賃貸マンションにお住まいの方は、自分でメーカーや業者に直接連絡するのではなく、まず大家さんや管理会社に連絡してください。賃貸マンションの住宅設備は貸主の持ち物であるケースが多く、住宅内で使用する給湯器も同様です。
マンションによっては給湯器の種類やサイズが決まっており、借主はそれらの判断がつかない場合があります。賃貸マンションで給湯器を交換したい場合は自分で対応しようとせず、大家さんや管理会社を通して対応してもらうのが鉄則です。
前述の通り、賃貸マンションの基本的な設備は借主ではなく貸主の所有物です。したがって、経年劣化による故障の場合は、持ち主である大家さんや管理会社が交換や修理の費用を負担するのが一般的です。
ただし、借主が故意に壊した場合はこの限りではなく、費用負担について話し合った上で決めることもあります。大家さんや管理会社を通さずに借主が勝手に業者を手配すると、本来お付き合いのある業者ではないことなどを理由に、借主の自己負担を求められるケースもあります。
賃貸マンションの場合は自分で給湯器を選ぶことはできませんが、その分通常の使用で故障した場合の費用は負担する必要がないことを覚えておきましょう。
次に、分譲マンションにお住まいの方向けの対応方法について解説します。賃貸マンションとは異なり、分譲マンションでは入居者が自分で業者に依頼するのが基本です。
マンションの購入代金には給湯器をはじめとする住宅設備も含まれており、故障の原因に関わらず、すべて自己負担で対応するのが基本です。面倒と思うかもしれませんが、大家さんや管理会社を通さないため、最短で当日に対応してもらえるというメリットもあります。
マンションによっては設置できる給湯器の種類やサイズが決められている場合があるので、現在使用している給湯器のタイプ・機種を確認してから業者に連絡しましょう。
一般的な給湯器の寿命は、10~15年です。普段の使い方や使用頻度、マンションの立地条件などによっても寿命は変わりますが、10年を超えたら交換を視野に入れましょう。
給湯器は機械ですから、いずれは寿命を迎えます。しかし、お湯は毎日使うものであり、特に冬場に突然お湯が出なくなってしまったら、困ってしまいますよね。ある日突然壊れてしまったら仕方ありませんが、故障する前に何かしらのサインを出していることもあります。
ここからは、給湯器交換の目安となる4つのサインをご紹介します。1つでも当てはまるものがあれば、給湯器の寿命が近づいている可能性があるので、完全に使えなくなってしまう前に業者に相談することをおすすめします。
最もわかりやすいサインは、温度調節がうまくできなくなることです。
意図せずお湯が冷たくなったり温かくなったりする、追い炊きボタンを押しても温度が上がらないといった温度設定の揺らぎは、給湯器が故障する前の典型的なサインです。
症状によってはすでに故障している可能性もあるので、すぐに業者を手配してください。
給湯器から黒い煙が出ていませんか。白い煙ではなく、黒い煙です。
白い煙なら水蒸気や排気である可能性がありますが、黒い煙は給湯器の内部で部品のショートや不完全燃焼を起こしているおそれがあり、大変危険です。すぐに使用を中止し、専門業者の指示を仰いでください。
水抜き栓以外から水漏れを起こしている場合は、非常に危険です。電気系統のショートのほか、給湯器内部のバーナーが不完全燃焼を起こし、人体に有害な一酸化炭素を発生するおそれもあります。またマンションの水漏れは、下の階まで水浸しにしてしまうこともあります。
水漏れは自然に解消することはないため、気付いた段階で専門業者に連絡してください。
給湯器のスイッチをONにしたとき以外に「ポンッ」あるいは「ボンッ」という破裂音がする場合は、ガス漏れや不完全燃焼を起こしている可能性があります。破裂音のあとに黒い煙が出たり、ガスの臭いがしたりした場合はすぐに使用を中止し、窓を開けて換気してから業者を呼びましょう。
また「ピー」という高い音が聞こえたら、内部のファンモーターが不具合を起こしている可能性があります。いずれにせよ、普段聞こえない音は給湯器の不具合のサインである可能性が高いため、すぐに対応することをおすすめします。
ここまで給湯器を交換する目安について解説してきましたが、ご自宅の給湯器に当てはまるものはありましたか?当てはまっていてすぐにでもお湯を使いたい方や、明日にでも交換を依頼したいと考えている方も、焦りは禁物です。
