トイレの後に普段聞くことのない音が聞こえると、状況や原因が気になってしまうものです。トイレのタンクや便器、壁や床下それぞれからの異音にはそれぞれ原因があり、放置すると故障や水漏れなどのトラブルに発展する可能性もあります。どの異音がどの場所から聞こえるかをきちんと把握して適切に対応することが大切です。以下では、トイレの代表的な異音と原因をそれぞれ詳しく説明します。
タンクからの異音は、タンク内部の部品に不具合が生じているサインであることが多く、点検や部品の交換が必要な場合があります。以下では、タンクから聞こえる4つの異音について詳しく説明します。
チョロチョロという音が聞こえる場合は、タンク内で少しずつ水漏れしている可能性が高いです。確認するには、タンクに耳を近づけるか、タンクの側に立って音が聞こえるか確かめてみましょう。もし水漏れがあると、少量のうちは影響がないかもしれませんが、時間が経つとタンクの外へ水が漏れ出すおそれがあります。そのため早めに対処することが大切です。
もし、チョロチョロという音に気づいたら、タンクの止水栓を閉めます。もしウォシュレットが付いている場合は、コンセントを抜いて感電防止もしましょう。
普段は聞きなれないのですぐに気づくでしょう。タンク内部品の劣化や損傷が起こってしまっている可能性が考えられます。ボールタップという部品が破損しやすく、カラカラと聞こえたらタンクを開けて内部を確認してみましょう。ボールタップはタンク内の水位を調整する部品であり、浮き玉と連動して動く仕組みです。従って、ボールタップが壊れてしまうと普段は耳にしないはずのカラカラという異音がするだけでなく、適切な水の流れが保たれずに水漏れや水が止まらないといったトラブルに発展することもあります。
空気が抜ける音や物が擦れる音に似ています。シューシューという聞きなれない異音は、タンクの蓋を外すと見えるプラスチック製の二重構造の容器から聞こえることがあります。水を流しても手洗い管から水が出ないことが多く、タンクに水がたまるのにも時間がかかる場合があります。
シューシューという異音の原因としては、水漏れや部品の劣化が考えられますが、特に次の3つの部品が影響を与えることが多いです。1つ目の部品は、水量を調整するダイヤフラム弁です。ダイヤフラム弁が劣化すると、適切な水の流れが確保できなくなります。2つ目の部品は、タンクの底部で排水口を塞ぐ役割を果たすゴムフロートです。ゴムフロートの劣化も原因の1つです。3つ目の部品は、タンク内の水が溢れないようにするオーバーフロー管です。オーバーフロー管が詰まることも原因になります。
比較的大きな音で耳ざわりなゴォーという音が聞こえることがあります。まるで船の汽笛が響いているような音です。タンクから聞こえてくる耳障りなゴォーという異音の正体は、配管へタンクからの振動が伝わって共鳴するときに発生する音です。タンク内のパッキンやボールタップという部品の劣化により引き起こされます。急いで直す必要はありませんが、他の音と間違えてしまったり、放置することで異音が悪化することもあるため、早めの対処が望ましいでしょう。
便器からゴボゴボやコポコポといった音が聞こえる場合があります。便器から聞こえるゴボゴボやコポコポという異音がどのような原因で発生しているか確認しましょう。
便器から聞こえるゴボゴボやコポコポという異音は、流れている水に空気が混ざっていることが原因であることが多いです。従って、ゴボゴボやコポコポという異音自体が必ずしもトラブルのサインとは限りません。しかし、水の流れがいつもより遅かったり、スムーズに流れていなかったりする場合は注意が必要です。トイレつまりの初期症状として、異物やトイレットペーパーがうまく流れていない可能性が考えられます。
たとえば、トイレットペーパーを過剰に使ったり流してはいけない異物をうっかり流してしまったりした場合に、ゴボゴボやコポコポという異音が発生しやすくなります。また、節水のために流す水の量を減らしすぎると流れが弱くなってしまい、空気が混ざって異音が出ることもあります。特に固形物や大きな異物が詰まってしまうと、音だけでなく実際に流れが悪くなるケースもあるため、水の流れがいつもと違う場合は早めの対処が必要です。
