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ガスコンロの寿命はどれくらい?修理や買い替え時期の目安も紹介:イメージ
交換 更新日:2024年8月30日

ガスコンロの寿命はどれくらい?修理や買い替え時期の目安も紹介

日々の料理で大活躍するガスコンロ。しかし、長年使い続けると「ガスコンロの寿命ってどれくらい?」「不具合が出てきたら、修理と買い替えどっちが良いの?」と悩むことも多いでしょう。本記事では、ガスコンロの寿命や交換、修理ついて詳しく解説します。

毎日使用するガスコンロだからこそ、劣化症状や寿命についての知識を得て、最適なタイミングで見直せるようにしましょう。
目次
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ガスコンロの寿命

ガスコンロは、毎日の食生活に欠かせない機器類の1つとして、各家庭での快適な調理には欠かせない物です。しかし、長年使用していると、少しずつ不具合が発生しやすくなり、いずれは寿命を迎えることになります。では、具体的にガスコンロの寿命はどれくらいなのか、どのようなタイミングで修理や買い替えを検討すべきなのか、詳しく説明します。

設計上の標準使用期間は製造から8年〜10年

ガスコンロの寿命は、一般的に製造から8年〜10年言われています。この期間は、ガスコンロ設計上の標準使用期間でもあり、標準的な使用頻度や使用状況において、安全かつ効果的に使用できる年数を想定して設定されたものです。標準使用期間内であれば、取扱説明書に従えば、安全上経年劣化の支障なく使用できるとされています。しかし、標準使用期間を過ぎると、部品の劣化が進み、ガス漏れや点火不良といった不具合が発生しやすくなります

一方で耐用年数とは、税法上の資産としての減価償却期間を指す言葉です。標準使用期間耐用年数は、いずれも寿命を示す言葉ですが、厳密には異なります。本来の役割を果たすとされる期間で、ガスコンロの場合は約6年と言われています。耐用年数の期間は税務処理に関連するものであり、実際の使用において安全性とは異なりますが、目安として理解しておくと良いでしょう。

したがって、ガスコンロの場合は耐用年数である約6年が過ぎても使用可能な場合もあります。しかしながら、購入から長年使用してガスコンロに劣化症状が出てきた場合は、標準使用期間である8年〜10年を目安にして、定期的な点検や必要に応じて交換を検討すると良いでしょう。

補修用性能部品の保有期間は5年

家電には、使用中に故障や不具合が発生した場合に修理するための補修用性能部品があります。補修用性能部品は、家電メーカーが製品の製造打ち切りをした後も、一定期間保有しておくことが法律で義務付けられています。部品を保有しておく一定期間を補修用性能部品の保有期間と言い、ガスコンロの部品保有期間は5年です

つまり、ガスコンロが製造中止になってから5年間は、修理に必要な部品が入手可能であることを保証しているということです。しかし、保有期間が過ぎると部品の供給が難しくなり、メーカーが保有している部品の在庫が無くなった場合は修理ができなくなります。特に主要な部品が入手できなければ、買い替えざるを得なくなります。したがって、ガスコンロの寿命が近づいても、すでに製造が打ち切られていて補修用性能部品の保有期間が過ぎている場合は、修理よりも買い替えを検討する方が良いでしょう。

部品の供給がないために修理ができなければ、通常の使用が困難もしくは不可になりかねません。定期的に掃除や点検を行い、劣化症状が出てきているのを感じたら早めに修理もしくは買い替えすることをおすすめします。

2008年以前の製品は要注意

2008年4月以降に製造されたガスコンロには、安全機能としてSiセンサーの標準搭載が義務付けられています。Siセンサーとは、鍋底の温度を感知する温度センサーのことで、「安心(Smile)便利(Support)笑顔(smile)を約束した賢い(intelligent)センサー」の頭文字をとったものです。Siセンサーが、調理中に火力や温度を自動的に感知して制御することで、調理油からの発火やガス漏れなどの事故を未然に防ぐ役割を果たします。以下にSiセンサー搭載のガスコンロの主な機能を紹介します。

Siセンサー搭載ガスコンロの主な機能
  • 調理油加熱防止装置:調理油の過度な加熱を防いで発火も防ぐ
  • 立ち消え安全装置:火が消えたら自動的にガスも止める
  • 消し忘れ消火機能:消し忘れても自動消火

一方、2008年以前に製造されたガスコンロにはSiセンサーが搭載されていないため、過熱による火災リスクといった安全性の面が劣ります。さらに古いガスコンロでは、経年とともに電池やバーナーの不具合や部品の劣化などが起こりやすく、ガス漏れや不完全燃焼のリスクが増加します。2008年以前の製品を使用している場合は、調理中の安全面を考慮し早めの買い替えを検討すべきでしょう。

