多くの方が気になるのはキッチンの蛇口交換は自分でできるのかどうかでしょう。本項では蛇口の交換工事を自分で行えるのか、自分で行うのと業者に依頼するのでどちらがお得なのかを解説します。
結論から述べると、キッチンの蛇口交換は自分で交換することができます。蛇口交換には特別な資格は必要ないため、我々のような水道屋でなくとも道具と知識さえあれば施工をしても問題ありません。
キッチンの種類や蛇口の取り付け方にもよりますが、最低限の道具であればモンキーレンチとドライバーがあれば施工でき、蛇口取付時にシールテープやヘルメシールと呼ばれる接着剤があれば問題ありません。キッチンに点検口がない場合にはコーキング材やも木部を開口する道具が必要ですが、稀なケースです。
知識という点ではまずは商品選定が重要です。気に入った商品があっても適合していなければ設置はできません。また、商品を正しく取り付ける方法を知り、それが実践できる技術も必要です。これらが欠けると交換後に水漏れが起きるなどのトラブルの元になるので注意しましょう。この記事の後半では取付手順や注意点を詳しく解説します。
前述通り蛇口交換はDIYで行える工事ですが、DIYのメリットとしてはやはり安く済ませられる点が挙げられます。同じ商品を取り付ける場合、施工費がかからないDIYのほうが安く感じますが、業者に依頼したほうが安くなるケースも存在します。
たとえば工事に必要な道具がない場合は新たに購入する必要があります。モンキーレンチやドライバーであれば大きな出費ではありませんが、今回限りの施工のために配管用の接着剤やパイプカッターなどを購入するのであれば大きな出費となります。
また、大手の水道業者は大量に水栓を購入することで定価よりも安価で購入できます。同じ商品でも定価よりも安く提供できるため施工費を合わせても定価と同じくらいの金額になることもあるので見積もりをもらってから判断するのもおすすめです。
キッチンの蛇口と言ってもすべてが同じなわけではなく、形状や取り付け方によってタイプが異なります。交換の際には基本的に同じタイプのものへ交換をするので自分の家のキッチンの蛇口がどのタイプかを確認しておきましょう。
ワンホールタイプの蛇口はキッチンの天板に1ヶ所穴が空いており、そこからレバー付きの蛇口が出ているタイプです。吐水口も穴も1つしかありませんが、お湯も水も両方使用することができ、レバーの角度によって水の強弱と温度を変えることができます。
基本的にはキッチンとセットで販売されていますが、TOTOやLIXIL以外にも三栄やKVKの蛇口であっても取付穴の大きさは変わらないのでどのメーカーの蛇口でも交換することができます。
また、一部のワンホールタイプの蛇口はタッチレス水栓と呼ばれるものがあり、レバー操作を必要とせずセンサーに手をかざすことでONとOFFが切り替えられる商品もあります。吐水口がシャワーのように引き伸ばせるタイプの場合はシンクの掃除がしやすくこちらも人気のタイプです。
ツーホールタイプの蛇口はその名の通り2つの取付穴が天板に空いているタイプで、それぞれ給湯管と給水管が立ち上がっており、水栓の内部で合流するのが特徴の蛇口です。基本的に2つの取付穴が隠れるように台座が置かれることから台付き水栓とも呼ばれています。
ツーホールタイプの蛇口はワンホールタイプのようなシングルレバーで水勢と温度を調整するタイプだけでなく、取付穴の上にハンドルがついた2ハンドルタイプの水栓もあります。この場合はそれぞれのハンドルの開き具合に応じて水またはお湯が吐水口から出てきます。
壁付きタイプの蛇口は壁から給水管と給湯管が出ているタイプで取付脚が水栓から伸びています。家庭によって給水管と給湯管の距離が異なることも多いですが、取付脚の角度を変えることで対応できるため、規格内であれば問題なく設置が可能です。
壁付きタイプの蛇口は台付きタイプと比較すると施工難易度が高い点が挙げられ、天板に置いて設置すれば水平になる台付きタイプとは異なり、左右の取付脚の角度を合わせて水平に取り付ける必要があるためDIYは難しくなります。