トイレを使っていると、壁の向こうから不思議な音が聞こえることがあります。壁の向こうから聞こえるゴンやポタポタという異音には、それぞれに原因が考えられます。壁の向こうから聞こえる異音は、トイレだけでなく壁の内部や配管にも関わっている場合があります。放置するとトラブルが広がることもあるため、早めに状況を確認して対応することが必要です。
トイレの水を流したときにゴンという音が、まるで壁を叩かれたように響くことがあります。壁を叩かれたようにゴンと響くのは、ウォーターハンマー現象という現象が起こっているからです。さらにウォーターハンマー現象は、排水管内の圧力が急に変化し、水が管内でぶつかり合うことによって発生するため、トイレだけでなく台所やお風呂など水を使う場所で起こることがあります。
たとえば、洗濯機を使っている場合に給水が止まったりする時や、シャワーやお風呂の混合水栓を急に閉めたときにもガンという音がすることがあるでしょう。一見水漏れなどのトラブルはなさそうに見えますが、ウォーターハンマー現象を長らく放置しておくと、配管に負荷をかけ続けることになるため、配管が劣化してしまう可能性があります。
トイレを使った時に、壁からポタポタと水滴が落ちるような音がする場合があります。壁から聞こえるポタポタという異音は、トイレ自体に直接問題があるわけではありません。トイレではなく、壁の中を通る配管や給湯設備にトラブルが発生している可能性があります。また、壁から聞こえる異音がシューと聞こえることもあります。ポタポタとシューは、壁の中で水漏れや配管の損傷が起こっている可能性が高いです。
特にマンションやアパートなどの集合住宅では、複数の部屋が配管を共有しているため、ある場所の配管トラブルが建物全体に影響を及ぼすこともあります。放置しておくと、水漏れが他の部屋にまで広がってしまったり、修理費用が高額になることもあるため、状況に気づいたら管理会社や大家さんに連絡して早めに対応をしましょう。
床下からゴボゴボやカンカンといった音が聞こえる場合があります。床下からの異音は、トイレの排水管や配管設備に問題が発生している可能性があります。音によって原因が異なるため、音を聞き分けてそれぞれの状況を適切に確認して対処しましょう。
床下からゴボゴボという音が聞こえる場合があります。床下からのゴボゴボという異音は、便器の奥に異物が詰まっていなくても、便器の先の配管でつまりが起きているケースが考えられます。ゴボゴボという音は、水が流れる時に空気と一緒に押し出されることで発生する音で、排水の流れに影響が出ているサインです。
もし、床下からのゴボゴボという異音に加えて、水が少しずつしか流れないと感じた場合は、排水管の途中でつまりが発生している可能性が高いです。異物や大量のトイレットペーパーが配管内に蓄積されると、水の流れが悪くなって空気が混ざり、ゴボゴボとした音が出ることがあるため、詰まっている物に応じた方法でつまりを解消しましょう。
冬になると、カンカン、コンコンといった金属が叩かれるような音が床下から聞こえることがあります。床下から聞こえるカンカン、コンコンという音は、冷えた排水管に便器から常温の水が流れ込んだときに、排水管が膨張することで発生する音です。床下からのカンカン、コンコンという音が冬場にのみ聞こえる場合は、特にトラブルではないため心配する必要はありません。
しかし冬以外の季節にも床下からカンカン、コンコンという音が聞こえる場合や異常に大きな音がする場合は、排水管に何らかのトラブルが生じている可能性があります。排水管が劣化したり緩んだりしていると、温度や水流によって異音が発生しやすくなります。冬以外に床下から異音が聞こえる状況では、そのまま放置すると配管の破損や漏水の原因になるため、早めに点検を依頼して修理することが大切です。
トイレでの異音に対しては、原因と適切な対処法があります。タンクや配管、便器や壁など、異音が聞こえてくる場所によって異音の種類も変わります。また、違和感を覚えながらも異音を放置したままにしてしまうと、水漏れや配管のつまりなど更にトラブルが起こる可能性もあります。以下では、トイレでの異音の原因と異音に対する対処法について詳しく説明します。
チョロチョロと水が流れるような音が続く場合は、タンク内で水漏れしている可能性が高いです。タンク内の部品が劣化したり位置がずれてしまうことで起こります。
ボールタップやフロートバルブという、水の流れや水位を調整する部品の影響が考えられます。ボールタップやフロートバルブは正常に動作していないと、少しずつ水が流れ続けてしまいます。従ってそのまま放置していると、水道代がかさむだけでなくタンク内部の他の部品にも影響が出てくることがあります。
