ウォシュレットを使っていていつもより大きな音がする、前より音が大きくなっている気がすると感じた場合、故障を疑うかもしれません。しかし、ウォシュレットからの異音は必ずしも故障とは限らず、他の原因も考えられます。ではウォシュレットからの異音がする原因にはどのようなものがあるのでしょうか。この記事では考えられる原因や、異音がするときの対処法などを解説します。
※ウォシュレットはTOTOの登録商標ですが、この記事では便宜上、温水洗浄便座全般をウォシュレットと呼称しています。
ウォシュレットから聞こえる異音はノズルからの異音や脱臭フィルターの異音などさまざまです。この項ではよくある異音の種類とその原因について解説します。
まずはノズルからの異音です。ウォシュレットのノズルは常に出ているわけでなく使用時のみ出るようになっています。ノズルはモーターと連動しているためウォシュレットのボタンを押すと「ウィーン」などのようなモーター音が聞こえますがこの音自体は正常です。
このモーター音が普段よりも大きい、使用時以外でもこの音が聞こえるというような場合は故障している可能性があります。これはノズルの可動部に汚れや水垢が溜まっていることが原因でうまくノズルが出し入れできずにモーターが稼働し続けていることで発生します。
ウォシュレットの異音として脱臭機能が稼働しているときのファンの音が気になるという声が多いのも事実です。ウォシュレットには快適にトイレを使用するために脱臭機能が搭載されています。その際に空気を吸い込むファンの音はフィルター部分にゴミが溜まっているとより大きな音となり、異音として感じられます。
平常時でもファンが稼働することで「ウォーン」といった音がしますが、最近明らかに大きくなったと感じた場合は脱臭フィルターにほこりや汚れが溜まっている可能性が高いため確認してみましょう。
ウォシュレットのノズルからは水が出るため、水切れが悪かったり、故障をしているとポタポタと水が垂れます。このとき便器の封水部分に水が垂れると音が響き気になる方も多いです。
水が垂れてしまう原因はひとつだけではなく、ノズル部分の故障が原因で水が垂れてしまう以外にもノズル部分の自動洗浄機能によって水が排出されていることもあるため不具合なのか機能なのかは確認する必要があります。TOTOのノズルきれい機能ではセルフクリーニング機能が搭載されているため使用していなくとも定期的に洗浄が行われます。
故障が原因と判断する方法としては水が垂れる音の頻度です。故障で水が止まらない状態であれば常に水が漏れているため、鳴り止まないような場合は故障の可能性が高いため水道業者までご相談ください。
本項ではウォシュレットから聞こえる異音の原因別に対処法を紹介。自分でできる対処法も紹介しているので参考にしてください。
ウォシュレットの異音が気になる場合、購入してからすぐの症状であれば初期不良による不具合の可能性があります。初期不良が疑われるときはすぐに修理を依頼するのではなくメーカー相談窓口や購入した販売店に相談するのがベストです。
多くの場合、購入から1年以内であれば商品購入時のメーカー保証が適用され、無償で修理や交換を依頼できます。保証が適用されない場合でも原因を調査してくれるのでまずはメーカーもしくは販売店に相談してみましょう。
上で紹介した異音の原因の中でも故障が原因と思われる異音であれば水道業者に相談するのがおすすめです。ウォシュレットが故障している場合はそのまま使用をしていても改善することはなく、異音によるストレスも溜まります。最悪の場合その故障のせいでウォシュレット自体が機能しなくなることもあるので早めに相談しましょう。
ウォシュレットは電化製品でもあるので故障の原因は外から見て判断できないものも多く、下手に触ると悪化してしまったり怪我につながったりすることもあります。自分で修理できるのでは?と思っても下手に触らずにプロに任せるのが安心です。
ウォシュレットの異音が脱臭フィルターのつまりが原因であれば脱臭フィルターの掃除をすることで改善します。脱臭フィルターから聞こえるファンの音が大きいようであれば一度脱臭フィルターを確認し、掃除してみましょう。
ウォシュレットの脱臭フィルターは取り外せるタイプと取り外せないタイプがあります。自宅のトイレがどちらのタイプかを確認して無理に取り外してしまわないよう注意してください。脱臭フィルターの掃除方法は取扱説明書にも記載されているので参考にして作業を進めてください。ここでは取り外せるタイプの脱臭フィルターの掃除方法を紹介します。