ここからは給湯器の交換方法と注意しておきたいポイントについて、項目別にわかりやすく解説します。知っておくと得する業者選びのコツも紹介しますので、業者に連絡する前に必ず目を通してください。
まず、給湯器の交換依頼から実際に工事を行うまでの大まかな流れを確認しておきましょう。
ここで知っておきたいのが、給湯器業者の繁忙期です。一般的に10月から2月までの寒い時期は給湯器の故障が増えることと、お湯が出ないと困る季節であることが相まって、業者への依頼が急増します。見積もり依頼だけでも予約待ちで断られることもあるので、早めの連絡を心がけたい時期といえます。
前述の通り、マンションの給湯器の交換を依頼する先は、賃貸と分譲で異なります。賃貸の場合は大家さんや管理会社を通して業者に連絡することになるので、冬場などで急いで対応してもらいたい場合はその旨を伝えましょう。分譲の場合は、入居者が給湯器の交換・取付を行っている業者に電話またはメールで依頼することになります。
給湯器の状態を確認してからでないと見積もりはできませんが、できれば複数の業者に連絡して相見積もりを取ることをおすすめします。3社くらいの相見積もりであれば、早ければ即日、遅くとも3日程度で取ることができます。
業者が決まったら工事を発注しますが、給湯器の在庫がない場合は取り寄せに数日から1週間程度かかります。取り寄せに時間がかかる場合は、メーカーなどが提供しているレンタルサービスを利用するとよいでしょう。
これらが終われば、いよいよ交換・取付工事です。給湯器の工事にかかる時間は機種やサイズによって異なりますが、マンションで一般的に使用されている給湯器本体の交換工事であれば、2時間から6時間程度で終わることが多いです。また給湯器の燃料を電気からガスに変更する場合は、配管の交換などの追加工事が発生するため、数日かかることもあります。
交換後は入居者の立ち合いのもと動作確認と試運転を行い、接続不良によるガス漏れや水漏れの有無、新しいリモコンの操作方法の確認などを行います。これらを考慮すると、学校や仕事などの予定がなく、時間に余裕のある休日に工事を依頼することをおすすめします。
意外と知られていませんが、給湯器を修理・交換する際に火災保険が適用されることがあります。主に適用されるケースは、以下の2つです。
ここでいう火災保険は、給湯器を購入すれば自動的に付いてくるものではありません。購入者が任意で保険会社と契約し、火災保険へ加入する必要があります。その中でも「電気的機械的事故特約」において給湯器が対象になっている場合に限り、給湯器が保険適用の対象になる可能性があります。
「【賃貸】大家さんや管理会社に連絡」で解説した通り、賃貸マンションの給湯器は借主ではなく大家さんや管理会社の持ち物であるケースがほとんどです。借主が火災保険に加入しても、契約者の所有物ではない給湯器は保険適用外と見なされることがあるので注意してください。
経年劣化やメーカーの補償範囲内の故障は火災保険の適用対象外となり、故障から数年が経過し保険の申請期間を過ぎている場合や、自分で修理しようとした場合なども適用外となる可能性があります。火災保険に加入していれば、必ず給湯器の故障が補償されるわけではないので注意してください。
火災保険の「電気的機械的・事故特約」の対象に給湯器が含まれる場合でも、保険適用の条件は保険によって異なります。火災保険の適用例は、以下を参照してください。
給湯器が故障した場合、原因が経年劣化によるものなのか、落雷や台風など火災保険が適用される自然災害によるものなのかを一般の人が判断するのは難しいので、専門家に任せましょう。直接的な故障の原因が自然災害によるものだと業者が判断した場合は、保険会社に連絡して補償を依頼します。
ここまで給湯器の交換方法と注意すべきポイントについて解説してきましたが、最後に信頼できる交換業者の選び方をご紹介します。
まず、絶対に押さえておきたいのが口コミです。口コミは実際にその業者を利用した人の感想であり、業者の対応に満足していなければ、よい口コミを集めることができません。特に以下のように「実名で」「具体的に」口コミを掲載している業者は、かなり信頼できます。
口コミ例1.