製造年の確認方法

ガスコンロの寿命や修理および適切な買い替え時期を判断するためには、製造年を確認することが重要になります。ガスコンロの製造年は、通常「銘板(めいばん)ラベル」というステッカーに記載されています。銘板ラベルは、操作部や電池ケースのふたの内側に貼られていることが一般的です。

また、銘板ラベルには、製造年だけでなく、品名コードやガスコンロに対応するガスの種類も記載されています。製造年の細かい表記についてはメーカーによりますが、たとえば西暦の下2桁と製造月が数字で表示されています。具体的に、2015年4月に製造されたものは、「15.04 -(6桁の数字)」という短縮された形での表記です。銘板ラベルで製造年を確認して、ガスコンロの寿命が近づいているかどうかを判断しましょう。

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ガスコンロの劣化症状

ガスコンロの劣化は、日々の使用によって少しずつ進行します。以下では、ガスコンロの代表的な3つの劣化症状を詳しく紹介します。

劣化症状の例
  • 炎の色がオレンジ色になってきた
  • 使用時にガス臭を感じるようになった
  • 点火に時間がかかるようになった

製造年を確認し、使用期間が長くなってきていれば、代表的な劣化症状が出ているがどうか日頃から気にかけておきましょう。

炎の色がオレンジ色になってきた

正常に燃焼している場合、ガスコンロの炎の色はしっかりと酸素が供給されるため、安定した青色です。しかし、ガスコンロの劣化が進むと炎がオレンジ色に変わることがあります。オレンジ色の炎は、ガスコンロの内部に酸素不足や、不完全燃焼を引き起こす不具合が生じている可能性も否めません。以下に、ガスコンロの炎がオレンジ色になる3つの主な原因を説明します。

炎の色がオレンジ色になる原因
  • 燃焼口の汚れ
  • 空気の供給不足
  • 部品の経年劣化

ガスコンロの掃除が行き届いていなかったり、バーナーにゴミやホコリが詰まっている場合にオレンジ色の炎が見られることがあります。燃焼口に油汚れや食材のカスが蓄積してしまうと、燃焼が不完全になってしまうことがあります。特に長期間使用しているガスコンロは、油汚れや食材のカスが蓄積しやすい状況です。

そして、ガスの燃焼には適量の酸素が必要です。燃焼口やバーナーにゴミやホコリが詰まっていると、空気の供給が悪くなります。空気の供給が悪くなると、供給されるべき酸素も不足してしまい、結果として不完全燃焼が引き起こされて炎がオレンジ色になってしまうことがあります。

また、ガスコンロを8年〜10年、もしくはそれ以上に渡って長期間使用していると、ガスコンロの劣化とともにバーナーや部品が劣化している可能性があります。燃焼に関わる部品が劣化してしまうと、ガスと空気の混合比が適切でなくなって燃焼不良を起こして炎がオレンジ色になってしまいます。

さらに、燃焼が不完全であるオレンジ色の炎は、ガスの消費効率が悪化するだけでなく、一酸化炭素の発生リスクも増加するため非常に危険です。定期的に掃除や点検を行い、ガスコンロの寿命が近づいている劣化のサインを見逃さないようにしましょう。

使用時にガス臭を感じるようになった

ガスコンロを使用している際にガスの臭いがするようになった場合は、ガスが正常に供給または燃焼されずに、通常のガスの流路のどこかから漏れている状態です。ガス漏れの状態は非常に危険でガス爆発のリスクがあるので、早急な対処が必要です。ガス臭を感じる場合、まずは元栓を閉めてから換気を行って対応しましょう。以下に、ガス臭を感じるようになった4つの主な原因を説明します。

ガス臭を感じる原因
  • 点火用電池の消耗
  • バーナーの劣化
  • ガスホースの劣化
  • ホースとガスコンロ接続部からのガス漏れ

ガスコンロのバーナーに点火する電池が切れている場合にも、ガス臭を感じます。電池が消耗したら点火できないため、点火作業をしてもガスだけ供給され続けて燃焼しないため、ガス臭を感じます。「チチチチチ」と音だけして点火しない場合、電池を交換すれば容易に解決できるでしょう

そして、バーナーが経年劣化している場合にもガス臭を感じることがあります。バーナーが汚れていたり劣化していると、供給されるガスが完全に燃焼せず、一部が未燃焼のガスとして出てくるためです。