まず掃除をする前にはウォシュレットの電源を切って作業をしてください。これは予期せぬ誤操作などでウォシュレットが起動するのを防ぐためです。ウォシュレットの電源を切ったらウォシュレットを外し、脱臭フィルターを取り外します。ほこりが溜まっていると脱臭が正常に行えずに音が大きくなり異音の原因となるためほこりを落とします。
脱臭フィルターは水で洗うことができる製品もありますが、水で濡れたフィルターはカビが生えるなど別の原因で不具合を起こすこともあるのでしっかりと乾かしてから戻してください。脱臭フィルターのほこりや汚れを落とすことで異音の改善が見られれば完了です。掃除をしても異音が改善されないようであれば専門業者まで相談するようにしてください。
ウォシュレットの脱臭フィルターには脱臭カートリッジが取り付けられており、長く使用していると脱臭がなかなか行えなくなり不具合へと繋がります。脱臭機能がうまく働いていないと感じた際には脱臭カートリッジを交換して対応するのも有効です。
脱臭カートリッジは7年ほどを目安に交換するのが望ましいとされており、メーカーから販売されています。自身で取り外すのは難しくないので長く使用しているウォシュレットで、不具合は特になく今後も使い続ける予定であれば脱臭カートリッジを交換するのがおすすめです。
脱臭カートリッジはTOTOパーツショップで2,000円ほどで購入が可能です。TOTOパーツショップの場合、1万円を超える会計でなければ送料500円がかかりますが、自宅まで発送してくれるのでこちらを利用して購入するのが良いでしょう。取扱説明書を参考に製品に合った脱臭カートリッジを選び、購入してください。
脱臭カートリッジが届いたら交換を行います。作業の際にはウォシュレットが誤作動を起こさないように電源を切り、電源プラグもコンセントから抜いておくことを推奨します。まずはウォシュレットの側面にあるルーバーを取り外します。マイナスドライバーを使うと外しやすいですが傷をつけないよう慎重に作業しましょう。
ルーバーを外したら脱臭カートリッジを取り外します。脱臭カートリッジにはほこりなどの汚れが溜まっているため素手では触らず、ゴム手袋などを用意して作業をしましょう。取り外したら新しい脱臭カートリッジを取り付け、ルーバーを戻します。電源を入れて問題なく動くことを確認して交換は完了です。
ウォシュレットから異音を発生させないために日頃からできることがあります。ここでは日頃からできることとして掃除方法と点検について詳しく解説します。
ウォシュレットを長く使用するためには日々のお手入れが欠かせません。トイレ掃除を行うときには便器だけでなくウォシュレットも一緒に掃除をしましょう。
週に1回を目安に行うべきなのはウォシュレットの便ふたや便座の掃除です。商品を傷つけるおそれがあるため柔らかい布を用意し、水で濡らしてから十分に絞ってください。便ふたは表と裏を、便座も座る面だけでなく水が跳ねる裏や便器とすき間を拭き掃除してください。
とくに汚れが酷い場合は台所用の中性洗剤を使用して掃除をしてください。ウォシュレットはプラスチック素材が使われているため、割れの原因となる酸性洗剤やアルカリ性の塩素系漂白剤は使用しないでください。中性洗剤を使用する場合も、洗剤で拭き上げてから再度水拭きで拭き上げます。
次にノズルの掃除方法を解説します。ウォシュレットのノズルは月に1回を目安に行うのが望ましいとされています。まずはノズルを出し、柔らかい布で水拭きをします。ノズルに汚れが多くついている場合は使用済みの歯ブラシなどをつかって擦るように汚れを落とします。掃除が終わったらノズルを戻してください。
最後に脱臭フィルターの掃除方法を紹介します。脱臭フィルターもノズルと同様に月1回を目安に掃除を行ってください。脱臭フィルターを掃除する際には電源キリ、プラグを抜いて作業してください。脱臭フィルターは製品によって取り外しができるタイプと取り外しができないタイプがあります。脱臭フィルターを取り外すもしくは引き出し、フィルター部分に溜まったほこりを歯ブラシなどで掃除します。汚れが酷い場合は水洗いしても良いですが、故障の原因になるためしっかりと水気を取ってから戻しましょう。
ウォシュレットの寿命はおよそ10年ほどなので7年以上使用していれば徐々に不具合が出始めてもおかしくありません。大切に使用をしていても使うたびに部品は消耗するため少しでも不具合が出たと思ったら点検をしてもらうのが望ましいです。とくに分解して内部まで細かく確認をする点検のことをオーバーホールと呼び、長く使っている電化製品ではオーバーホールの重要性も高いです。