チョロチョロと音がする場合の対処法としては、まずタンクのフタを開けて部品を確認しましょう。タンク内のボールタップやフロートバルブに劣化が見られたら交換です。稀にオーバーフロー管やタンクそのものに問題が生じていることも考えられるので、ボールタップやフロートバルブに異常がなければ、タンク全体やオーバーフロー管の状態をチェックしましょう。タンクが長年使われている場合は、部品の交換といった部分的な対応ではなく、タンク全体の交換を考えることも選択肢に入れると安心です。
タンクからカラカラと聞こえる場合は、タンク内の部品が劣化して接触し合っていることが原因です。タンク内部にあるボールタップやフロートもしくはチェーンなどが正しい位置にないと接触して発生することが多く、部品が動くたびに音が出てしまいます。また、ボールタップやフロートもしくはチェーンといった部品が緩んでしまっている場合も、振動によって音が出やすくなってしまいます。
タンクからのカラカラ音を解消するための対処法は、まずタンクの中の部品確認です。ボールタップやフロートが適切に動いていない、あるいはチェーンが絡まっていれば元の位置に戻すなど、必要応じて部品交換をしましょう。もし、タンク自体が長年使用されている場合や複数の部品が劣化している場合には、タンク全体の交換を考えるのも選択肢の1つです。タンク内の部品は水の流れを調整する重要な役割を果たしているため、異音が続く場合は早めに対応をしましょう。
タンクからゴォーと大きく音が響くのは、トイレを流した後や水が溜まるときにタンク内部の部品が振動し、振動が配管やタンク全体に伝わって共鳴するためです。タンク内部の部品であるパッキンが劣化すると、振動を抑えきれずに音が出てしまいます。船の汽笛のように響いて聞こえてくることもあり、放っておくと音が大きくなったり故障につながることもあります。
対処法としては、劣化したパッキンを新しいパッキンに交換することであり、振動やゴォーという音をなくすことができます。パッキンの交換は自分で行うこともできますが、自信がなかったり難しい場合や他の部品も劣化している可能性があるときは、専門の業者に依頼するのが安全です。
タンク内の部品の劣化や不具合が原因で発生している可能性が高いです。シューシューという音は、給水や排水の過程でダイヤフラム弁やゴムフロートのような部品に劣化や不具合が生じ、空気が漏れている際に発生してしまいます。通常、タンク内で水の流れがスムーズになるためのダイヤフラム弁が、劣化や不具合で正しく動いていないと空気の流れが悪くなってしまい、結果としてシューシューという音が生じてしまいます。
シューシューという音が続くと、水を流しても手洗い管から水が出ないことが多くなります。タンクに水がたまるのにも時間がかかってしまう場合もあり、水道代が増える可能性もあります。対処法としては、まずタンクの蓋を開けて、どの部品が原因なのかを特定しましょう。ダイヤフラム弁やゴムフロートの劣化が確認されたら、交換すれば解決することが多いです。
現存のトイレを長期間使用している場合であれば、部品交換だけでなくタンク全体を交換するのも方法の1つです。部品交換作業は自分で行うことも可能ですが、損傷の有無が判断できない場合や部品交換に自信がない場合、そしてタンク全体の交換を希望する場合は、専門の業者への依頼が確実です。
水が流れるときに空気が混ざってしまう音であることが多いです。空気が混ざってしまう主な原因としては、便器の近くにあるトラップ部分に異物が詰まっている可能性が考えられます。トラップは便器の内部で排水口に向かって曲がっている部分で、曲がっているトラップ部分にトイレットペーパーや異物が引っかかって、異音の原因となることがあります。
ゴボゴボやコポコポといった音がする場合は、まずは水の流れ具合を確認しましょう。水が通常通りに流れていれば問題はほぼないですが、流れが遅くなったり、便器の水位が異常に上がってくる場合は異物が詰まっている可能性があります。ラバーカップを使ってつまりを取り除いたりして手が届く範囲で異物がないか確認します。異物が見当たらない場合でも異音が続く場合は、専門の業者に相談しましょう。