また、ガスホースのゴム管に起因するガス臭もあります。ガスホースのゴムが劣化すると、ゴム管が徐々に硬くなって微細なひび割れや穴が生じ、ガス漏れを引き起こしてしまいます。ゴム管が硬くなるなど、経年劣化している場合は、新しいものに交換することが必要です。ガスホースのゴム管からのガス漏れは、微細な亀裂や穴だけではなく、ガスコンロや元栓との接続部がしっかりしていない場合にも起こります。ガスホースの接続部の確認も怠らないようにしましょう。

点火に時間がかかるようになった

ガスコンロを長期間使用していると、点火しない場合がでてきます。振り返ると、「チチチチチ」という点火の音の間隔も長く、点火に時間がかかると感じることもあるでしょう。以下に、点火に時間がかかるようになった4つの主な原因を説明します。

点火に時間がかかるようになる原因
  • 点火用電池の消耗
  • 点火装置の劣化
  • バーナーの劣化や汚れ

点火に時間がかかる場合、一般的には電池の消耗が考えられます。電池が消耗していると、点火に必要な電圧が不足してスムーズに火がつかなくなります。電池を交換して再度点火を試みると良いでしょう。電池交換をしても改善されない場合は、ガスコンロの経年劣化による、点火装置やバーナーの劣化などが考えられます。点火装置も当然経年劣化をしていくので、使用期間に応じて点検や部品交換を行いましょう。

また、バーナーが劣化していたり、油汚れや食材のカスがたまっていると、ガスの供給が不均一になってしまい、点火までに時間を要してしまいます。バーナーをきれいにしても改善が見られない場合はガスコンロ自体の寿命が近づいているかもしれません。

その他、ガスの供給が少なかったり、ガス圧が低いと点火に時間がかかることがあります。使用時には、ガスの元栓が閉まっていないか確認しましょう。ガスコンロまわりを掃除した時に、気付かずガスホースがねじれたり折れたりしたままでも、点火しないことがあります。ガスホースが折れていたり、ねじれがないかも確認すると良いでしょう。

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劣化症状の対処法

ガスコンロを長年使用していると、さまざまな劣化症状が現れることがあります。劣化症状に対して早めに対処することで、コンロを安全に使い続けることが可能です。以下では、主な劣化症状と対処法について説明します。

バーナーキャップを掃除する

ガスコンロの炎の色が通常は青色ですが、オレンジ色に変わってしまう場合があります。バーナーキャップの汚れが、炎がオレンジ色になる原因の1つです。バーナーキャップが汚れていると、ガスの供給が不均一になってしまいます。ガスの供給が不均一だと、ガスと空気の混合が適切に行われません。ガスは適切に燃焼しなくなり、炎の色が変わってしまうことがあります。炎の色を正常な青色に戻すために、バーナーキャップの掃除をしましょう。

バーナーキャップ掃除手順
  1. ガスコンロの電源を切ってガスの元栓を閉める
  2. バーナーキャップを取り外す
  3. 穴まで歯ブラシなどを用いて優しく丁寧に汚れを落とす
  4. 完全に乾燥させる
  5. バーナーキャップを正確に取り付ける

ガス臭がするときは専門業者に調査を依頼

ガスコンロを使用時のガス臭は非常に危険なサインで、早急に対応する必要です。ガスホース本体やガスコンロとの接続部、バーナーやガスコックの劣化などでガス漏れが起きている可能性があります。また、ガスコンロ周囲だけでなく、ガスコンロ内部でガス漏れが起きている可能性もあります。

ガス臭を感じたら、まずガス栓を閉じて換気を行い、火気を絶対に使用しないようにします。スイッチが切れている状態の機器類の電源をつけることも避けます。ガス漏れの状況は専門的な知識と技術が必要なため、自分でガス臭の対処するのは避けて、すぐに専門業者に調査と修理を依頼しましょう。

電池交換やバーナー部分の掃除

ガスコンロの点火には電池が使われているため、電池切れが原因の場合、点火が遅くなったり全く点火しなくなります。電池が消耗した場合には、新しい電池に交換しましょう。交換後は、正常に点火するか確認しましょう。電池交換のランプに気づけば、気づいた時点で交換をしておくと安心です。

また、バーナー部分の汚れやセンサーの不具合が原因の場合に、点火に時間がかかることがあります。特に、バーナーキャップに油汚れや食材のカスが詰まっていると、炎の色が変わったり、点火が不安定になることがあります。

電池交換で解決しない場合は、バーナーキャップを取り外してバーナー部分の掃除して汚れを除去しましょう。ガスが均等に供給されて点火されるようになります。センサー部分にゴミが付着していると、正確な温度を測定できず、点火に問題が生じることがあります。バーナー部分の掃除と一緒に、センサー部分を丁寧に掃除すると良いでしょう。

ガスコンロの修理と買い替えはどっちがおすすめ?