まずはワンホール水栓の交換手順を解説します。交換を考えている方は用意するものと手順を参考に自分で行えそうかを確認し、できる場合には自分で、難しいと感じたら業者に依頼してください。
用意するものは養生用にビニールシートとバケツ、タオルを用意しておくとシンク下が濡れないため安心して作業できます。それ以外にナットを緩めるモンキーレンチやネジを外すプラスドライバーと止水栓の形状によってはマイナスドライバーが必要です。
まずは新しく取り付ける水栓と交換工事に必要な道具をすべて用意します。途中で作業を中断することがないようにしっかりと準備をしておくことが重要です。準備ができたらシンク下のものを外へ出して作業スペースを確保します。一部のワンホール水栓は上から設置できるものもありますが、下から設置する商品が多いため今回はこちらの方法を中心に解説します。
ものを移動させたらビニールシートを引き、水栓の下にはバケツとタオルを置きます。水栓を取り外した際に給水管から水が出てくることがあるのでしっかりと受け止められるようにしましょう。養生ができたら止水栓を閉めます。露出している場合は右回りにハンドルもしくはネジを回して閉めましょう。隠蔽配管と言ってキッチンの背板の裏にある場合は点検口を開けて作業をします。点検口がない場合はキッチンを取り外すか背板の開口が必要になるので業者に依頼するのが無難です。
止水栓は給水管と給湯管の両方を閉める必要があるので注意してください。止水栓がない場合は家の元栓を閉めて対処します。止水栓を閉めたあとは水が出なくなるまで水抜きをしてください。
水抜きが終わったら既存の水栓を撤去します。レンチを使って固定金具を緩め、取り外します。水栓を撤去したら取付穴の周辺を掃除しておきましょう。この場所は水垢が溜まりやすく、この機械でなければ掃除はできません。クエン酸水などで拭き上げてきれいにするのがおすすめです。
きれいになったところで新しい水栓の台座を取り付けます。先程外した固定金具の新品をしっかりと固定し、水栓を上から差し込みます。シンク下に戻り、給水管を接続します。多くのワンホール水栓はソケットを固定し、ワンタッチでホースが接続できるようになっています。この場所の取り付けがしっかり行われていないと漏水が起こるのでしっかりと接続しましょう。
給水管の接続が完了したら水栓本体を固定します。固定できたら止水栓を開き、水が出るのか、漏水が起きていないかを確認して工事は完了です。DIYの場合およそ作業時間は2時間~3時間ほど。業者に依頼した場合は30分~40分ほどで完了します。
つぎにツーホール水栓の交換手順を解説します。ツーホールタイプの水栓は商品によってフレキシブル管を使った配管接続が必要になるため難易度が上がります。
基本的に用意するものはワンホール水栓の工事と同様です。フレキシブル管を使用する場合はパイプカッターと加工用のハンマーも用意してください。
準備や養生、止水栓の閉め方はワンホールと同様のため上の項を参照してください。ここからは手順の4番から解説します。
まずはレンチを使用して既存の水栓を撤去します。固定金具が落ちてくるのでケガをしないように作業をしましょう。水栓の撤去が完了したら天板をきれいに掃除します。ワンホール水栓よりも台座跡が目立ちやすいためしっかりと掃除しておくことが重要です。
掃除ができたら配管を接続します。ツーホール水栓の場合はフレキホースの加工が必要になることが多いです。パイプカッターを使用して切断後に袋ナットを通し、ツバ出し器で加工をします。これをすることでナットが外れなくなります。
水栓の台座を上から差し込み、給水管と給湯管を接続します。接続後は水栓を固定し、止水栓を開栓して漏水が起きていないかを確認します。DIYの場合およそ作業時間は3時間~4時間ほど。業者に依頼した場合は30分~40分ほどで完了します。点検口がない場合やキッチンを取り外す必要がある場合はさらに時間が長くかかるので注意が必要です。
