エコキュートに何かしらの不具合が発生した場合、基本的にはリモコンにエラーコードが表示されます。エラーコードは英語数字で表され、それぞれの記号によりどこで不具合が発生しているかが分かるようになっています。
ただし、一般的な給湯器のエラーコードは各メーカーで統一されていますが、エコキュートのエラーコードはメーカーによって異なる場合がある点に注意しましょう。
エラーコード別の対処法については、ご自身が利用しているメーカーのホームページや取扱説明書などで確認してください。
エコキュートの故障としてよくある事例とその対処法を一部紹介します。
同じような故障が起こっている方は参考にしてください。
エコキュートのタンク(貯湯タンク)から水が漏れている場合、三方弁、混合弁、風呂循環ポンプなどの故障が考えられます。
ただし、排水ホースや排水管から水が出ている場合は構造上の仕様なので故障ではありません。
もし排水ホースもしくは排水管以外から水が出ていたり、ヒートポンプが止まっているのに水が出ている場合などは故障の可能性があります。
対処法は、まずそのタンクの水漏れが故障かどうかを確認することからはじめましょう。水を出していないのに水道メーターが回り続けている場合は故障の可能性があるため、業者に点検依頼をします。
湯はり量が調節できない場合、水位センサーや貯湯ユニット基板などが故障している可能性があります。
なお、湯はりはお湯が残っていたり、湯はり中にシャワーなどでお湯を足したりすると水位を正しく検知できない場合があるので、湯はり中にそのようなことをしていないかを確認しましょう。
また、フィルターが詰まっている場合は取り外し、歯ブラシで水洗いするなどお手入れしてから再度湯はりを試してください。
それでも改善しない場合は業者に点検・修理依頼を出しましょう。
お湯の温度調整ができない場合、混合弁、貯湯ユニット基板、給湯サーミスタなどが故障している可能性があります。
ただし、出はじめは配管内に残っている水が出てくることがあるため「最初だけ冷たい」という症状は故障ではありません。
もしリモコンの設定温度より明らかに温度が低い・高い場合、自分での解決は難しいため、業者に点検・修理依頼を出しましょう。
お風呂の蛇口やシャワーからお湯が出ない場合、湯はり混合弁、水量センサー、湯はり電磁弁、サーミスタなどが故障している可能性があります。
お湯が出ない理由は、利用状況や環境が原因になっている可能性があるため、下記のような状況になっていないかをチェックしてみてください。
上記のような場合は故障ではなく、復旧を待つことで改善する可能性があります。
また、特定の蛇口だけでお湯が出ない場合は、蛇口の不具合が考えられます。自分で解決できない場合や原因がよくわからない場合には、業者へ点検・修理依頼を出しましょう。
リモコンで操作できない場合、リモコンが故障している可能性があります。
一般的にはリモコンの交換になるため、業者やメーカーに問い合わせましょう。
エコキュートが故障した際に、修理をするか交換(買い替える)にするかの判断に迷う方もいるのではないでしょうか。
基本的にメーカー保証期間中であれば、メーカーにて無償で修理に対応してくれるため交換する必要はありません。
一方で、エコキュートを使い始めて約10年〜15年経過している場合はエコキュートの寿命の可能性があります。
約10年〜15年以上使用しての故障だと、修理してもその後すぐに別の箇所も故障するなどして修理代が高額になるかもしれないので、新しいものへの交換を検討しましょう。
また、10年以下の使用年数でも頻繁にエラーが発生するのであれば交換のタイミングです。修理費用が高額になり、エコキュートの維持費が高くなるならば、新しいものに交換した方が経済的な可能性があります。
エコキュートのメーカー保証期間は、各メーカーによって異なる場合がありますが、およそ1年〜2年が一般的です。
また、無償で付帯している標準のメーカー保証以外に、任意で付けられる有料の延長保証もあります。
メーカーごとに多少の違いはあるものの、下記のとおりエコキュートでメーカー保証が受けられる期間は最長でも10年間です。
メーカー | 標準保証期間(無料) | 延長保証(有料) |
パナソニック | 1年間 | 5年間/8年間/10年間 |
三菱電機 | 2年間 | 5年間/8年間/10年間 |
ダイキン | 1年間 | 10年間 |
コロナ | 2年間 | 5年間/8年間/10年間 |
日立 | 1年間 | 7年間/10年間 |
設置工事に起因する不具合や老朽化などは対象外となりますが、各部品の一般的な故障は保証対象となり、修理費用の全額もしくは一部を負担してくれます。
メーカー保証期間中であれば、まずは使っている給湯器のメーカーに問い合わせましょう。
メーカー保証期間外であれば基本的に修理費用が発生するので、どのくらいの費用がかかるか気になる方も多いでしょう。
ここでは、修理をする場合と交換する場合のそれぞれに分けて費用の相場を紹介します。
修理にあたっては一般的に「技術代+部品代+出張料」の合計が費用となりますが、修理の内容や状況によっても異なるほか、業者によって設定されている金額も異なるため注意しましょう。