ガスコンロの寿命や使用状況によって、修理か買い替えのどちらが適しているかが異なります。まずは、使用期間が8年以上経過している場合や、特定のトラブルが頻発している場合は、買い替えを検討するのが一般的におすすめです。特に、古い機種では部品の入手が難しくなることがあり、修理コストが高くなったり、修理ができない可能性もあります。以下に、修理または買い替えの判断の3つのタイミングについて説明します。

8年以上使っているのであれば買い替えがおすすめ

ガスコンロを8年以上使用している場合は、買い替えがおすすめです。一般的に言われているガスコンロの寿命である8年〜10年を過ぎると、部品の劣化や修理が必要になる頻度が増えるためです。特に、修理を選択すれば、点検や修理にかかる費用がかさむだけでなく、部品が入手困難になり、修理できないケースも考えられます。

そのため、最新機種に買い替えることで、長期的に見てコストパフォーマンスが良くなることが多いです。また、最新のガスコンロには、省エネ機能や安全機能が追加されていることが多く、日常の使い勝手と安全性が向上するでしょう。

保証期間内であれば修理がおすすめ

ガスコンロのトラブルが起きた場合、保証期間内であれば修理をおすすめします。一般的なメーカー保証期間は通常1年ですが、機種によっては2年〜5年の保証や販売店による延長保証がつくこともあります。

保証期間内であれば、修理や部品交換が無料または安価で対応できるため、ユーザーの経済的に負担が少なくて済むことがほとんどです。また、メーカーの純正部品を使用するため、安全性も確保され、対応もスムーズです。保証期間内にトラブルが発生した場合、まずは修理を検討することが賢明でしょう。

最新機能が気になる方は買い替えを検討

ガスコンロの使用年数がまだ寿命に達していない場合でも、最新の機能や技術を取り入れ、使いやすくなった新しいモデルが気になれば、大いに買い替えを検討しても良いでしょう。特に、最近のガスコンロには省エネであり、清掃のしやすさや安全性を向上させる多くの機能が搭載されていて、買い替えを検討する価値があります。

例えば、「フラットで汁受けのないデザイン」や「ガラストップ」と言われているのは、汚れがたまりにくく、掃除が簡単なデザインになっています。バーナー部分も取り外しやすく、拭き掃除が容易です。

2008年以降のガスコンロは、Siセンサーが搭載されているため、調理中の火力を自動調整してくれます。搭載されている「温度センサー」や「タイマー機能」は、調理の利便性を高めるだけでなく、ガス漏れや焦げ付きなどのトラブルを防ぐため、安全面でも優れています。

グリル機能も進化しています。以前は魚を焼くだけの機能だったものが、パンをトーストするなど、食材に応じて調理できる幅が広がっていて、お手入れもしやすいグリルです。

そして、ガスコンロでの炊飯機能も進化しています。以前は手動でしていた火力調整を、自動調整して消火まで行います。炊飯時間も電気炊飯器で炊くよりも早く、蒸らし終わるまで約20〜25分で終わる時短料理です。

さらに現代を象徴するような機能で、スマートフォンのアプリと連携させることができるガスコンロも登場しています。スマートフォンのアプリと連携させ、コンロの火加減などの状態を見ることができるようになっています。

使用しているガスコンロに不具合があるわけではないけれど、このような新機能に魅力を感じる方は、寿命を待たずに買い替えを検討してみても良いでしょう。

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ガスコンロの寿命を知ってタイミングを判断

本記事では、ガスコンロの標準使用期間や劣化のサイン、バーナーやバーナーキャップの掃除方法、そして修理と買い替えの選択基準について解説しました。ガスコンロの寿命や劣化症状を知って理解しておくことは、修理や買い替えのタイミングを正確に判断するための重要なポイントです。8年以上使用しているガスコンロは、買い替えを検討するのが賢明であり、保証期間内であれば修理が効果的な選択肢になります。また、最新の機能や安全性を重視する場合には、現状使用しているガスコンロの寿命を待たずして、早めの買い替えることもおすすめです。

そして、ガス臭が感じられた場合は自分で対処せずに、必要な対処をした後、必ず専門業者に相談することが重要です。また、定期的な清掃や点検をして、劣化のサインを見逃さないようにしましょう。ガスコンロの寿命や状態を把握し、適切なタイミングでのメンテナンスや買い替えをすることで、楽しく安全で安心なキッチンライフを過ごしましょう。

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