℃以下になるような寒い日は、給湯器や水道管の凍結リスクが一気に高まります。
特に夜間から明け方にかけて気温が下がりきった時間帯に凍結が起こりやすくなります。逆に日中の気温が上がる時間帯は自然解凍が進みやすくなりますが、真冬日(最高気温が0℃未満の日)では昼間でも解凍が期待できず凍結が長引くこともあります。天気予報で氷点下の冷え込みが予想されるときは、凍結に対する備えを万全にしましょう。
意外なポイントかもしれませんが、水の使用状況も凍結リスクに影響します。例えば夜間に家族全員が就寝している間は水道を全く使わないため、水が配管内で静止した状態になります。すると水が凍り付きやすく、給湯器も凍結しやすくなります。実際、給湯器が夜中から朝にかけて凍りやすいのはこのためです。
一方で、同じように外気温が-4℃以下に下がっても水道水を流し続けていれば凍りにくいとされています。常に水が動いて熱を持つため、氷点下でも凍結を防げるのです。前述のように凍結予防策として少量の水を出しっぱなしにするのは、この効果を利用したものになります。
このように「気温」と「水の流れ」が凍結の二大要因といえるため、特に寒い日の夜間は注意が必要です。帰宅が遅くなる場合や旅行で家を空ける場合など、長時間水を使わない状況では水抜きや水の流しっぱなしなど対策を検討しましょう。
凍結そのものは時間とともに解消しますが、問題は凍結によって給湯器や配管がダメージを受けてしまう可能性があることです。解凍後に「お湯が出てもどこか調子が悪い」という場合、凍結が原因の故障を疑う必要があります。ここでは凍結によって起こり得る故障の兆候と、万が一故障してしまった場合の対処法を説明します。
凍結が原因で給湯器や配管にトラブルが発生した場合、いくつかのわかりやすいサインがあります。最も多いのは解凍後の水漏れです。給湯器やその周辺の配管内で氷が膨張すると、管や接続部に亀裂が入ってしまうことがあります]。すると氷が溶けた後にそこから水がしみ出したり噴き出したりして、水漏れとなって現れます。
また、凍結が解消したにも関わらずお湯が出ない・給湯器が作動しない場合も故障の疑いがあります。内部の部品やセンサー類が凍結によって破損し、正常に動かなくなっている可能性があります。エラー表示が出たりリモコンに見慣れないランプ(※雪の結晶マークなどは凍結防止ヒーター作動表示です)が点灯して消えない場合は、メーカーの取扱説明書を確認してみましょう。
その他、解凍後に異音がする、給湯温度が安定しない等の不具合も凍結によるダメージが影響しているかもしれません。少しでも異常を感じたら放置せず、次で述べるように適切な対応を取ることが大切です。
凍結が原因で給湯器や配管が故障したと考えられる場合は、早めの対処が肝心です。まず水漏れしている場合は、二次被害を防ぐため速やかに給湯器の給水元栓を閉めましょう。給湯器の下部や配管接続部にハンドル式の止水栓があるので、そちらを閉めれば給湯器への水の供給を止められます。もしそれでも漏水が止まらない場合は、水道メーターの元栓を閉めて家中の水を止めてください。
漏電などの危険もありますので、給湯器の電源プラグも抜いておくかブレーカーを落としておくと安心です。その上で、給湯器のメーカーや施工業者、または水道修理の専門業者に連絡して修理を依頼しましょう。凍結による破損は基本的に保証対象外となる場合が多いため、早めに専門家に見てもらうことをおすすめします。
一方、水漏れはないもののお湯が出ない・点火しないなどの不具合が残る場合も、内部部品の故障が疑われます。素人が無理に修理しようとせず、必ず専門の業者やメーカーサポートに相談して対処してください[34]。給湯器はガスや電気を扱う機器ですから、安全のためプロに任せるのが一番です。
最後に、給湯器の凍結について多くの方が疑問に思うポイントをQ&A形式でまとめました。
A. 給湯器が凍結してしまった場合、自然に解凍するまでの時間は気温や環境によって変わります。日中に気温が5℃以上まで上がれば、数時間から半日程度で解凍することが期待できます。ただし、気温が低い日が続いたり、日当たりが悪い場所に設置されている場合は、解凍に数日かかることもあります。基本的には外気が暖かくなるまで焦らず待つことが最も安全な対処法です。
A. 給湯器の凍結防止機能は、寒い時に給湯器内部や風呂配管内の水が凍らないよう自動で温める仕組みです。気温が約3℃を下回ると内部の電熱ヒーターが作動し、機器内の配管を温めてくれます[19]。同時に、風呂循環機能付きの給湯器では循環ポンプが浴槽の水をくみ上げて配管内を巡回させ、凍結を予防します。これらの機能を働かせるには給湯器のコンセントを差したままにしておく必要があります[18]。また、浴槽の残り湯が少ないとポンプがうまく循環できないため、冷え込みそうな夜は浴槽の水を循環口より上まで張っておくと良いでしょう。
冬場に給湯器が凍結してしまうと生活に支障をきたしますが、日頃からの予防策と適切な対処法を知っていれば安心です。
給湯器の凍結を防ぐには、凍結防止ヒーターや自動ポンプ運転など機器の保護機能を活用しつつ、配管に断熱材を巻くなど物理的な保温対策も併用することが大切です。また、特に冷え込む夜には蛇口から少量の水を流し続けて水を動かしておくと効果的です。これらのポイントを押さえておけば、寒波が来ても給湯器の凍結をかなりの確率で防止できるでしょう。
もし給湯器が凍結してしまっても、慌てず自然解凍を基本に対処すれば機器へのダメージを抑えられます。どうしても急ぐ場合はタオルとぬるま湯で徐々に解凍しましょう。ただし、熱湯をかける・凍ったバルブを無理に回す等のNG行為は厳禁です。解凍後に水漏れなど故障の兆候がある時は、速やかに専門業者に相談してください。
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