エコキュートを販売しているメーカーのひとつであるダイキンの公式サイトで記載されている修理費用の相場を一例として紹介すると下記のとおりです。
故障内容 | 修理費用の目安 |
タンクから水が漏れている | 25,000円〜45,000円程度 |
お風呂からお湯がでない | 26,000円〜30,000円程度 |
お湯の温度調整ができない | 25,000円〜49,000円程度 |
お湯の量が設定より多い・少ない | 24,000円〜51,000円程度 |
上記の金額もあくまで目安であり、実際には上記の金額から上下する場合があります。
そのため、正確な修理費用を知るためには、まず業者にてどの部分がどのように故障しているかの診断を受け、見積もりを出してもらうことが大切です。
エコキュートの交換には「本体代+標準工事費+その他工事費」の合計が費用としてかかりますが、一般的に交換にかかる費用は約40万円〜50万円が相場とされています。
ただし、修理と同じく業者によって設定されている工事費の金額が異なるほか、購入する本体の性能の違いによる価格差や、設置する場所の状況などによって変わる工事内容でも費用が変化します。
交換にあたってもまずは業者に現地調査を依頼し、本体代を含めてどのくらいの金額がかかるかの見積もりを出してもらうことが大切です。
エコキュートが故障した場合の修理・交換依頼先としては「メーカー」もしくは「給湯器専門業者」の2つがあります。
もし修理や交換を依頼するのであればどちらがお得なのか、どのような基準でメーカーもしくは給湯器専門業者を選べば良いのかについて紹介します。
エコキュートの故障で業者への依頼が必要な方は参考にしてください。
もし使用しているエコキュートがメーカー保証期間中に故障したのであれば、迷わずメーカーに点検・修理依頼を出して問題ありません。
無償で修理してくれる可能性があるので、一般的な業者を探したり、料金を比較する手間もないでしょう。
また、エコキュートの販売元なので専門的な知識が豊富なスタッフが対応してくれる可能性が高いほか、悪徳業者に騙されるといったこともなく安心して依頼できます。
ただし、メーカー保証期間外の場合は修理費用が満額請求されるほか、割引キャンペーンなどもないため費用の面ではメリットが少ないので注意しましょう。
メーカーの修理を依頼するメリット・デメリットをまとめると下記のとおりです。
メリット | ・製造会社のため安心して依頼できる ・一定にサービスの質が保証されている ・製品に対する知識が豊富 ・専門業者を探す手間が省ける ・保証期間内であれば修理費用を抑えられる |
デメリット | ・保証期間をすぎると修理代が満額かかる ・割引キャンペーンなどがない ・修理・交換はそのメーカーの製品に限られる ・修理・交換業者はメーカー委託になる ・対応時間が限られている場合が多い |
とりあえず「メーカー保証期間中であればまずはメーカーに依頼」ということを覚えておきましょう。
メーカー保証期間外であれば給湯器専門業者も修理の依頼先として検討しましょう。
給湯器専門業者の場合、割引キャンペーンを開催しているなどしてメーカーよりもお得な費用で修理を依頼できるケースが多くあります。
また、業者によっては24時間365日いつでも対応してくれるなど、急なエコキュートの故障の際にも臨機応変に駆けつけてくれるといった利便性もあります。
給湯器専門業者に依頼するメリット・デメリットを簡潔にまとめると下記のとおりです。
メリット | ・割引キャンペーンなどがある ・メーカーよりコストを抑えられる可能性がある ・サービスやアフターケアが充実している ・24時間年中無休で対応してくれる業者もある |
デメリット | ・業者が多いため比較・検討に手間がかかる ・悪質な業者もあるため注意が必要 |
ただし、給湯器専門業者を選ぶ場合には悪質な業者を選ばないように注意する必要があります。
独立行政法人国民生活センターによると、水回りのトラブルを解決してくれる業者から説明にはない高額請求をされたなど、消費者からの相談件数は年々増加しているとされています。
年 | 相談件数 | 電子広告が関わるもの |
2016年 | 2,437件 | 19.2% |
2017年 | 2,805件 | 21.7% |
2018年 | 3,386件 | 25.6% |
2019年 | 3,771件 | 28.9% |
2020年 | 5,882件 | 41.1% |
上記のように、特に電子広告(インターネット上の広告)での誇大広告などによるトラブルが増えているとされているので注意しましょう。
インターネットでエコキュートの修理業者を検索し、「上位に表示されたから安心できる」「安い値段だから依頼したい」などという理由ですぐに申し込むのは危険です。
後述する安心して依頼できる業者選びのポイントをしっかりと抑えたうえで依頼する業者を選んでください。
エコキュートの修理を依頼する業者を選ぶ際には下記のような点に注目してください。