さいごに壁付き水栓の交換手順を解説します。壁付き水栓は隠蔽配管と言って給水管と給湯管が壁内にあるため確認が難しく、無理に施工をすると配管を折ってしまうおそれがありますので無理に作業をしないようにしましょう。
用意するものは大きく変わりませんが、シンク下での作業がなくなるためものが少なくなります。水栓の下にはシンクがあるためタオルを用意しておけば問題ありません。壁付き水栓の場合は給水管と水栓をつなぐ際に水漏れが置きないようにシールテープを巻き、その上から配管用の接着剤を使います。取付脚がななめにならないよう水平器も用意しておくと仕上がりがきれいになります。
まずは準備として道具と資材を揃えておきましょう。壁付き水栓の止水栓は取付脚のネジ部分がその役割を果たしているため、水栓交換の際には家の元栓を閉める必要があります。元栓を閉めている間は家全体の水が使用できなくなるので影響が少ない時間帯に施工しましょう。
家の元栓は戸建て住宅の場合は敷地内の地面に埋められています。青い蓋がついていることが多く、BOXを開けてバルブを時計回りに回して閉めます。マンションの場合は玄関横のパイプシャフトにあることが多いです。閉め方は同様ですが、他の家の元栓を閉めないよう注意してください。
水が止まり、水抜きができたら既存の水栓を取り外していきます。まずは取付脚はそのままにして水栓部分を取り外します。モンキーレンチで両方のナットを緩めて水栓を取り外しましょう。水栓部分の撤去が完了したら取付脚を外します。取付脚を反時計回りに回すと徐々に緩んでいき取り外すことができるので2本とも外してください。
このときに注意したいのが配管の供回りです。取付脚は水漏れが起きないようにシールテープと接着剤を用いるため、無理に外そうと回すと壁内の配管が一緒に回って配管が外れたり折れてしまったりします。壁内で漏水が起きる可能性があるので慎重に作業をし、少しでもうまく行かなければすぐに水道業者に依頼するようにしてください。
取付脚を取り外せたら配管やその周辺を掃除しましょう。とくに配管には錆びや古いシールテープ、接着剤の残りがあるためしかり取り除いておくことが大事です。座金の固定にコーキングを使用すている場合はコーキング材もカッターなどを使用して除去しましょう。
きれいになったら新しい取付脚を設置します。まずは取付脚の配管側にシールテープを8周ほど巻きます。このとき巻く方向にも注意が必要で、取付脚の固定時に回す方向に合わせて時計回りにテープを巻いてください。シールテープを巻き終わったらネジ山をなぞるようになじませます。
取付脚の準備ができたら配管に取り付けます。時計回りに回しながら取り付けていき、同じ回数回して壁と平行になるように固定します。回しすぎたからと言って逆回しをしてしまうとシールテープは切れてしまうのでその場合はシールテープを一度剥がして最初から行ってください。
取付脚をつけたら水栓を固定していきます。取付脚をへの字に調整し、水栓を仮止めします。水栓が固定できたら取付脚をハの字になるように固定し、水栓も固定してください。このときに水平器を使って作業をすると曲がらずに固定ができます。万が一やり直す場合はシールテープからやり直しましょう。
設置ができたら元栓を開き、水漏れがないか、正しく使用ができるかを確認して作業は完了です。DIYの場合およそ作業時間は3時間~4時間ほど。業者に依頼した場合は30分~40分ほどで完了します。点検口がない場合やキッチンを取り外す必要がある場合はさらに時間が長くかかるので注意が必要です。
この項では自分で蛇口交換を行う方へ向けて施工時の注意点を解説します。安全に正しく交換を行うために必ず目を通しておきましょう。
まず重要なこととしては施工に必要な工具や資材、万が一のときのバケツやタオルなどをすべて準備してから作業を行うということです。工事の最中にドライバーがないなどと探していると時間もかかってしまいますし、その間に事故が起きる可能性もあります。