また、7年以上使っているウォシュレットの場合、部品交換で対応するよりもウォシュレットを交換してしまった方が良いことが多いです。これは部品の劣化は順番に起こるものではなくすべて同時に進行するものだからです。一箇所の部品が寿命を迎えたということは他の部品も同様に劣化しているため、一箇所の部品を交換しても再度別の部品が原因で故障してしまう可能性があり、再度部品交換をするのであれば、始めから本体交換を行った方が安く済むためです。
とくにウォシュレットの場合は部品交換ができる部品とできない部品があります。新しいウォシュレットは従来のものと比べて節電性能も優れており、ランニングコストまで考えると従来品を使い続けるよりもお得なこともあるため、対応してもらう水道業者とも相談をして決めましょう。
ウォシュレットの機能としてパワー脱臭と呼ばれる強力な脱臭機能が搭載されている製品も珍しくはありません。パワーの名の通り力強く吸い上げるため通常の脱臭よりも大きな音がし、異音と勘違いする方もいます。ここではパワー脱臭機能について詳しく解説し、大きな音が気になる方へ対処法を説明します。
トイレ使用時に便座から立ち上がってすぐに大きな音がしたことでびっくりするという方はオートパワー脱臭機能の開始タイミングを調整することで対処するのがおすすめです。TOTO製品の場合は下記の方法でオートパワー脱臭の開始タイミングを調整できます。
パワー脱臭機能は快適にトイレを使用するための機能として搭載されており、便座から立ち上がったことを検知してから5秒後もしくは10秒後に開始するように設定できます。2通りのみの設定なので自分に合った方へ設定してください。ここでは例としてTCF6321Eのウォシュレットの設定方法を紹介します。
まずはウォシュレット本体操作部にある「止」ボタンを10秒ほど長押しし、すべてのボタンのランプが点滅する状態にしてください。その後、「強」「弱」を同時に押すことで開始タイミングの設定が可能です。便座から立ち上がって5秒後に設定する場合は電子音が「ピッ」と短い音になるまで繰り返し押してください。10秒後に設定したい場合は電子音が「ピーッ」と長い音がなります。最後に「止」ボタンを押すことで設定が完了となり設定したタイミングでオートパワー脱臭が開始します。
設定変更中に60秒以上操作がない場合は自動的に解除されてしまうので最初からやり直してください。また、この設定方法はウォシュレットの機種によって異なります。操作の際には取扱説明書を読んで正しく行ってください。
パワー脱臭は手動でも行えるため、オートでは使用せず必要なときだけ使用したいという方は機能自体を止めてしまうのも有効です。ここではウォシュレットSBのTCF6421の方法を説明します。
まずはウォシュレット本体操作部にある「止」ボタンを10秒ほど長押しし、すべてのボタンのランプが点滅する状態にしてください。すべてのランプが点滅をしたら「温度調節スイッチの入/切」スイッチを押してONとOFFを切り替えます。「便座」ボタンが点滅していればオートパワー脱臭を行う設定。「便座」ボタンが消灯していればオートパワー脱臭を行わない設定です。
設定が完了したら再度「止」ボタンを押して設定を完了してください。オートパワー脱臭の設定方法は商品によって異なるため、お使いのウォシュレットの取扱説明書を参考に正しい方法で行ってください。
ウォシュレットから起こる異音はさまざまな原因が考えられるため、異音がしたからといって必ずしも不具合とは限りません。異音に対して適切に対処するには原因の特定が必要不可欠で、おおまかな原因であれば自身でも特定ができることをこの記事で解説しました。
ウォシュレットは日々進化をしており機能も増えている反面で、操作が難しいと感じてしまうことも珍しくはないため正しい知識をつけて対処しましょう。ウォシュレットの異音やトラブルなどお困りごとがあれば気軽にイースマイルまでご相談ください。
イースマイルでは24時間365日トイレのトラブルを受け付けております。これは不具合かどうかわからない、少しいつもと違って心配だと感じたときはまずは電話にてご相談ください。イースマイルは現地での見積もりや出張は無料で、深夜や早朝でも料金はかかりませんので不安なことは一度ご相談ください。
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