まず、エコキュートは給湯器なので、故障するとお風呂に入れないなど、日常生活における不便が生じます。
修理を依頼する業者は24時間年中無休で対応してくれ、連絡からすぐに駆けつけてくれる業者を選ぶと良いでしょう。
また、そのなかでも特に重要な点は水道局指定の業者(指定給水装置工事事業者)かどうかです。
指定給水装置工事事業者とは、各自治体が認める水道法施行令に定められた基準に合う水道工事ができる業者のことを指し、一定の条件を満たすことで指定給水装置工事事業者と認められます。
指定給水装置工事事業者は各自治体のホームページに一覧で記載されているので、安心して依頼できる業者を選びたい場合は必ず参考にしましょう。
また、エコキュートは故障内容によって資格が必要になるケースもあるので、有資格者が在籍している修理業者を選ぶことが大切です。
悪質な業者のなかには無資格で修理作業をする業者もあり、施工ミスやさらなる故障の原因となる可能性があるので注意しましょう。
また、安心できるかの判断基準として口コミ・評判やテレビCMの有無などを参考にするのもおすすめです。
例えば、テレビで紹介されたことがある業者や、芸能人を起用したテレビCMを放送している業者であれば、比較的安心して依頼できるでしょう。
ここまで紹介した内容に加えて、できるだけ費用を抑えたいのであれば、出張料や見積もり料金など、不必要に追加料金が発生しない業者への依頼をおすすめします。
これらのポイントを踏まえて業者を選ぶと、お得かつ安心して修理を依頼できるはずです。
ここまでの内容をまとめると、エコキュートが故障した場合、大まかに「自分で対処できる場合」と「自分では対処できない場合」の2つに分けられます。
どちらか判断したうえで、それぞれの今すぐやるべき対処法について紹介します。
メーカーのホームページや取扱説明書に記載されている方法にて自分で対処できる故障の場合、紹介されている手順に沿って対処を試みましょう。
故障内容に合った対処法にて改善すれば、その後はいつも通りエコキュートを使い続けても問題ありません。
一方で、対処法を試しても改善しない場合や、そもそも故障の原因が違う可能性がある場合には、一度メーカーや給湯器専門業者にて点検を受けることが大切です。
もし業者に依頼する場合は、前述した安心して依頼できる業者選びのポイントを参考にして選び、点検してもらうほか、修理する場合は見積もりをとりましょう。
なお、エコキュートは電気でお湯を沸かす設備なので、自分で分解して修理しようとすると感電や火災に繋がるリスクがあるため、自分で修理などしようとせず業者に依頼しましょう。
そもそも自分では修理できない故障の場合はメーカーや業者に依頼する必要があります。
紹介したとおり、メーカー保証期間中であればメーカーへ、メーカー保証期間外であれば給湯器専門業者への依頼がおすすめです。
また、業者に点検や修理を依頼する場合には、お住まいの状況によってもとるべき対応が異なります。
賃貸マンションやアパート、賃貸の戸建にお住まいであれば、給湯器は管理者に所有権がある場合が多いため、修理・交換の責任は管理者側にあり、修理や点検、交換費用も管理者負担となるのです。
そのため、賃貸に住んでいる場合は業者に点検・修理依頼を出す前に、まずは管理会社に連絡してエコキュートが故障している旨を伝えましょう。
なお、分譲マンションのような持ち家の場合は修理・交換は自己負担になることが一般的なため、ご自身で業者に依頼する必要があります。
ただし、修理作業の際に廊下など共用部分を使用する場合には管理者に許可を得る必要があるかもしれません。
いずれにしろ給湯器を勝手に修理することが契約書などで禁止されている場合もあるため、賃貸・分譲に関わらずまず管理者に問い合わせることがまずやるべきこととなります。
一方で、一戸建ての持ち家などでは基本的に自費負担での修理・交換になるので、業者へ依頼することがまず最初にやるべきこととなります。
見積もりだけでも料金を取られるケースもあるため、まずは見積もりを無料で出してくれる業者に依頼することをおすすめします。
業者を選ぶ際には、前述した業者選びのポイントを参考にしてください。
エコキュートが故障した場合、一般的な事例と対処法についてはメーカー各社の公式ホームページや取扱説明書に記載されていることが一般的です。
故障には大きく分けて「自分で対処できるもの」と「業者への修理依頼が必要なもの」の2つに分けられます。
自分で対処できるものは、メーカー公式ホームページや取扱説明書などに記載されている手順に従って改善を試みましょう。
もし改善しない場合や、そもそも原因がよく分からない場合、自分では対処できない故障の場合は業者への修理・点検依頼が必要となります。
メーカー保証期間中であればメーカーへ、保証期間外であれば給湯器専門業者への依頼がおすすめです。
悪質な業者を選ばないように、記事内で紹介した安心して依頼できる業者選びのポイントを踏まえつつ、まずは見積もりを取ることからはじめてみてください。
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