工事に必要なものをすべて準備しておけば施工中に慌てることもなく、不測な事態にも対処しやすいです。スムーズに工事をすることでミスも起きづらくなるため、自身で施工するのであれば十分すぎるほど準備をしてから作業を行うようにしてください。
作業のときに注意すべきこととして止水栓が挙げられます。止水栓は特定の水栓において給水を制御する役割を持ち、水栓交換をする際には閉じておくことで水栓を外しても水が溢れないようにしておく必要があります。閉じずに作業を行うと勢いよく水が流れ出ることになり、閉めるまで水は止まりません。
止水栓がない場所の場合、元栓を閉めて作業をすることになりますが、すべての水道が使用できなくなるため注意が必要です。自身で工事を行う場合は不便な時間が業者に依頼する場合よりも長くなるためタイミングにも気をつけて行うようにしましょう。
DIYでの水道工事において最も大事なことは少しでも不明な点があったり、不安に感じたりした際には作業を中断することです。初めての工事なのであればわからないことも多いとは思いますが、不安な状態で作業を続けるのは非常に危険です。
一つの水栓であっても多くの部品が使用されており、mm単位でサイズが決まっています。サイズだけでなく向きや角度にも注意して設置を行う必要があるため、少しでもずれていれば水漏れや故障の原因になります。
作業をしていて、この部品どうすればいいんだろう、本当にこれで大丈夫かなといった不安や、何度やっても曲がってしまう、取り付けてもぐらつくなどのようにうまくいかない状態であればその場で作業を中断してプロに続きを任せるようにしましょう。
最後に蛇口交換を業者に依頼する際の選び方について紹介します。水道業者はそれぞれの地域にたくさんありますが、どういう点に着目して選ぶべきかを解説します。
業者依頼の際に必ず意識してほしい点として明朗会計があります。水道トラブルでは一言で水漏れと言っても何が原因でおきた水漏れかによって修理にかかる時間も費用も異なります。そのため電話口などで詳細な金額をお伝えするのは難しいですが、現場を見ればどういう工事が必要でいくら掛かるのかを伝えることができます。
作業をする前にかかる費用をわかりやすく見積もりをしてくれる業者であれば安心して依頼ができるでしょう。イースマイルのように出張や見積もりに費用がかからない業者であれば金額に納得がいかなければ依頼しないという選択肢も取れるため、事前にしっかりと見積もりをしてくれる業者の中でも依頼しない場合に費用がかからない業者に相談することで相見積もりもしやすくなります。
水道工事は知識も重要ですが技術も重要です。施工経験は実践でしかなかなか身につかないため、施工実績の豊富な業者であれば安心して任せることができます。施工実績が豊富ということはその分多くの方に選ばれていることの裏付けでもあり、信頼感もあります。
さらに安心できるポイントとしてはアフターフォローも挙げられます。施工直後は改善したように感じてもしっかりと根本から直していなければ似たような症状が起きます。このようなケースでもすぐに対応をしてくれる業者や、施工や商品への保証が充実している業者であれば施工後も安心です。
このような保証は技術に自信があるからこそできるもののため、技術力の高さもうかがい知ることができます。
キッチンの蛇口交換は個人でも行うことは可能で、水栓ごとの設置方法や基本的な施工技術、道具さえあればDIYするのも一つの手です。一見すると簡単に思える蛇口交換でも商品選定から工事まで難易度は高く、費用だけでなく手間も考慮してどうすべきかを考えることが重要です。
水道工事にかかる費用は技術料が含まれ、DIYすることで節約はできますがその分手間や時間はかかり、工具を購入することまで考えるとかえって高くつくこともあるので一度業者に見積もりをしてもらったうえで検討するのがおすすめです。
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