大雨が降った際にゴボゴボやコポコポという音が聞こえる場合は、下水道管に大量の雨水が流れ込んでしまい、下水道内の空気が押し出されて発生する異音です。特に、合流式下水道(雨水と生活排水が同じ管を通る仕組み)の地域では、大雨の時にゴボゴボやコポコポという音が起こりやすく、最悪の場合は生活排水が逆流することもあります。大雨時の逆流対策としては、トイレやお風呂の使用を控えることが基本です。それでも不安な場合は、水のうを使って排水口を塞ぐ方法があります。
水のうの作り方は簡単で、45Lほどの大きめのビニール袋を2枚用意して二重にします。次に、袋の1/3から半分程度まで水を入れて口をしっかり縛りましょう。作った水のうをトイレや浴室の排水口に設置すれば、下水道から逆流を防ぐ効果が期待できます。ただし、水のうを2段に重ねて設置してしまうと圧力に耐えられないことがあるため、各場所に設置する水のうは1つにします。水のうの設置で、大雨時の下水道からの逆流による被害を少しでも防ぐことができるでしょう。
壁からゴンと叩いたような大きな音がするのは、ウォーターハンマー呼ばれる現象が起こっている場合が多いです。ウォーターハンマー現象は、勢いよく流れていた水が急に止まるときに、配管内の圧力が急上昇することで起こります。配管内の圧力変化が配管を揺らし、壁を叩くようなゴンという音として響きます。たとえば、混合水栓の蛇口を急に閉めたときや、全自動洗濯機や食洗機が稼働中に自動で給水を止めるときにも発生しやすい現象です。
ウォーターハンマー現象は、現代の便利な水まわりの機器類を使用することが増えたために注意が必要になっています。ウォーターハンマー現象を防ぐためには、止水栓に水撃防止装置を取り付ける方法が有効です。水撃防止装置は、配管内で圧力変化を吸収し、配管が揺れるのを防ぎます。普段から蛇口をゆっくり閉めたり、配管の圧力を調整する減圧弁を取り付けたり、空気室を設けて圧力の緩和を図ることも効果的です。
また、住宅の築年数が経過していて配管が古い場合は、配管自体を新しいものに交換することも検討するとよいでしょう。水撃防止装置の設置や空気室を設けるのは、自身で対応するのは難しいため専門の業者に依頼しましょう。
壁の中に通る配管や給水設備からの水漏れが原因となっている可能性が高いです。ポタポタという音は、給水管や配管の接続部分から少量の水が漏れているときによく聞こえます。特に築年数が経っている建物や配管の劣化が進んでいる場合に起こりやすい現象です。もしも、水漏れが放置されてしまうと、壁の内部に湿気がこもってカビの発生や建材の劣化につながることがあり、健康にも悪影響を与える可能性があります。
壁からポタポタと音が聞こえる場合の対処法は、まず異音の発生場所を確認することです。音の発生源が明確でない場合でも、壁や天井にシミがあるかどうかもチェックしてみましょう。シミが見つかれば、それが漏水箇所の手がかりになります。水漏れが疑われる場合は、自分で修理を試みると配管を傷めてしまうおそれがあるため、必ず専門の業者に相談しましょう。
便器の先の排水管に異物が詰まっている可能性があります。床下からのゴボゴボ音は、排水管に水が流れる際に空気が押し出されることで発生します。トイレを流したときに水が少しずつしか流れない場合も、排水管のどこかでつまりが発生していることが考えられます。
床下からのゴボゴボという音の対処法としては、まず便器の奥が詰まっているかどうかの確認です。ラバーカップを使って空気圧で異物を取り除いたり、お湯を流し込むことで一時的な改善が見込めます。ただし、異物が深い場所にある場合や、ラバーカップでの対応やお湯を流し込んでも効果がない場合は、無理に対処しないようにしましょう。専門の業者に相談して、トイレつまりを解消してもらいましょう。専門の業者であれば、専用の器具を使って排水管内の異物を安全に取り除くため、確実に解決します。
トイレから聞きなれない異音がするときは、つまりや故障の前兆であることが多く、放置しておくと大きなトラブルに発展する可能性があります。異常を感じたら、早めに業者に相談することが重要です。相談する際に自分である程度音の原因を理解しておけば、業者とのやりとりがスムーズに進んで修理の手間も減らせます。迅速に対応して大きなトラブルを未然に防ぎましょう。トイレを安心して使い続けるためにも、異常や不安を感じた場合には迷わず専門家に相談しましょう。
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