庭で草むしりをしているときに、給湯器の配管を傷つけて水漏れしてしまいました。そこで、マグネットがポストに入っていたのを思い出し依頼しました。即日対応して頂き、とても助かりました。
電話受付の対応も、サービススタッフさんも親切で、とても満足しています!また何かあればイースマイルにお願いしたいです。(竹内様:愛知県)
口コミ例2.
今回は、家に来て頂いて見積もりをしましたが、事前に電話である程度の金額を教えて頂けるシステムがあると聞き、とても安心できるサービスだなと思いました。
次回お願いするときは、電話で事前見積もりをしてみます。(よこやま様:大阪府)
口コミを確認して業者をある程度絞ったら、相見積もりを取りましょう。
製造・修理技術が日々進化している給湯器ですが、10年近く使用することが多いため、交換費用の相場を知らない人は少なくありません。優良そうな業者でも1社だけでは費用が適正かどうかわからないため、複数の業者による相見積もりで総合的に判断することをおすすめします。
見積もりを依頼して業者とやり取りを行ってみることで、初めてわかることもあります。例えば連絡が遅い、コミュニケーションが取りにくい、応対の態度が悪いといった業者は、見積もりの金額が安くても避けたほうがよいでしょう。相見積もりを取って数字だけでは見えない部分まで比較し、信頼できる業者を選んでください。
ここからは、給湯器の交換費用の相場をご紹介します。
給湯器の交換費用を左右するのは、「追い炊き機能の有無」「省エネ機能の有無と性能」の2つです。
追い炊き機能のない給湯器であれば、ノーリツやリンナイなどのメジャーなメーカーであっても交換費用の相場は13万円前後です。追い炊き機能があるものは、20万円を超えることもあります。省エネ機能を搭載している場合は、高性能であればあるほど交換費用の相場も上がります。
業者に給湯器の交換を依頼する場合、商品代金のほかに工事費用がかかります。業者によっても変わりますが、商品代金は定価から5~6割ほど割り引かれるのが一般的です。工事費用の相場は4万~5万円で、これに出張費が含まれる場合もあります。
高いと感じるかもしれませんが、給湯器の交換工事には、ガス漏れなどのリスクが潜んでいます。自分で交換しようとせず、専門的な知識と技術を持った業者に任せたほうが安心です。
費用の相場や業者選びのポイントについて詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
マンションの給湯器が故障した場合は、専門業者に交換を依頼する必要があります。
突然お湯が出なくなってしまって焦るかもしれませんが、やみくもに動くと金銭的に損をしたり、思わぬトラブルに巻き込まれたりすることもあります。
給湯器は完全に壊れる前に何らかのサインを出すことが多いので、それを見逃さないように気を付けましょう。給湯器を交換することを決めたら、信頼できる業者に任せることをおすすめします。そのためにも、「口コミを確認する」「相見積もりを取る」「相場を知っておく」をぜひ押さえてください。
給湯器は機械ですから、いずれは壊れてしまいます。壊れてしまっても、普段から以下のことを意識していれば焦らず対応できるでしょう。
給湯器は自分で交換しようせず、専門業者に任せることをおすすめします。その際は信頼できる業者の選び方や交換費用の相場を知っているとスムーズなので、ぜひ本記事を参考にしてください。
毎日快適に給湯器のお湯を使うためにも、正しい知識を持って納得のいく交換を行ってください。
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